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俺はお前が欲しいだけの、ただのずるい男だ
shounen shinobi hanayomegoryo
正に〝沙野風『甲⚫︎忍法帖』〟最高に面白かったです!
山風『忍法帖シリーズ』が大好きな自分にとっては胸熱すぎる〝甲賀vs伊賀〟の設定。
それでいて、大好きな【俺様攻め×健気受け】ときたもんだ。はぁーーーー堪らん。
今回のテーマは「少年」、裏テーマは「触手」らしいですが、真のテーマは【調教】だったに違いない。
精通すらしていない未成熟な少年が、虎目と言う悪い男に捕まり、あれよあれよと身体を開発されていく…
もう、ピュアな晶をこれ以上汚さないで!!!!と憤慨しつつ、もっと虐めてください虎目さま…と大興奮で二人の新婚生活をじっくり堪能しました。
抜け忍の祖父により、大切に純粋培養されてきたピュアっ子少年の主人公・晶。
彼の直向きで、裏表のない無垢な優しさに癒されます*
傲慢で俺様な虎目に反発しつつも、その男振りに惹かれていく様子が可愛かったのですが、恋心を自覚してからの晶の心情がめちゃくちゃ切ない……
自分は虎目の想い人を蘇らせるためだけの存在で、虎目の側にいられない人間なんだ…と泣く姿に思わず貰い泣き。
そんな晶の直向きさに、次第に惹かれていく虎目。
晶への想いが大きくなる一方で「想い人を裏切る」と、素直に気持ちを認められない虎目も焦れったくてしんどい……!
辛い、辛すぎるよ…けど、この切なすぎるすれ違いと両片思いを経て、無事に結ばれた2人に幸福感もひとしおです(合掌)
欲を言えば、晶を失いかけて狼狽える虎目をもっと見たかったのが正直なところ。
辛いターンに比べると甘さが若干足りないので、晶にデレデレな虎目の続編を是非ともお願いします……!
タイトル通り、少年モノ✕花嫁Bモノかつ忍者モノで最後まで面白く読めました。
萌え的には王道なカップリングで目新しさはないものの、俺様系攻めと健気受けがお好きな方にはドンピシャだと思われます。
おおまかなストーリーは、特殊能力を持った受けがその能力を狙われ、敵対勢力のリーダーの花嫁に…というドラマチックなお話。
カラダをモノにされるとその力も転写される、ということで、精通すら未経験なウブでおぼこい受けが、無体なことを色々されちゃうのでワクワク…いえ痛ましいです。敵に捕らえられた受けが触手的なモノで陵辱されるシーンも読み応えがあり、大変ウハウハ…いや、かわいそうでした。
攻めは一見傲慢俺様系かと思いきや、話が進むにつれて、なんかデモクラシー的なアレコレを色々と考えている案外硬派な人なんだということがわかり、受けが好きになるのも理解できる。アホな私にはこういうデモクラシー的な何かはピンと来なかったが、来ないながらも、最後には攻めいいヤツじゃんと思えた。
奈良先生の表紙も挿絵もすべて美しく、話の雰囲気にベストマッチ。スマホのちっこい画面を拡大してじっくり凝視しまう。買える方は紙本で見た方がより楽しめそう。
う~ん、ごめんなさい!
ストーリーとしては色々盛りだくさんだったんですけど、どうにも…晶と虎目の間に、いつ愛が芽生えたの?という感じで、お互いに惹かれ合うタイミングがよく分かりませんでした。
そもそも、虎目の体液を取り込めば好きになっちゃうという設定ですし、延々と陵辱されてて、それは本心からの気持ちなの?と頭の中が疑問符だらけで…
沙野先生の作品ですから陵辱展開はよくあるのですけど、それでも他作品はお互いに惹かれ合うのが判るんです。でもこれはページ数が足りないのかイマイチわからなくて…
虎目の体液の効果で好きになってるだけのようにしか見えなくて、虎目の晶に対する気持ちもかなり後の方になってからじゃないと出てこないし、今更晶に惹かれてたとか言われても、取ってつけたような感じがしてしまいました。
事件が起こってから少し展開が早すぎた感じもありますし、甦りの忍術が、亡骸はそのまま残るのに紙から出てくるということは、亡くなった者の遺体があるのに同じ人物がもう1人居る状態というのも微妙に本人という気がしなくて…
わざわざ亡骸を残す設定にする必要は無かったのでは…
受けがいたぶられる展開は沙野先生あるあるですが、晶の純真無垢すぎる設定と、虎目の体液効果で本人の意に反して好きになっていっただけのようで、なんか今回は只々晶がかわいそうでした。触手も仕掛けたのが気色悪い最悪な敵キャラのせいか気の毒感しかなく…(他作品の触手三部作は好きです)
奈良先生のイラストは素晴らしかったです。
ざっくり言うと、健気な受けにほだされる攻めというお話。起承転結テンポよくサクサク読めて、とても面白い。
この手のシュチュエーションが大好物であっさり読み終わってしまった。
以下私ごと
テンポは良かったのだが、大好物なシュチュエーションだったので、承転がもう少し細かく書かれた少し濃いめの話が読みたかった。受けと攻めが恋に堕ちるまでの経緯をもっと細かく知りたいと感じ、若干即落ち2コマ感で物足りなかった。
それさえなければ文句なしで神作品だと思う。
話はそれますが、江戸時代までの人は小さな歩幅で小走りをしていたんだそうです。だから普通、足袋の裏側なんて見えないのね。
で、何が言いたいのかと言えば、この本の口絵の話なんですよ。
あたしは度肝を抜かれたね、この口絵を見て。
『綿帽子姿の花嫁御料の白足袋の裏』がこんなにエロティックなものだとは!
