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作家さんの新作発表
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いわゆる攻めザマァと言われる作品が好きで、コミックではほぼ読んでいると思うんだけど、すぐ受けが絆されちゃったりして正直物足りないものが多く、もっと真摯に反省する攻めを見たい!!という気持ちを抱えていた時にこの作品を知りました。
早速読んでみたところコレよ!コレ!こういう攻めザマァが読みたかったの!!と歓喜に震えた記憶があります。
受けを意のままにしてきた傲慢な攻めが、恋を自覚した途端、受けの前に立つことすら怖くなる。
「一番好きな相手が、一番怖い存在になることなんて考えてもいなかった」という文章が攻めの気持ちを良く表していると思います。
受けとただ話がしたくて久しぶりに会うも、当たり前のように服を脱ごうとする受けの姿に激しいショックを受ける攻め。
そんなつもりで会ったわけじゃないのに、受けは自分が呼び出されたのはそのためでしかないと思っている……
最初に身体だけでいいと言った結果がこれだ……と打ちのめされる。
かつての自分を振り返って激しい自己嫌悪に陥ったり、受けの心はかけらも自分にない事を思い知らされて打ちのめされる様子が、攻め視点で丁寧に綴られていてそこがめっちゃ美味しいのですが、それだけではありません。
この攻めがプライドを投げ捨てて、受けに完全降伏してる姿もきちんと描かれてて、そこがこれまた美味しいんです!!
攻めに対してザマァ!と胸のすく思いがしていたはずなのに、この恋する相手の前でふるふるしちゃってる攻めの姿を見てしまうと、誰もがいつしか攻め頑張れー!!!という気持ちになれると思う。
そして後半は受け視点に切り替わるんだけど、じーーーっっとひたすら我慢の子でいる可哀想でかわいい攻めの姿が堪能できますし、受けの気持ちの変化も丁寧に描かれているので、無理なく二人の恋の成就を願える仕組みとなってます。
ちなみに攻めは傲慢だけど、ろくでなしやクズではないです。
だから攻めを応援する気持ちになれるんだと思う。
(レポート提出にやってきた攻めに、眠る教授の手に愛しげに自分の頰を摺り寄せる姿を見られてしまい焦った受けが、黙ってくれているならと奴隷志願を申し出るという出だしであって、攻めから弱みにつけこんだ訳ではない。攻めは別に興味もないし言い触らすつもりもなかった。)
そして駅まで送った受けの後ろ姿に「振り返れ 振り返れ」と念じてる攻めの姿。
気持ちが痛いほど伝わってくる。
何か攻めザマァでオススメない?と聞かれたら、私なら真っ先にこれを勧めると思います。
同じ作者様に「恋を知る日」という少し展開が近い作品がありますが、私はこちらの作品の方が好きです。(でも「恋を知る日」にも「微熱の引力」より好きな部分もあります)
たぶん本編を書かれた時期は「微熱の引力」のが後?
「恋を知る日」で、話の配分がもうちょっとだけ
こうだったらいいなと思ったポイントが、全て完璧になっています。(あくまでも私にとってはですが)
どちらの作品も、かっこよく傲慢でモテモテの攻めが、前半は受けと酷い付き合い方をしてて、
後に、自分の方が人生で始めて相手に恋をしてることに気づきこれまでのことを大後悔、大反省、おろおろ、改心してアタックてとこがポイントだと思います。
ただ「恋を知る日」の方は、前半の酷い付き合いのとこが短かかったのと、受の方が最初から攻めのことが好きで関係を持っていたので、
攻めがそんなに酷い付き合い方をしてた印象が薄く、後日談で分かる感じてした。
でもこちらの「微熱の引力」は、相手から「何でも言うこと聞くから研究室でのことは黙ってて」と言われてるのをいいことに、
無理矢理ってこともないのですが、受けには他に思ってる人がいるのに、強引に体の関係をもっていたり、譲の容姿や能力を出会ったばかりの頃は侮っていたりと、
(でも譲はすぐにコンタクトになるので、実は美形であることやバイトの能力があるのは早い段階でわかる)
好きと気づく前に付き合っていた期間の有川の傲慢な部分が、前半にがっつりあるので、
