くるぶしに秘密の鎖

kurubushi ni himitsu no kusari

くるぶしに秘密の鎖
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神19
  • 萌×27
  • 萌12
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
12
得点
159
評価数
39
平均
4.1 / 5
神率
48.7%
著者
秀香穂里 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
祭河ななを 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
くちびるに銀の弾丸
発売日
電子発売日
価格
¥543(税抜)  
ISBN
9784199004063

あらすじ

業界トップのゲームディレクター・水嶋(みずしま)が手掛けるヒット作の第2弾が製作決定!! ところが新たに製作チームに加わった作曲家は、水嶋の元カレだった──!? 水嶋の恋人でチーフ広報を務める澤村(さわむら)は、密かに嫉妬を押し隠す毎日。しかもその男・烏堂(うどう)は大人の余裕で澤村を挑発してきて…!? ゲームの舞台となった奄美大島を二人で旅行する番外編まんが「こめかみに甘い引き金」も同時収録

表題作くるぶしに秘密の鎖

ゲーム会社ナイトシステム広報
業界トップのゲームディレクター

その他の収録作品

  • くびすじに未来の約束
  • こめかみに甘い引き金(漫画)

レビュー投稿数12

俺様野郎が「できた夫」にヘーンシン!

この作品も前作に輪をかけて良い!(私には)です。
こちらは、な〜んか仕事命のバリキャリ(でも心はいつでもセンチメンタルで純情で、いつでもたった1人の恋人を思っているような生真面目さを内包してる)の、外ヅラや鎧を外からぶち壊してその上で心も躰も愛してくれる、そんな相手が現れる…とゆー、何とも連ドラちっくな展開と言えば言えなくもないのだな。
今作も俺様澤村の視点で、俺様一筋に染め上げてやったぜ、クールで自分にだけ甘えてくるところがたまんねー、の受け水嶋の元カレ烏堂が登場!
一波乱あるのか?と思いきや、さすが一途で健気の水嶋は、ゆるぎなく澤村に恋しております。
気にしてるのは澤村の方。烏堂を食事に誘い、どんな付き合いをしていたのか、その時水嶋はどうだったか根掘り葉掘り…オレは烏堂よりもアイツの事を受け止めてやる、と思い定めるのだけど、ゲームの続編開発で仕事にのめり込みすぎる水嶋と衝突!
水嶋は変わりました。ちゃんと言葉にして澤村に歩み寄る。そして何でも言ってみろという澤村に何度も何度も言い淀んで、最後は耳を赤くして『恋人は、俺だけにしてほしい。』
アノ女好き合コン好きキャバクラ好きetc…&超俺様の澤村もK.O.!

「くびすじに未来の約束」
同居を始めた2人。
のっけから疲れて眠っている水嶋にいたずらする澤村。あまあま。
今回の波乱は、ゲーム開発チームの若手と水嶋の衝突です。
この辺のエピソードは「お仕事BL」としてもとても読み応えあります。
トラブルにすり減る水嶋に対して、同居する恋人として何ができるのか考える澤村。大きなオトコになったなあ、みたいな。
2人のHは馴染んだ夫婦のHみたい。『同じメシを食って、一緒に風呂に入って、おそろいのパジャマを着て……やらしくてぞくぞくする』そう言いながら足先をくっつけて。
恋人から、同居して日常を重ねて、段々家族になっていく感じ。ですね〜。
萌えというより、何だか気恥ずかしい。

「こめかみに甘い引き金」
表題作の前日譚。澤村x水嶋が奄美大島に旅行する「漫画」編です。

9

恋をすれば人は変わるのか?

続編です。
「くちびるには銀の弾丸」ではひとでなしだった澤村がこうも変わるか。
水嶋の前の恋人・烏堂(年上で同棲経験1年)が現れて、不安になったり。
2話目では、同棲を始めるのですが、ラブラブだけとはいえない生活に、「なぜ一緒にいるんだろう?」と悩んだり。
それにしても、水嶋は気難しい恋人であります。日本で頂点を極めたゲーム・クリエーターで、傲慢で、自分にも他人にも厳しい。年上で、プライドが高く、隠れゲイで、照れ屋、素直じゃなくて、寂しがりや。
彼に惚れてる澤村もある意味、大変ですが、そんな恋人が可愛くて仕方ないという面もあります。
それにしても、水嶋も澤村もよく仕事をします。
恋人になったからといって、澤村は水嶋を甘やかしません。時には厳しい指摘をします。
水嶋が手がけたヒットゲーム「ぼくらのおやすみ」の続編を出すために、会社内で起こる揉め事をそれぞれの立場で考え悩み行動し、一緒に前進していこうとする二人の姿。
読後感はさわやかです。
ラストのマンガもよかった。
澤村のために、おにぎりを作る水嶋の姿がかわいい♪

