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男の俺が聖女召喚!? 天野かづき×蓮川愛で贈る異世界トリップ・ラブ!
maou no dekiai
魔王討伐後、勇者に裏切られた聖女(♂)が魔王を復活させて溺愛されるお話。
【魔王×聖女】の本来なら敵対同士の2人が愛を育むストーリーが大好物なので、ワクワクしながら読み進めました。
が、私の中で「天野先生と言えばラブコメ!」な印象だったので、思いの外シリアスな雰囲気で驚きです。
うーん…主人公の性格が暗いせいかな?
異世界召喚で半ば強制的に魔王討伐パーティーに入れられて、何となくヤケクソなんですよね笑
更には、勇者に裏切られた事により元の世界に戻れなくなってしまい「もう、どうでも良いや…」と厭世的な印象に。
そんな訳で、ラブコメを期待していた自分としては「あれ?意外と重い雰囲気…?」と若干戸惑いました。
そして、主人公が優しすぎるので折角の【勇者ザマァ】もどこか物足りない。
魔王と手を組み、自分を裏切った王国へ徹底的に復讐する展開を期待していたので、もう少ししたたかさが欲しかった……!
題材としては大好きな設定ですが、個人的な萌ポイントが少なくて〝萌〟評価となりました。
スッキリ大団円なラストで読後感は良かったです◎
男でも聖女なのか・・という問題はさておき、
召喚された世界から元に戻るためにしかたなく魔王を倒すのに
協力したにも関わらず、魔王たおしたら聖女も始末するって
どんな勇者だよww
思わずツッコミを入れてしまいました。
もこデス ((ノェ`*)っ))タシタシ
展開的やストーリー的には
まぁ、いつもの感じかなという印象。
始末したと思っていた聖女は聖なるちからでよみがえり
あまつさえ死にかけた魔王を助けてしまう。
力を使い果たした聖女を魔王が救いあまつさえ~という展開でございます。
目が覚めるとケツに何かがハマってる・・や、言い方悪いな
目覚めの数発展開w パターンではあるものの
けっこう好きです。
魔王という肩書に似合わない優しい攻でありまして
展開も甘目。
何故か魔王討伐に来た人間の方が性根が悪いというなんともな構図
ではありますが、さらっと読むのにはいいのかな。
蓮川先生ホイホイ。最近の天野先生のご本、おおよそ読んでいる筈なのですが、「ん?スピンオフだったっけ?」という戸惑いがぬぐいきれなかったので、すいません中立にしました。本編220P弱+あとがき。魔王様、聖女を眷属になさってます。はい。
看護大学に入学したばかりのある日、バイトからの帰り道に水たまりに足をつっこんだばっかりに「聖女」として召喚されてしまった朝陽。魔王を倒すための聖剣を覚醒させることも出来ちゃって、あれよあれよという間に魔王討伐隊に組み込まれたものの、いざ魔王を倒したら、こんどは勇者から切りかかられ・・・という冒頭、驚きの展開。
攻め受け以外の登場人物は
サファリス(受けの側仕え)、メリダ(魔族、♀、父親も登場)、ライハルト、レストン(魔王討伐隊のメンバー)、マジェス、シュナイゼル(魔族)ぐらいかな。
++戸惑ったところ
いきなり朝陽が切られて息絶えそうになるところから始まるんですよね。
召喚されて聖女とされて、魔王討伐できたのも朝陽のおかげだって言うのに、マナ(魔力みたいなもの)が勿体ないからか、背後から勇者にばっさり切られているのです。ひどくない?いくらなんでもちょっとあんまりな扱いでは?何か裏があるのか?とか、既刊で魔王討伐の話で出てきたキャラクターのスピンオフなのか?等、頭がぐるぐるしてしまって、なかなかお話に入っていけなかったんです。
結局、召喚した勇者側のメンバーが酷いのは間違いなしと分かって、納得はしたものの、その召喚側のあまりに身勝手な振舞いになんとも呆れてしまいまして。
魔王や魔族たちの方がよっぽどましなんですけど!と驚きの人間たちでした。
朝陽は童貞・捻り無しの善人よりな一般人、魔王様は魔王様っぽく尊大な感じがあんまりなくって、朝陽にこれ幸いと魔力を注いでいます(=ベッドでイタしている)が、そんなにゲロ甘溺愛とまでは感じなかったでした。
キャラ二人にそんなに際立ったものを感じなかったのと、お話の最初のびっくり戸惑いが少し尾をひいてしまって萌えきれなかったお話でした。ちょっと残念。(1枚魔王様が満面の笑みを浮かべている挿絵があって蓮川先生ファンとしては満足)
天野さんて異世界トリップものとかファンタジーものを多く描かれる作家さまのイメージが個人的に強いのですが、今作品もタイトルに「魔王」とついていることからも推測できるように異世界トリップものです。
帯の文句がねえ、なんて言うんですかね。煽りが凄いっていうのかな。
NLのラノベみたいで買おうかどうしようかちょっと迷ったくらいあまり好きじゃない(個人的な好みです)。でも蓮川さんの描かれた魔王がカッコよすぎて思わず手に取りました。
女手一つで苦労して自分を育ててくれた母が病死。
その悲しみを、人を助けることで昇華しようとした朝陽は念願の看護学生になった。
そのタイミングで、彼は「聖女」として異世界に召喚されてしまった。「聖女」を召喚したはずが女性ではなく男の朝陽だったことに落胆されたが、朝陽が魔王を倒せる唯一の武器である聖剣を覚醒させてしまったことで状況は一転、勇者かつ王子のライハルトと共に魔王征伐の旅に出ることになってしまった。
魔王征伐が叶った暁には、朝陽をもとの世界に戻してくれるということを条件に。
が、魔王を倒したその後、朝陽はライハルトの手にかかり殺されかけてしまう。そして、魔王が倒されたことを嘆き悲しむ魔族の声を聞いた朝陽は、聖女の持つ力・治癒術を用いて魔王を復活させることに成功するが―。
というお話。
バッサリ言っちゃうとそれ以上でもそれ以下でもない、っていう感じのお話です。
ポイントは、魔王を自身の治癒術で復活させたことで朝陽の力が減ってしまい、それを補うために魔王から精、端的に言うと精液をもらわざるを得なかった、という点でしょうか。
魔族を滅するために戦った、いわば魔族の敵の朝陽と、魔族の親分の恋。
シリアスベースにも持っていけそうな設定ではありますが、そこは天野さん作品なので。痛い展開になることはほぼほぼなく、スパダリ・魔王に愛され幸せを手に入れる受けさん、という王道のお話でした。さっくり、あっさり読める、そんな1冊かと思います。