猫から始まる恋もある

猫から始まる恋もある
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌4
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
21
評価数
7
平均
3.1 / 5
神率
0%
著者
樹生かなめ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
藤井咲耶 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥857(税抜)  
ISBN
9784773003208

あらすじ

優良企業アルトモーツの営業・曽根昴は朝、目が覚めると猫になっていた。
しかも、恋人で優しいはずの会社の先輩・本間祥一は猫が嫌いで、猫になった昴には冷たい。
困っていた昴を助けたのは、社長の甥でライバルの小此木克行だった。
昴は果たして猫のままなのか?また、昴の初Hの相手はどっちに!?キュートでお茶目なラブ・コメディー。

表題作猫から始まる恋もある

アルトモーツ社長の甥、25歳
アルトモーツの営業で猫、25歳

レビュー投稿数4

楽しいけどちょっとだけ消化不良

丸ごと1冊表題作です。昴(受け)の視点で進んで行きます。

昴は同じ会社の本間と付き合っています。キス止まりにちょっと不満な日の翌朝、昴は自分が猫になっていてビックリ。本間に訴えるも、蹴られて二階から落とされる始末。ショックで呆然とする中、優しくしてくれたのはライバルの小此木(攻め)で…という話です。

朝、目が覚めたら猫になっていた…って某名作を髣髴とさせるあらすじですが、本当に猫になっていてビックリでした。昴は実は化け猫の血筋で、時々部屋に訪問していた猫が異母兄だったというファンタジー設定ですが、私は意外とすんなり受け入れられました。

樹生先生の作品は、コミカルですがどこか酷い場面がある作品というイメージがあるのですが、今回は素直に楽しめました。
本間が行方不明中の昴の部屋のベッドで浮気する場面はあったのですが、異母兄・右京と小此木が中和剤となり、読んでいて辛い思いはせずにすみました。

本間に裏切られて悲しむ昴と、昴が好きで同じマンションに引越しまでしておきながら素直になれなかった小此木。猫にならなかったら両思いになることはなかった二人なので、今回の事件があって良かったなと思いました。

ただ、ラストで昴が猫に戻ってしまい、原因も直り方も分からない前途多難という不安定なエンドは落ち着きませんでした。仕事に行けないというのは結構なハンデだと思うんですよね。その辺りが後日談ショートで補足されていたら良かったのになとちょっと残念でした。

攻めが実は受けを好きだったというベタな設定ですが、猫になってしまったという展開が面白くて楽しく読めます。とにかく優しい社会人攻めと猫がお好きな方にお勧めの作品です。

0

ねこ大好きなもんで読んでみました

この作品のテーマは「人の顔には裏表がある、オトナならうまく立ち回れ。でも恋人には誠実にネ」って感じでしょうかね。

昴は1週間前から付き合いはじめた本間が部屋に泊まった朝、目覚めると猫になっていた。
本間は大の猫嫌いで、猫の昴を2階の窓から放り投げる。
猫のまま潜り込んだ勤務先で、同僚や上司が失態の責任を欠勤している昴に転嫁したのを知る。昴を庇っていたのは、同期でライバルの小此木だけだった。人には裏表があることを実感する昴。
小此木の部屋を昴の異母兄・右京と名乗る男が訪ね、猫昴を託す。二人で昴の欠勤を「意識不明の重体」と工作する。
実は昴の通い猫「タマ」は異母兄の右京(302歳)だった。
小此木と暮らし始めた猫昴は、彼が自分をオカズにしていると知り、バター猫になろうとするがフライパンで防御される。
。。。猫の舌ってサンドペーパ並に痛いんよ??
人間に戻りたいと願い、猫親戚の海舟の許で修行するが思うように戻れない。
小此木と猫昴は、本間が最低の男だと知る。ぼやぼやしていたと後悔する小此木。
感情が昂ぶった猫昴は、人間に戻り小此木とらぶらぶ。小此木くん 順応早っw
そして新婚さん♪ タマが見守っています。兄さん出歯亀w
会社に復帰したところで、本間と一波乱。でもきっと小此木くんがいるから大丈夫(はーと)

猫としてずっと昴を見守っていた右京くん、弟のピンチに手を尽くしてくれる優しいお兄ちゃんです。
えっちは朝チュンですが、全体として物足りなさはなくて、猫昴と小此木のかみ合ってない会話とかコミカルでおもしろかったぁ☆

2

いつ猫に戻ってしまうかわからないのでハラハラドキドキのエッチです。

コミカル・コメディな路線といえば樹生かなめさんも、いつも面白いキャラクターを出して愉快な気持ちにさせてくれますが、これは<化猫族>!?
ある日突然猫になってしまった青年の、四苦八苦の試練(?)の恋愛物語です。笑った~!