6

漫画も入っていて大満足な一冊

ドラマCD「くちびるに銀の弾丸」を聞いて、原作も読み、すっかりこのお話の虜になっていた私。
実は、続編や作者様の同人誌でのスピンオフがあったことを知り、その後慌てて購入もしました。
レビュー時期は今になってしまいましたが、最初に読んだのは去年の事になります。
この続編も、是非同キャストでドラマCD化して欲しいぐらい、素敵なお話でした。
何よりも、1巻目では、この人ど~なのよ・・・っていうぐらいダメ男系だった澤村・・・しかも、一応両想いカップルになった後に「2人の先の事はわからない・・・」と言うようなことを1巻最後に言っていた澤村・・・
水嶋が真面目で不器用でどこかピュアなタイプな分、正直この2人の行方は大丈夫なの!?水嶋の事泣かせないでよ・・・と心配な気持もよぎっていましたが、この2巻目で不安は払しょくされました。
澤村がダメ男から脱却。真実の愛の力ってすごい・・・
水嶋一途、水嶋LOVE,水嶋を心から大切にする・・・そんな澤村の姿を見て心からほっとしたし、水嶋、本当に良かったね・・・という思いでいっぱいになりました。
更には2人の漫画も載っていて(小説キャラに掲載された作品だそうです)、漫画では2人のラブシーンも見れるし、不安にぐるぐるしちゃう水嶋の姿も、そしてそんな水嶋を実は溺愛中の澤村も見ることができます。

大満足な一冊でした。

6

あの「不誠実」澤村が…

あの、仕事はできるが不誠実で俺様で傲慢で遊び人で駄目人間で下半身の倫理観が崩壊した澤村が…

すごくいい男に成長して…感無量です。



仕事のトラブルで悩み、落ち込む水嶋を甘やかさずに欠点を言い聞かせて

水嶋「きついこと、言うんだな」
澤村「あんたの恋人だからね」

このくだりがたまらなく好きです。
同棲するようになって、水嶋の脆さや弱さを理解したうえで必要とし、すれ違って八つ当たりされてもめげずに、諭して支えて…

やべー…超かっこいい…
どうしたんだ澤村

いつからそんな懐の深い男になったんだ…

(罪悪感の欠片も無く、水嶋を傷つけた奴とは思えない)

年下なのに頼りがいがある…

小説ラストの台詞が
『そんなこと言う男じゃなかっただろう!!!?澤村!!!!おめでとうお幸せに(泣)』すぎて…。。。




なんかもうお腹一杯です

5

オレ様年下攻

ゲーム業界年下攻。遊び人の広報×ストイックなディレクター。
年下といっても30才前後だとあまり差がない。特に攻がオレ様なので~。ひとでなしだった攻が、ベタ惚れになってるこの続編が好きで×2。オレ様度は上がってる気がします。
年下攻の何がいいかって、お願いモードなところ。「触ってもいい?」とか「動いてみて」とか。が、この攻は「自分で挿れてみな」。プチ命令系。キャー/// こんな例文ばかりでごめんなさい。名前の呼び方には年下を感じるかな。さん付と「あんた」。
祭河ななをさんのマンガがまたカッコよくって。どんなにオレ様でもいい。惚れてしまいそう。男は肩幅だ!と思うのです。

3

コレはバランス良い

サラリーマン(とは言え、ゲームクリエータと広報という少し毛色が違いますが)もの、としては仕事と恋愛のバランスが良くて、お気に入りの作品にになりました。

前作でチャラ男、もうダメ男だった澤村が水嶋に惹かれていくストーリーでしたが、この作品ではそれに輪をかけて、水嶋一筋になっていっちゃってる彼が愛おしい。
彼の変化が読んでいて母親のように「そうそう、君はもう水嶋に首ったけなんだから、幸せにしてあげてよ!」と思いながら読んでました。
仕事の悩みや困難って同じ仕事をしていても、やはり自分で何とかするしか無いんですよね。代わりに仕事するわけにはいかないし。
でも、寄り添って、聞いてあげることは出来るし、そいう意味でも、澤村と水嶋はよい組み合わせなんだろうな。

