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maisou keikaku
「色のない、そして光」の続編。
RENTAの48時間レンタルで読了。
鬼畜な著者の性癖に沿ったメリバ展開。続編も、昴の試練は続いていた。昴は籠の鳥。
葛城が、自宅の建築注文を出す。昴は新居建築に乗り気じゃない。
ガラス張りの虫かごのような構造の家。
葛城は、友人・神谷から、妹の再就職先の斡旋を頼まれる。
神谷の妹は、昴よりやや落ちる美貌の性悪。野心家の男好き。 ←この悪女が昴を苦しめる
昴は、営業先で医師に薬物を注射され、集団暴行を受ける。
悩む昴は鬱になり、医師の指示で三か月の休職。北海道へ転地療養。
母似の美貌が招く災いに翻弄される昴は、生きることに疲れる。
昴は、徐々に常軌を逸する葛城の執着から逃避するが、また捕まる。
昴は超美貌が災いして、平穏な幸せ掴めない。
通して見ると、昴の無自覚と自己防衛力の低さとコミュ障が事件の因。
昴が母親と同じ自死を選択しない展開でとりあえず良かったけど、
昴が諦めただけの耽美風結末メリーバッドが、コロナ禍の今だと読後感不良。
でも メリバの不安定を承知で読んだのだし、神評価。・・続編で昴を幸せにしてやってほしい。
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昴が読んだ「埋葬計画」の引用元本があります。
★W.ハミルトン:「利己的遺伝子」に繋がる理論を数学的に確立した大生物学者。
「埋葬計画」・・エイズの起源を研究中にアフリカで客死。博士の埋葬計画は叶えられなかった。
【虫を愛し、虫に愛された人】(文一総合出版)「埋葬の計画」
【・・・私はいくばくかの資金を残し、遺体はブラジルへ、この森へ運ぶように遺言を書き残す。 私の体はオポッサムやコンドルの餌食にならないよう、鶏を森の中に置いて実験したときと同じように、金網で覆って横たえる。あとはこの偉大なダイコクコガネが私を埋葬してくれるはずだ。・・】
読み終わってふと、島本理生さんの「アンダースタンドメイビー」を思い出しました。
神様。うん。神様なんだよね。
崇高で絶対でよすがで。
宇佐美のヴィッチな感じを好きになれない。ってコメントを見かけたらしましたが、弱くて歪で外見は美しくて他人に縋ってしまう甘さが個人的にめちゃくちゃ好きでした。
身近に居たらイライラしちゃうんだろうけど、そのどうしようもなく他者を惑乱させる存在は穏やかな幸せを最初から与えられて無いんですよね。
究極の不憫受けだと思うけど、たった一つだけを選んで他は全てを捨てた。そしてそんな選択を喜んでくれる相手と共にいれるというのは、この上ない最良の人生でしょう
結果、とてもすき。
人を意図せず狂わせてしまう受け。
そんな受けにずぶずぶと執着してしまった攻め。
話の中には真っ当な人がいて、真っ当なはずなのに少し変になっちゃう人がいて、どんどん壊れていっちゃう人がいて。いろんな人がいるけどどの人にも大切な気持ちがあって。
ページをめくる手が止まりませんでした。
いわゆるメリーバッドエンドなのでしょう。
光あふれる家でふたりきり、穏やかに過ごす時間が最後の時まで続きますように。
「色のない、そして光」のその後を描く続編。
あらすじには単体でも、とあるけれどやはり両方読む方が良いと思います。
さて、再会愛を果たした葛城と押し切られた宇佐美。
宇佐美はちゃんと葛城の過剰な愛情を受け入れて、結構甘々な恋人関係。2人で住む家も建てようと計画中。
前作でも触れられていたけれど、葛城はアメリカでの成功があって現在相当な富裕層/富豪になっています。だから建てようとしている家も豪邸で。
そんな心もお金も、のラッキーでハッピーな展開、だったはずなのに。
なんでこうなった⁉︎
…と言うしかないような、転げ落ちるように重苦しく哀しく残酷なストーリーに変化してしまう。
結局、宇佐美っていうのはいわゆる「魔性の男」なのでしょうか?
ゲイではなくノンケを惹きつけて、惹かれた男はそれを受容できないのか、宇佐美を道連れに堕ちていこうとする。
医療機器の営業マンとして出入りしていた医師からのセクハラ?否、薬物を使われての強姦事件、そんな経験をしていた宇佐美。
それを知った葛城は、どこか心の一部のバランスが永久に崩れたようで。
そしてまた性的被害の悪夢が宇佐美を襲うわけだけど、葛城が相手を殺してしまうのではないか、と恐れた宇佐美は事実を黙っていることを選び、性病感染の危険があったため家も出て別居し。
黙っていることの重みで宇佐美が鬱になってしまうのです。
この辺の描写は迫真というか…
そうして葛城と宇佐美の関係性がどんどん悪い方向に変化していってしまう。そこに1人の女性の悪意が絡んでいて、読んでいて非常に気分が悪い。
宇佐美は病み。
葛城も病み。
葛城の執着は結局犯罪も引き起こしてる。葛城が直接手を下してはいないだろうし立件もしないのだろうけど、金に糸目をつけない葛城の執着愛はおそろしい。
軟禁を経て、再び葛城の愛情の中に安定する宇佐美。
これこそメリーバッドエンドといえる結末でなんともモヤるけれど、宇佐美の心の中ではおそらく葛城という人間の中に自分が埋葬されてしまった…この素晴らしい邸宅は自分の墓なのだ、それしかなかったんだ…という落とし所なのでしょう。
電子レーベルのキャンペーンで購入しましたが、大変な掘り出し物でした。
神寄りの「萌x2」。
前作で、一応の決着というかハピエン的な終わりを迎えたわけですが、この作品で拗らせた葛城がやらかすというかやっちまったというか。
すれ違いからくる誤解のしまくりで、とうとう宇佐美は離れてしまいます。
二人の家、これ以上にない幸せだったはずの二人がこうも辛い状況を迎えるとは。
でも、結果的にはやっぱり二人は離れられないんですよね。
メリバという見方も出来ますが、最後に覚悟を決めた宇佐美を見ていると、これは彼らにとっての幸せの形なのではないかなと思えてきました。
不器用な葛城が精一杯表現した愛情なのかなと。決して普通じゃないと思うけど。
そしてそれに応えようとした宇佐美の愛情と。
どうか、最後のその時までお互いがお互いを想い合うような二人であればいいな。
碧雲
コメントを削除できないと知って、投稿の訂正が出来ず困りました。
著者が読まないことを願ってます。
碧雲
秘めたる感想。
折角幸せになった主人公を、積み木を崩すように不幸に落とし込む
といった、作品の傾向を持つのは、ひょっとしたら何かのトラウマ持ちなのかもしれないと思った。
主人公に自分自身を投影して、癒しや満足を得ようとしているなら、
自分自身を見つめる何かをしないと みんなに愛されるような作品を書けない。作品は、著者自身の投影。
余計なお世話だけど 執筆家は、精神のアンバランスを来しやすいので。