舞台となる会社"アルトモーツ"はかなり愉快な会社。コンパでもお見合いでも、営業マンは試供品を持ち込んで自社製品をセールスを。
冒頭、主人公"昴"が合コンするシーンから始まるのですが、化粧品から始まり、健康食品までは許せますが、熱中するあまり生理用品にまで勧めるその情熱・・・
そんな彼がライバル視しているのが、会社の社長の甥の"小此木"
昴には二週間前に恋人になったばかりの先輩"本間”がいますが、軽いキスだけしかしていません。
本間が昴の部屋に泊まった翌朝目が覚めると猫になっていた!
しようがないので同じマンションに住む小此木宅でお世話になる昴。
昴の親類という曽根原右京という男性がやってきて、うまく収めてくれるのですが、実は右京は昴の異母兄、昴に実は自分達は猫族であること、異母兄弟であること、右京は齢300歳を超える猫であることを告げます。
猫として小此木宅で生活していると、実は小此木は昴が好きだったということが解りました。
昴をズリネタにしているのを見てしまい、バター犬ならぬ、バター猫になろうとする昴をフライパンで股間防御する小此木が愉快。
昴の従兄という"海舟”という男も出てきますが、何と勝海舟の息子で100歳だとか!?
最後にいた恋人はガダルカナルで戦死したとか、ぶっとび設定に爆笑です!
ちなみに右京さんは、桂小五郎はハンサムだったとか、新鮮組ではホモが流行っていたとか、織田信長の息子という猫族もいたとか説明しております。
昴が猫だということを聞いても小此木は動じません。
早く人間に戻ったり、力をコントロールできるようになりたいと修行する昴。
昴の恋人本間は実は敵対視している小此木の優位に立つため、わざと昴と付き合ったという、人でなしな性格な部分が、人間としての昴がいなくなったことで、判明してきます。
それを知って、小此木が泣きます。
その感情に激しく動かされた昴は突然人間に、、そして初エッチになだれこみ~
小此木は昴と一緒に住むようになりますが、右京がいちいち猫になっては出歯亀的に二人のエッチをみているという設定も苦笑。
もう海舟と共に枯れ果てているからいいんだそうです・・・どんな設定?
まだうまく猫になったり、人間に戻ったりができない昴なので、小此木との新婚生活も苦労しそうです。

何だか変な話・・・なんですがコメディだと思えば素直に楽しめます。
うん、そういう作品なんですよ、これは!

1

懐かしい感じのラブコメ

サラリーマンの昴はある朝目覚めると猫になっていた。
恋人で会社の先輩でもある本間は猫になった昴にはひどく冷たい。
行き場のない昴を助けたのは、大嫌いだった社長の甥、小此木だった。
猫になったことによって見えてきた、人間だった時とは違う世界。
果たして昴の運命は・・・・・・

なんでしょう、この懐かしいノリ。
まさしくラブコメという感じの一冊でした。

朝起きたらなぜだか猫になっていた昴(なぜなら彼は化け猫の一族の末裔だったのです)
猫になってみれば優しかった先輩は実はひどいヤツで、意地悪だと思っていた小此木が実は優しいけど不器用ないい人だと気づきます(王道)
色々あって、昴は人間に戻って、小此木も昴の事情を受け入れてハッピーエンド。

突然現れた昴の従兄弟だと名乗る男(実際は昴の兄でやっぱり化け猫)に昴(猫)を渡されて、「この子を昴と呼んであげてください」って言われて従っちゃう攻はほんといいヤツだなあと(笑)

全体的にライトでポップなお話だけれど、深く追及したら色々重い設定かもしれない。
化け猫一族の寿命はものすごく長いらしいので、彼らに待ち受けているのは最終的に別れですよね。
そういう異類婚姻譚的な話は個人的には大好物なんだけど、そのあたりはものの見事にスルーされています。
って、明るい話だったはずなのに、気づけばなんだかしんみりした気分になってしまいました。


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