パブリックスクールのジュリエット

public school no Juliet

パブリックスクールのジュリエット
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
2
得点
10
評価数
5
平均
2.4 / 5
神率
0%
著者
弓月あや 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
価格
¥645(税抜)  
ISBN
9784576211329

あらすじ

きみに出逢わせてくれた神に感謝します
生徒総代で伯爵家の嫡子のテオドアと、養護施設出身で家族に恵まれない蓮来。二人は心ない大人によって引き裂かれてしまうのか――?

面識のなかった父の都合で英国のパブリックスクールへ編入を余儀なくされた蓮来。そこで彼を助けたのは、生徒総代を務める伯爵家の嫡子テオドアだった。生徒たちの憧れの的ながら特別扱いを嫌い、絵を褒めてくれた、公平で優しい人――。礼拝堂で身の上話を真摯に聞いてもらったことを機に、心開いていく蓮来。他の生徒が驚くほど急速に親密になった二人だが、嫉妬に駆られた異母弟イクスの残酷な通告が、再び蓮来を孤独の淵に押しやって…。

表題作パブリックスクールのジュリエット

17歳,バロウズ校の13年生で総代
16歳,パブリックスクール・バロウズ校の編入生

その他の収録作品

  • さよならジュリエット
  • あとがき

レビュー投稿数2

表紙買い

蓮川先生なのでマストバイ。ただキャラに今一つ萌えなかったので、中立にしました。金髪スワロウ・テイル姿は滾るので、この設定はグッジョブ!という気持ちなんですけど、残念。本編180P弱+その続き20Pほど+あとがき。健気さん好きな方には良いのかも。

母を亡くし養護施設にいた蓬來(はく)は、英国人の父に引き取られ急遽パブリックスクールのバロウズ校へ編入することになります。広大な敷地をハウス目指して歩いていると、「見学の方ですか」と金髪美青年に声をかけられ・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
受け父、異母弟、受けの同室の子、ハウスマスター、受けの義母ぐらいかな。パメラ、なんでこんなクズと結婚したのよ。そもそも論なんだけどさ。

++攻め受けについて

受けは健気不憫ちゃん。養護施設で大人にひどい目に遭わされていたため「接触障害あり」です。泣くシーンがあるんですけど、淡々としたトーンの文章と感じるからか、「泣くな!」と怒りを覚えるようなことは無かったでした。人生諦めモードなところも感じたかな。

攻めは多分スパダリ。一目惚れ溺愛なんだろうけど、それをはっきり感じることはあまり無かったでした。もっともっとスパダリ感あふれるエピソードを読みたかったなあ。すらりと長い手足を生かして、何かスポーツやってくれたらめっちゃカッコよさそうなんだけどなあ・・(実際にはなさそうだけどフェンシング姿なんか挿絵で見てみたい~)

攻め受けともキャラとして萌えるところが今一つなく、恋話も盛り上がれなくってちょっと残念だった一冊でした。金髪燕尾服は猛烈にカッコよいのだけど。

3

設定に無理がありすぎる気が…

「パブリックスクール」って、個人的なパワーワードでして。それをバックボーンにした作品を弓月さんが書かれるということで発売を楽しみに待っていました。






主人公は16歳の蓮来。
父の記憶はなく、女手一つで育ててくれた母親も蓮来が5歳の時に事故で早逝。両親がいない蓮来は施設で育つが、そんな彼が16歳になった時、今まで顔も知らなかった父親から連絡がきた。

その父(はっきり表記されていませんが、おそらくイギリス人だと思われる)から告げられたのは、父親の母校でもある由緒正しいパブリックスクール・バロウズ校に編入しろというものだった。拒否することもできずに、日本を離れ渡英し、右も左もわからないまま編入した蓮来に、なにくれとなく手を貸してくれたのは伯爵家の嫡子で生徒総代まで務める優秀な先輩のテオドアだった。

優しいテオドアに惹かれ、少しずつ心通わせる二人だったが―?

というお話。

蓮来、という男の子はめちゃんこ薄幸な少年です。
子の父親には家庭があったために未婚で蓮来を生んだ母。母親からは愛情をたくさんもらったけれど、幼いころにその母親は事故死。
行きついた施設で蓮来は性的な虐待をされ。

挙句の果てに会ったこともない父親が、自分の都合のためだけに蓮来を引き取り、正妻との間の子(蓮来にとっては腹違いの弟)と優劣を争わせ、自分の体面だけのためにパブリックスクールに編入させる。

薄幸受けさんて性癖ドンピシャな設定なので食いつき気味で読み始めたのですが。

んー。
んんー。

まず、蓮来には保護者がおらず施設育ち。
絵が好きだけれど絵の具を買う金銭もなく墨汁で絵を描いている。

という、貧困少年なわけですよ、蓮来は。
その彼がですよ、オールイングリッシュのパブリックスクールに編入できる語学力とか、学力とかあるんですかね…。お金があるだけで入学できるパブリックスクールであるならば、それは由緒正しいパブリックスクールではないんではなかろうか。設定に無理がありすぎて、話に入り込めない。

蓮来がバロウズ校に編入してすぐにテオドアと出会い、蓮来が描いた絵を見せるというシーンがあるのですが、その際に見せた絵は墨汁で書いてるんです。墨汁っていう単語一つでも、墨汁を知らないイギリス人に英語で説明するのってなかなか難しくない?

BLはファンタジーとはよく言いますが、あまりに現実からかけ離れすぎていて序盤から萎えてしまった…。

ストーリーとしては薄幸少年が家柄も良く周囲から一目置かれているスパダリさんに愛でられ、愛され、幸せになりました。という、それ以上でもそれ以下でもない。いや、良いんですよ、大好物なんですよ、その設定。

でも、テオドアが急速に蓮来に惹かれていきますが、その理由も今一つ分かりづらい。孤高の存在で人と慣れあうことを良しとしなかったテオドアが蓮来に惹かれたその理由が、蓮来がテオドアの家柄を気にしなかった、というものならばなんと陳腐なことか。

序盤こそ蓮来は薄幸ですし、父親とか腹違いの弟との関係はかなり微妙ではありますが、バロウズ校に編入してからは先生や友人にも恵まれ、何しろスパダリ・テオに守られる存在になっていくので、シリアス過ぎませんし痛すぎませんので、そういった展開が苦手な方でも読みやすい作品かと思われます。父親の正妻さんという人が良い人すぎるのも良い。

が、いかんせん設定に無理がありすぎ、と思ってしまったのでいまいち話に入り込めなかった。

次回作に期待。

9

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