有川が譲を好きと気づいてからの、おろおろな反省っぷりにどっぷり浸かれます。
そして「攻めざまあ」展開は、普通は受け側に感情移入するから、その展開が心地いいのものだと思いますが、
改心してからの有川の健気っぷりに図らずも
最後は攻めにも感情移入してしまう良作品でした。
なんだこれ?というぐらい、ボロボロに泣きました。キュンキュンしました。心の奥がキュイーンと軋みまくりました。
可南さらささんに惚れてしまったかも。
迷いましたが、私のツボを直撃した作品だったので神評価で。
焦れったくて切ない恋のお話です。
主人公は大学生(攻め)。イケメンでモテモテで明るくて、遊び人だけど人気も人望もある男です。
ある日主人公は、同学年の地味男(受け)が、眠る教授の手を愛しそうに頬擦りするのを目撃してしまう。
主人公は「ホモの不倫かよ」と軽くやりすごそうとしたんだけど、それを見られたことを知った地味男は「なんでもするから黙っていて」と懇願する。
その日から、地味男は主人公の奴隷のようになります。
地味男のふとした表情やしぐさにそそられ、セックスを要求し、身体を重ねるうちに彼にどんどん惹かれてしまう主人公。
恋愛感情を自覚したあと、自分の数々の愚かな振る舞いを後悔しまくる主人公の苦悩が切なくて、後半は泣きっぱなしでした。
あと、かわい有美子さんの『透過性恋愛装置』的な主人公のスーパーツンデレも、萌えどころの一つ。
超焦れったいです。
焦れったくてもどかしい恋が大好物なかたにオススメします。
あらすじだけ読むと、「あー、はいはい。いつものやつね!」と
なりかねない作品。
だから非常にもったいない!のでレビューします(笑)
この作品で注目すべきは有村君(攻め)の格好悪さ(笑)。
堀井君の誠実さや真面目な所に惹かれていっているのに、持ち前のプライドの高さで全く認めようとせず、それどころか堀井君のほうが自分を好きなのでは?という都合の良い妄想までする始末(笑)。
無残にもそれが打ち砕かれて、ヘコみ、またそれにヘコむ自分が嫌で堀井君を傷つけようとする。有村君の一連の行動は好きな子にいじわるする小学生のよう。
というか、かんたんに素直になれない分小学生よりタチ悪い(笑)。
完全無欠の格好良い攻めが好きな方にはおススメできませんが恋をしてとことん格好悪くなる男が好きな方は必見かと。
その必死さと反比例するように弱腰に見えて実はずるい堀井君もとても良い。
ただうじうじしてるだけの子なのかと思わせて・・・詳しくは本編で(笑)
恋をして、ぐちゃぐちゃになって見栄や言い訳を探していた自分ではなく、
むき出しの自分で向き合うことを選んだ二人。
離れるとき間違いなく傷つくことがわかっていても、それでも。
特別編まで読み終えれば思わず二人を祝福してしまっていると思います。
なかなか小説で泣ける作品に出会うことがなかった自分にとって思わぬ良作でした。
掲示板でオススメされていたのを拝見して読みました。
久しぶりに小説でここまで悶えました!
攻めは性格悪いですが、そこまで性悪ではないというか、自信家で不自由無さすぎたことが原因だったので、段々と不器用さやヘタレなところが出てくるのが可愛くて可哀想で萌えました。
まさに自業自得なんですけどね。
自分では最初認めていなかったのに、受けのことを好き過ぎる行動の数々にキュンキュンしました。
ここまで愛されちゃあ受けもほだされますよね。
受けからの愛を受けて、幸せそうな攻めの姿を想像すると、良かったねって言ってあげたくなります。
執着攻め好きにもぜひオススメの一冊です!
まずこのレビューをする前に私はなんとなく攻めざまぁという言葉が好きではないです。すみません冒頭から。しかし多分多くの人にわかりやすくこの本を説明するとこの言葉になるのでしょう。それを望んでいる人は間違いなく買いの一冊です!ありがたくも現在も電子で手に入るようですし。
攻めの無様な姿が読みたくてこちらに手を伸ばしました。そう普段はスクールカースト上位、顔よし、セックスよし、なんでも上手いことこなす攻めが受けのことになるとどうにも不器用でうまく行かずカラ回っている姿、自分の傲りで受けを傷つけそんな自分に対して絶望し、さらには受けに嫌われたかもしれないと絶望する姿…大変、大変美味しい!!!