どんな肌色よりも破壊力満載!
まだご覧になっていない方に強くお勧めします。
この口絵は是非観るべきだ。
ページを開いて、一旦びっくりして閉じてからもう一度、そーっと開いて、舐めるように観ると、寿命が延びるような気がします。
奈良画伯、素晴らしい!
私は沙野さんのファンでございますが、今作は奈良画伯の口絵に『神』評価です。
たくさんの方がレビューされておりますので、中身は感想だけを。
沙野さんも、今のご時世なので「エンタメを!」と思われたんではなかろうか、と思っております。
その心配りに感謝!
私は沙野さんが以前書かれた『つる草の封淫』が好きなのですけれども、あちらにある一種の『暗さ(私は沙野さんの持ち味のひとつだと思っております)』がなくて楽しく読めるので、沙野さんのお話をまだ読んだことの無い方が手が出しやすいと思います。
前述のように口絵がとんでもないので、未読の方は是非。
大正時代が背景ということで、めちゃくちゃ楽しみにしていました。書影を拝見した時に、コメディ寄りかな?と思ったけど、がっつりラブしてて大満足♡
タイトルが全てを語っています。そして今作の裏テーマは「触手」です。先生、遊んでますよね?って勝手にニマニマしてしまいました笑
タイトルが秀逸なのは「しのび」がひらがな表記のところですよね。沙野先生の作品は頑なにあらすじ読まないようにしているので、読み始めてOh!ニンジャと掛けてるとは…!とまずそこでワクワク。敵対する者同士が婚姻関係を結び、相手の術を盗む。なんてスリリングな筋書きでしょうか。特殊な生い立ちゆえに性的に無知で無垢な少年が、唯一の相棒・忍者犬シンシャとピンチをすり抜けていきます。(奈良先生のシンシャが可愛い〜♡)しかもただの敵対バトルものではなく、時代背景が存分に生かされた、キャラ達一人ひとりの信念と愛憎の物語に仕上がっているのです。一気読みでした!!
サブキャラ好きなわたしのお気に入りは、やっぱり月長。メインが不憫キャラなパターンよりも、脇役が不憫だったりすると、そっちに肩入れしてしまうクセをどうにかしたい笑。で、作者もそういう読者がいるのをよくお分かりで、我々のスピンオフ願望を毎度焚きつけてくださいます。
絶賛しかしていないのになぜ神じゃないかというと、個人的に作品の完成度の高さと萌えは必ずしも比例しなくて…。もちろんメインカプのすれ違いにはキュンキュンさせてもらったんですけど、わたしの頭の中は月長一色っていう偏った読み方してるからですねー、きっと。
読了後にしみじみと思ってしまったのは、プロ作家って一定のクオリティーを担保しつつ、コンスタントに作品を「商品」として提供し続けることができる人なんだなぁと。きっとすごくすごく難しいことなんだろうなと思いますが…。
大正ロマンも忍者もBL小説では初めて読む設定でドキドキでしたが、めちゃ楽しかったです。さすがの沙野先生というか、綻びのない構成と設定、大正時代の風俗の描写、妥協を許さないエロ!といろんな方面に読み応えある1冊でした。そして、可愛いものは一層可愛く、かっこいい人達はよりカッコよく、悪い人はいかにも悪そうに描いて、作品を最高に盛り上げている奈良先生のイラストは神です。
伊賀の忍者で秘術を操る系譜の生き残りである少年(晶)が、唯一の肉親である祖父と死に別れ、ひっそり山里で暮らしていたところを、甲賀忍者の頭領にさらわれ無理やり伴侶となることを強いられる、、いきなり不憫さとスリリングさが先行する冒頭から、徐々に事件や人物の背景が明かされていくテンポの良い展開にワクワクしながら読みました。最初から最後まで緩まないスピード感で惹きつけ、後半、凌雲閣を舞台にした大立ち回りなど圧倒的な迫力でした。
攻(大人の魅力のタフガイ!)・受(ピュアピュアの美少年!)は言うにおよばず、彼ら以外のキャラクターも魅力的でした。ちびなのに勇敢なワンコの可愛さにはめちゃくちゃ癒されるし、優しくて強い女性キャラも素敵、攻様の幼馴染みで美形の月長!(キャラ萌)の真意には最後ちょっと意表を突かれました。途中、リバ(!?)というほのかな期待も抱かせていただきながら、先生の十八番・触手も自然な流れで(笑)登場して、18歳にして精通もまだという未成熟な受ながらも、エロパフォーマンスは期待を裏切らないハイクオリティです。
さらに、大正時代の社会情勢を踏まえて、忍者という存在への歴史的ロマンが感じられる作品でした。近代社会への彼らの役割、関わり方がフィクションとはいえ、それほど現実離れした想定ではないような印象で面白かったです。この後、大きな歴史の流れと関連して、彼らがまた活躍する続編とかがあったら面白いかも~と思ってます。
コミコミさんのSSは、スーパー攻様・虎目の意外な一面が垣間見えてクスっとなりました!