澤村が奄美大島に別荘を買いたいって言うのは良いですよね。彼だって良い大人で収入もあるんだし、二人の別荘に何かあったら行ってリフレッシュするとかね。もう二人が末長く幸せに過ごしてほしいなって思うお話でした。

1

ちゃんと振り回されてた。

「くちびるに銀の弾丸」の続編。

『くるぶしに秘密の鎖』
晴れて両想いになった澤村と水嶋。
「ぼくおや」の続編を作ることになったのだが、そこに現れたのは水嶋の元同僚で元彼のフリーのサウンドクリエイター烏堂。
澤村は何かと烏堂を意識してしまうのだが…。

前回で両想いになった2人ですが、澤村が振り回されたらいいのにーと思ってたら見事振り回される話でしたv
といっても、「水嶋」に振り回されるというよりは「恋」に振り回されるといった感じですが。
それまで何の責任も負いたくなくてお気楽な一夜限りの女遊びを繰り返してきた澤村。
そんな澤村が水嶋と烏堂の仲を思ってやきもきする様は実に楽しくて。
それでも、そんな自分を認められない澤村が「どっちかっていうと嫉妬するのは水嶋の方だろう」とか思ってるあたりがおかしくて。
それでも、着実に芽生えてる嫉妬心が水嶋への執着でしかなくて。
そんな感情に振り回されて。
それでも手離せないものに出会えて良かったねとも思う。

『くびすじに未来の約束』
2人で一緒に暮らし始めるんだけど、それぞれに仕事が忙しくて擦れ違う日々。
そんな中、水嶋サイドの仕事で問題が起きて…。

仕事に対してはどちらも真面目というか真剣で。
なので意見の対立があったりぶつかる部分もあって。
今回はクオリティにこだわる水嶋が北野に任せたいと思う仕事があって。
それをできると信じてるからこそ、ちょっと違うなと思う部分とかでダメ出しを繰り返すんだけども。
それが水嶋は口下手な部分もあるせいで、ただ「ダメ」というだけで「理由」が足りなかったりで。
本当は信頼してるからこそ、やればできるのがわかってるからこその言葉なんだけども、言葉が足りないことに気付いてない部分があって。
水嶋は澤村と違って社交的なタイプでもないから、自分の思っていることを内に溜め込んでしまうところがあり。
澤村は水嶋の味方になると言ったが、それは全てを許してやることではなく、水嶋が自分で考えるべきところは考えさせ答えを出させるということで。
その後で甘やかすというかなんというか…。
そうして、水嶋に自分で決着をつけさせて。
水嶋も自分の悪いところとかも見極めて北野への歩み寄りをするように。
そんなこんなで水嶋と澤村の絆はまた深まっていくのでした。

個人的にはこの話に出てきた北野と澤村の部下で北野の1年先輩にあたる瀬木が気になるところ。
いや、特に2人がどうこうって話はなかったんだけども。
北野はフツーに瀬木を慕ってるし、瀬木の方も自分の部署にはいなかった後輩が出来て喜んでいる感じで。
北野は水嶋に好きな人がいるんだって相談したらしいし。
瀬木の方も以前は澤村とつるんで女遊びにかまけていたが今は落ち着いてるらしいし(仕事モードらしいが)
この2人になんかあってもいいのになーとか思ってみたり。
そん時は…北野×瀬木かな?(笑)

『こめかみに甘い引き金』
イラストを描いておられる祭河ななをさんのマンガ。
これは前作の「くちびる~」と今作の「くるぶし~」の間に入るお話。
水嶋視点で、水嶋の不安とかが描かれてます。
っていうか、水嶋がなんだか健気だわ~。
相手が澤村だからね。
女好きだから余計にいろいろと心配事とかも多いわけですよ。
いくら信じてるって言ってもね。

