「天馬の貴公子の永遠の花嫁」のスピンオフが登場! 天界の貴公子と箱入り花嫁の、結婚からはじまる恋愛ファンタジー!

天馬の貴公子の箱入り花嫁

tenma no kikoushi no hakoiri hanayome

天馬の貴公子の箱入り花嫁
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神15
  • 萌×26
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
108
評価数
24
平均
4.5 / 5
神率
62.5%
著者
佐竹笙 

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イラスト
新井テル子 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
ルビー文庫:D
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

楊思雨は失恋の痛手も癒えないうちに、五大家のひとつ黄家に嫁ぐことになる。縁談相手の黄優飛は仕事の鬼と評判で、縁談とは建前で真の狙いは、半年前に起こった反乱に関わる天狐・朱江然と懇意にしていた楊家の調査のためではないかと思われた。だが想像とは違い、対面した優飛は軟派な雰囲気をまとった甘い顔立ちの貴公子だった。それ以上に衝撃を受けたのは、優飛こそ初恋相手である青流への想いを語った素性の知れない男だったのだ。優飛への反発を覚える思雨だったが、優飛はこれまで自由を制限されていた思雨に、好きなことをしたらいいと好意を示し…?

245ページ

表題作天馬の貴公子の箱入り花嫁

思雨の初恋相手の親友,壱(アルファ)
碧青流に6年片想い,零(オメガ)

レビュー投稿数3

溺愛シリーズはBL版ハーレクインロマンス

「天馬の貴公子の永遠の花嫁」のスピンオフ。
作者オリジナルのオメガバース・ルールの小説。
障害の壁を超えた溺愛物語、と表現したらいいのかな?
受賞したデビュー作の「天馬の貴公子の永遠の花嫁」より、こちらの物語の方が深みがあって面白かった。

コロナ禍で世の中が灰色に染まりつつあるので、こんな溺愛ハピエン物語で心を暖めたい。障害を乗り越えて結ばれる溺愛物語は美しい。物や金の価値が上がる不景気な今世だから、形のないものの価値を求めたくなるんだと思う。
不景気になると、愛とか信頼って美徳は簡単に崩れてしまいがち。

天馬の零の思雨と、天馬の壱の優飛(あだ名は黄羽)。
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初恋相手の青流の結婚式の日、外で雨に濡れて泣いている思雨を見かけて、家まで送った黄優飛。青流は妻一筋で、思雨の恋慕に全く気付いていない。
優飛は、青流を六年も想い続けた思雨の健気さに惹かれて、結婚を申し込む。
楊思雨は失恋の痛手が癒えない。でも父の意向に従い、五大家のひとつ黄家の黄優飛との縁組に応じて嫁ぐ。
婚儀を終えても、思雨は夫の親友・青流に未だ未練があるので、優飛と折々比較する。でも思雨は春が来た後退学して家に籠っていたので、本当の恋を知らないことに気付いていなかった。

婚礼を終えた夜、「思雨が本当に自分を好きになるまで番わない」と語り、思雨と同衾しない優飛。番わないので、春(ヒート)になると里帰りする思雨。
優飛の人柄を知るにつれ、徐々に愛して信頼していく思雨。優飛の香も気に入っている。
でも顔を合わせると、つい反発して素直になれない思雨は幼い。
散歩に出かけた先で、優飛の寝顔にときめいて切り絵にしたりするのに、優飛の胸に飛び込めない。優飛も知らない振りをして思雨を待っている。

楊家に捜査が入った後、楊家が放火され、楊父が行方知れずになる。
思雨は離縁を申し出て、楊家に戻り父を探すが、思雨も拉致され娼館に入れられる。
楊家の商いの揉め事に巻き込まれた楊思雨親子を救助に向かう優飛。
実は、思雨には出生の秘密があった。
菫色の瞳の美人;思雨の天馬の姿は普通形じゃない。楊父は血のつながりが無くても、愛しい人の忘れ形見だと思雨を溺愛して大事に育てていた。
愛で出現する天馬の羽・・思雨も優飛も、羽が生える希少種の天馬になる。
色々あって、事件は解決。
思雨は、自分の意志で愛する相手を選び、黄家に戻る。やっと普通の夫婦になれた二人。
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狐の尾とやや狐顔の馬・・私の想像力が追い付かなかった、どんな姿なんだろう。
美人の思雨の馬姿はユーモラス。

思雨の母親編など、この続篇の構想は有るらしいのですが、かなり後になるみたい。楽しみ。
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メモ:譬えに使ったので調べました。
★ハーレクインロマンス:
恋物語の“かたりべ”としてたくさんのロマンスを演じてきた道化師。フランス語の道化師「Arlequin(アルルカン)」を英語読みが「ハーレクイン(harlequin)」
特徴は、ハッピーエンドで終わる王道のラブストーリー。
不景気でもBLレーベルが生き残る要訣は、これかも。
「あなたの探していた愛はきっとここにある」心のどこかに憧れてる愛の形

5

惜しかったのは表紙

元の「天馬の貴公子の永遠の花嫁」は未読ですが、今作の主人公達との関わりを説明してくれているので支障はありませんでした。碧青流も登場しますが、少しだけです。

楊思雨は片想いが終わったことに半年後もまだ苦しむ中、黄優飛と婚儀を交わすことになります。嫁ぎ先の黄家は、思雨が思っていたところとはだいぶ違っていて…という感じでした。

楊思雨が主人公なのですが、序盤は黄優飛の目線で楊思雨との初対面が描かれています。そこに優飛の心情が書かれているので、なぜ思雨は優飛に優しくされるのかというのが理解できて読みやすかったです。

楊思雨の家を仕事で探る黄優飛、楊思雨の馬の姿を封印された理由、朱江然との楊家との関係…と怒涛の展開で一気にラストまで突っ走りました。

ただ惜しかったのは表紙!繊細で綺麗なイラストは素敵だったのですが、そのぶん、黄優飛が紳士な男に思えたて、随所にある「ニヤニヤする」という表情がいまひとつ浮かばず違和感がありました。このさい挿絵もあった方が有難かったかも。

2

もっと見たかった

「天馬の貴公子の永遠の花嫁」のスピンオフで青流の親友である優飛と青流に片想いしていた思雨のお話です。
前作を読んでいたほうがより楽しめると思います。

優飛が一途に思雨を想うところが格好良く、段々と優飛に絆されていく思雨が可愛かったです。

思雨の家が不正に関与していると分かり離縁するところや薬を盛られた思雨が優飛が相手だと分からないまま抱かれるところには胸が痛みました。

お話としては面白かったのですが、両想いになるまで大変だったので、両想いになった二人がイチャイチャしているところがもっと見たかったです。

イラストは表紙のみで挿絵はありませんでした。

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