奈良先生ホイホイで購入。なんちゃって大正時代で、忍者さんたちのお話でした。苦手な触手ちゃんが来たのと二人の恋話にそんなに萌え萌えにならなかったので萌にしました。本編250ページ+あとがき。
両親も祖父も亡くし、特殊な力があるために人里離れた山奥で生活してきた晶(あきら)。ある日見知らぬ男たちが押しかけ、晶を連れ去り…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
月長(攻めの幼馴染)、シンシャ(表紙のワンコ、喋らない)、ツツジ(くノ一、受けの面倒を見る)、綾坂侯爵(攻めを敵視する)、等。月長が気になるサブキャラでした。
++以下、攻め受けについて等
攻めは甲賀の頭領だけあって、押しが強い、冷酷にもなれる、そしてとにかくイケメン!奈良先生の描かれる、こういう傲岸不遜な感じのイケメン、たまんなく好きです!
受けは未精通のうぶうぶで、あれやこれや手を尽くして開発されちゃって大変!受けの持つ「消えた命をよみがえらせる力」は、どうやら身も心もゆだねられた相手に転写されるらしく、それを狙ってやりたい放題されるけど、頑張る健気さん。まっすぐ善人ですし、思ったら一途だし、良い子です。そんな良い子を先生ったら触手さんでやりたい放題・・・触手お好きな方にはたまんないのかも。
想いを昇華しきれなかった月長がせつないので、この方のお話を読んでみたいなと思いつつ、攻め受けの恋物語はそんなに入れ込むことがなく読み終えてしまったお話でした。ストーリーは面白かったですけど、王道よりと感じたのと触手ダメージがあったからかな。
先生ご自身が後書きで言われている通り
大正浪漫で合法少年で忍で花嫁、ワンコ+触手
と一般的王道なあれこれとと先生的王道を混ぜた一冊
幼妻を迎え体を開いて行く攻防戦、開拓者的に楽しめることに加え
夫婦なのに両片思い生者死者とライバルも出現でまさにエンタメ大満足な一冊
触手的なあれが出た時先生の触手ブームはまだ終わっていなかったのかとニンマリしてしまった
奈良先生の挿絵もだがエログロ感がすごいのに目を逸らさせるほど嫌悪感を抱かせず
すんなり読ませる流石のタッグです
反対から見れば故人を中心とした膠着した関係に受が入ることで大きく動き新たに出発する図とも言える
一冊にこの量の設定、情報量を入れているのにもかかわらずセコセコせず不足を殆ど感じさせず
読後の充足感は流石としか言いようがない
本当に沙野先生は何を書かせても上手い
あえて言うなら攻めの持つ過去への贖罪と決別とかの部分がもう少しあればなと思うけど
受けちゃんを目の前で失うという絶望を経験した事で帳消しにしてやろうと思う
甦りの術をもつ伊賀の抜け忍の晶が甲賀の頭領の虎目に拐われて〜というお話。この晶が純粋無垢だし優しいしで癒やされる、その優しさ故に虎目に拐われて、何も知らぬままに身も心も堕とされて、嫉妬に苦しむのは辛かったな。純粋で優しいかは余計にね。陥れた月長には怒りしかないけど、近くに居た分絶望が深かったのかな。蟲糸(伊賀)との戦いは迫力満点、忍びらしい戦いだった。蟲糸の晶への拷問?が酷かったのでそこは背筋が寒くなりました。苦しんだ分、晶が幸せになれそうで良かった。諸々で虎目の罪は重いので晶を大切にしてほしい。
奈良先生のイラストが素晴らしく、流石奈良先生と感嘆しました。