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shacho kareshi to okami no koi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
人狼一族当主の側近と靴職人の人狼
靴職人に育てられた人狼の青年・エミル(受け)は師匠である養父のオーレに連れられてお得意様のお城を訪ねます。
そこで出会ったのは、この辺りの領主だったモーアン一族の当主で家具職人のルーカスと、その側近で家具メーカー社長(当主が職人になってしまったので立場が入れ子になってる)ヨハン(攻め)。
ヨハンからはとてもいい匂いがしてエミルはドキドキします。
ルーカスの靴をオーレに注文するついでにヨハンから見習いのエミルに注文が入り大張り切りです。どんどんヨハンに惹かれるエミルですが、ある時突然発情してしまいます。
耳と尻尾が出てしまったエミルに対し、ヨハンは秘密を知っているからとエミルの発情を鎮めてくれるのですが、直後には無かったことしようと拒絶されてしまいます。
実はルーカスも人狼で当主であるルーカスの番候補だからというのがその理由なのですが、エミルは納得できません。
エミルはヨハンを捕まえられるのでしょうか。
3作目だそうで全く知らずに読みました。
前作の前日譚だそうですが、問題なく読めたと思います。ただ、読んでいたほうがもっと深く読めたのではないかと思います。
これは好みの問題だと思いますが、私は受け様が好きだ好きだと頑張る話よりは攻めが頑張る話が好きなので、2人がくっつくまではいじっぱりなヨハンにイライラしてしまいました。
ルーカスの番候補だからエミルの告白は受け入れられないことは初めからわかっていたのに、思わせぶりに世話を焼いておきながら拒絶するなんてひどい。それなら最初から一歩引いた態度をとるべきだと思うのですルーカスにもバレバレな態度をとっておきながら、番候補だからなんて勝手だと思います。確かにエミルが可愛いと思っておきながら我慢しないといけないのは気の毒でかもしれないけど、拒絶されるエミルの方がもっとかわいそう。エミルからしたら意味わかんないって感じだと思います。
両思いになってからはヨハンはエミルに甘々でそれなりに楽しく読めました。
そして、くっついてからが、前作の時系列になるのでしょうが、超遠距離恋愛になります。私はこれもが苦手でこれが遠距離じゃなかったらもっといいのにと思ってしまいました。
番がどういうものなのかがよくわからないままだったのですが、人間と人狼では番にはなれないようで、だったらエミルが感じたヨハンの匂いは一体なんだったんだろうと思いました。あんなにもヨハンを求めるエミルの気持ちはいったいどこから?
人種は違ったけど運命のつがいだったというオチなのかと思ったのに違うかったし、謎。
番になるというのもよくわからなかった。もしかして前作に書いてあるのかな。
狼に完全体になれる個体と誕生日にセックスする。と言っていたけど、ルーカスは完全体になれない相手と番になれた奇跡にようだと、番になれたら何か証でもできるのかしら????となってしまった。番とはなんぞや。
オメガバースとかみたいに何かあるのかな。
そして、こちらと違う方法でつがいになったというルーカスを真似てヨハンがためした方法で結局つがいになれんのかーいとつっこんでしまった。
つがいになって終わりでよかったんじゃないかしら。
後、オーレの事情について。
たとえかなり昔のことだとしても当事者が生きている程度の昔なのに、当主がなにがあったかよくわからないなんてあり得ないでしょ。
そしてオーレがエミルの養父となった事情もわからないまま。
当時の当主の息子なのに、一族から離して養育しないといけない理由がわからない。
お陰で、エミルは人狼であることをひた隠しにしないといけない人生で友人も作りにくかったのに、よほどの理由があるんでしょう。
説明を求む。
そして、パーティにいた、身持ちの悪い男女。
エミルに薬を飲ませるためだけに出てきたような2人は必要だった?
あっという間に回収されて、ポカーンだった。後で説明もないし。
手慣れてるし、あんな事しょっちゅうしてるんだろうか。ただの強姦魔じゃない。
それも一族だからお咎めなしなんておかしすぎる。
と、気になるところが多くて、よかったよかったとはならなかった。
ページ数もあまりないから、この辺りを明らかにしてもよかったのでは。
必要ないと思ったのかな。私は気になって仕方なかったけど。
今回は家具メーカーの社長と見習い靴職人のお話です。
秘密を抱えて生きてきた受様が攻様という恋人をえるまで。
受様は靴職人である養父に引き継とられて育ち
彼のような靴職人を目指して修行中です。
養父には親族と呼べる人がいませんが
受様と養父は狼の血を引いた人狼です。
受様は狼に変化することができ
それは誰にも知られてはならない秘密なため
受様は心を開ける相手ができませんでした。
養父は毎年秋に必ず1足の靴を仕上げます。
受様が昔、靴の持ち主を聞いた時には
笑って教えてくれなかった養父ですが
今年は少し違いました。
今年の靴を作る際には
受様を荷物持ちとして同行させてくれます。
養父が向かったのはこの地を統治する公爵の城で
靴の主は老舗家具メーカーのオーナーでもある
一族の当主の元だったのです。
近年件の会社の業績が伸びているのは
当主がオーナーになってからという言われ
彼はまだ20代ながら貫禄があり
人好きする大らかな笑顔が印象的な男性でした。
当主は来年日本に進出する際に
持っていくという靴を作って欲しいと言い
受様は家具メーカーの社長の靴を作ることになります。
この社長こそが今回攻様になります♪
攻様は代々主家を支える執事の家柄の子息ですが
当主が家具職人となったため社長職を務めていたのです。
受様はまだ半人前の自分に
仕事を任せてくれた攻様のため靴づくりに励むのてすが
いつしか攻様に惹かれてきます。
ところが受様が城で発情した事で
今まで好意的だった攻様の態度が一変するのです!!
はたして受様の恋は実るのか!?
西門先生の既刊『人狼彼氏と愛の蜜』のスピンオフで
人狼シリーズ3巻目となる本作は
前巻の攻様である当主に代わって会社を支える攻様と
靴職人をめざす受様の恋物語になります♪
前巻の攻様がかなり深く関わってきますが
時間軸的には前巻が未来なので
既刊シリーズ未読でも全く問題ありません。
発情した受様は耳と尻尾が出てしまいますが
攻様は「受様の秘密を知っている」と言い
受様の激情を介抱してくれたのに事がすむと
「無かったことにしよう」と言うのですよ (ӦvӦ。)
攻様がそんなことを言い出したのには
一族の当主の守らねばならない掟が関係しており
受様はその掟に関わっていくことになります。
始めて恋した人に拒絶された受様
当主の傍近くで彼を支え続けた攻様
期限までに番を得なければならない当主
ある事情で一族から追放された養父
攻様が自分の想いを解放して
受様の手を取るまでワクワク&ドキドキ
楽しく読ませて頂きました。
秘密を抱えて生きてきた受様が
攻様に拒絶されてもめげずに伝え続ける様が
すごく健気で可愛く
そんな受様に抗わなくちゃいけなかった攻様は
かなり無理をしているはずの攻様の見えない葛藤と
恋人になったら"番"になろうとする独占欲全開な感じが
とっても萌ツボでした♡
前述したとおり本作は既刊の前述譚なので
未読の方は合わせて読まれると
本作ともども美味しく頂けると思います。