3

大人の男 澤村

「くちびるに銀の弾丸」で恋人になった二人(澤村×水嶋)の、すれ違いと絆の深まりのお話。

ゲーム「ぼくのおやすみ」第2弾の製作に関わる、水嶋の元彼・サウンドクリエイター烏堂と、水嶋が期待している新人グラフィッカー・北野が絡んで、一人で頑張らなくたっていいんだってことを教えてくれているようなストーリーになっています。あらすじには烏堂に嫉妬しちゃって・・・みたいに書かれていますが、どちらかといえば嫉妬の部分はそう多くありません。

「思うことはあっても、まずは自己努力で解決することを目指すため、口になかなか出せない」水嶋と「言わなきゃわからない」と切り捨てる烏堂、「必死に理解しようとする為、自分の意見との狭間で疲弊していく」北野、ああ、人間の心とは、こんなにもわかりづらい・・・
前作「くちびるに銀の弾丸」の頃には、仕事はできるけど軽佻浮薄な感じで、どちらかと言えば嫌なやつと感じていた時間が長かった澤村が、愚痴を聞き、なだめすかし、的確なアドバイスをする(あなたの言い分もわかるけど、あちらの言いたいことも汲んであげないと)といったとっても大人な男に大変身。恋人とギクシャクしだし、一般的には破局も考えちゃいそうな状況にあっても、激昂せず、状況を冷静に見つめ、落ち着いて行動する。それも、水嶋という存在を愛しちゃったからこその必然と言い切っちゃうんだから、アマアマです。

『恋の始まりの新鮮な時期が過ぎ去ったあとに訪れるのは、互いの感情をより多く、深く分け与えていく成熟の季節だ。』そうです。・・・甘い。

原作漫画「こめかみに甘い引き金」も収録されており、奄美大島旅行編。秀氏と私の心引かれたシーン(あとがきにあります)が同じだったのは、やっぱりそこが一番良いシーンだってことでいいんでしょうか?

2

不誠実な男が激変!

前作で「不誠実」と言われた男・澤村が!!
物凄く素敵な男に成長していて、吃驚しました。

水嶋と澤村が付き合いだして1年。
何でもかんでも抱え込む水嶋を、年下ながらも上手くサポートする澤村。
水嶋の昔の男に対しても嫉妬はしつつ、実力を認めるところとか。
妙に貫禄がつき、包容力溢れるいい男になってしまって。
水嶋共々、澤村にメロメロです(笑)

恋に溺れてダメになる人も、世の中にはいますが。
この水嶋と澤村は恋をすることによって人間的に成長し、
仕事にも良い影響が出てます。
公私共にわたるパートナーって、
こういう二人を言うんだろうなぁと思いました。

番外編漫画は水嶋視点。
本編ではなかなか本音を言えなかった水嶋の心情が描かれていて、
とても良かったです。
笑いながらネクタイを引き抜く澤村がカッコよかった(笑)
小説も漫画もがっつり読ませて、お買い得な一冊でした。

2

攻め様の変化

前作であれだけ凄まじい俺様だった攻め様の変化が楽しい続編でした。
ただぐだぐだに甘ったるい攻めになったんじゃなく、芯にある俺様な性格は同じままで変化したっていうのがいいんですよね。
小さな衝突は繰り返しますが、その中身に笑っちゃうこともしばしば。
とくに、ベッドのヘッドボードに雑誌を積み重ねることから起きるゴタゴタが上手いなと思いました。このしょーもない喧嘩が、いきにも「馴れ合いはじめた恋人の喧嘩」って雰囲気でさ。こんなの恋愛初期なら喧嘩にならないんですよね。一回目は軽く苛立ち、二回目は本気でぶち切れ、最後にそのネタでくすくす笑いあう。あるあると言いたくなりました。
気持ち悪い痴話喧嘩は好かんのですが(見知らぬ女と道を歩いてるのを見ただけで誤解して嫉妬するようなよくある痴話喧嘩ネタ)、こういうアホ可愛い痴話喧嘩は大好きです。
お仕事描写がしっかりしてるのも相変わらずで嬉しかったです。

番外編の漫画はいまいちでした。受けが終始嫉妬した顔を見せてて構ってちゃんみたいで。内面は嫉妬しててもいいんだけど、表向きの表情はもうちょいポーカーフェイスが良かったな。この手のキャラのデレはチラリズムだから萌えるのに。動揺を表現しすぎで受けの可愛さも魅力も逆に減退したように思いました。

1

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