私の好きがたくさん詰まっておりました。
可南さらささん、2006年の作品。
攻めザマァの隠れた名作と聞いてポチりました。
同じく攻めザマァ系の作品「恋を知る日」(2009)より、
ずっと私のツボを押さえた攻めザマァでした。
全編書きおろしですが、前半と後半に分かれており、
前半の表題作【微熱の引力】は、攻めザマァ系お約束の攻め視点♪
タイトルは、受けが体温高めの体質で、
酔った受けを介抱するときや、悪戯で触れた肌の熱さに
攻めがドキッとして徐々に引き寄せられていく心情を上手く表してます。
後半【キスの温度】は受け視点です。
攻めザマァ系の内容ですが、
攻めは受けに対してそれほど酷いことはしません。
ろくでなしが苦手な方でも受け入れやすい攻めザマァ作品です。
ひとくちに攻めザマァ系と言っても、
細かく分けると色々なタイプがあるのですが、
こちらの作品の特徴は
『受けが元々好きなのは攻め以外の人』という点です。
けれども、無防備すぎる受けに攻めが欲望を感じてしまい
『体だけでも慰めてやるから』と、
攻めの方から半ば脅すように肌を合わせます。
ここから攻めが受けに惹かれていく過程は
受けの片思い相手とのやり取りや
受けに好意を寄せる女性の存在が煽る嫉妬心、
具合を悪くした攻めを看病する受けの優しさなど、
小さなエピソードを重ねることで、実に自然に描写されています。
しかし、先に相手に夢中になった攻めを待っていたのは、
受けの心の中に住んでいるのが、
相変わらず片思い相手の教授だという事実。
遊び人だった攻めの健気で報われない恋心に泣けたし、
本気の恋の前には、うまい言葉の一つも言えず、
それでも必死に縋る攻めの、みっともなく情けない告白シーンは萌えました!
攻めザマァの醍醐味は、攻めの苦しむ姿にありますよねw
攻めがギャフンと言わされない攻めザマァは物足りない。
後半の受け視点では、
主に、告白をされて以降の受けの心情の変化が描かれます。
攻めを狙う女子から攻めが誘われたときや、
受けからの攻めへの告白を女子に突っ込まれた時に、攻めが
『俺がホモで譲を狙ってるから』とか
『もう邪魔すんな。こんなことで勘違いされて別れ話をされたらたまらん』
というふうに、堂々と切り返すのがすごく良かった。(。-_-。)ポッ
両思いになってからが短くて、物足りなかったのが唯一の難ですが、
攻めザマァの名作と呼ばれるにふさわしい作品でした♪
ある日、有川は大学の研究室で眠る教授の手に愛しげに頬を寄せる譲を目にする。
有川はそれほど気にも留めなかったのだが、見られた!と慌てた譲は追ってきて「何でも言うこと聞くから黙ってて」と奴隷宣言をする。
それから、何かと有川の周りに現れては世話を焼くようにパシリをしたりする譲。
ふとした瞬間にそそられた有川はつい、譲を抱いてしまうのだが…。
とにかく、恋を自覚してからの有川がとてもせつなくて。
それまでの自分の行いが全てを引き起こしてるとも言えるんだけども。
苛立ち(嫉妬)をぶつけるように抱いたり、傷付けるような言葉を吐いたり。
素直な言葉のかわりに投げつけた言葉。
それは、やさしくしたいのにできない部分だったり。
譲の中での自分の存在が少しも心に響かないのだと知った時。
譲の中では未だ教授への恋が続いていたのだと知った時。
もう、せつなくて。
久しぶりに顔を合わせて少し2人で話したいからと部室に場所を移して、ちょっと確かめるようにそっと抱きしめるようにした時。
その時の譲の反応。
これが個人的には一番せつなく感じられて。
結局、譲にとって有川はそんなふうにしか見られていなかったのかと。
愕然とする有川が印象的で。
密やかな告白のあとから、有川は変わっていく。
それまでの自分の印象がきっとマイナスでしかないだろうからと、プラスへ持っていけるようにとやさしく穏やかに接するようになって。
そうして、譲の様子を窺うような有川がなんだかとても愛しく感じられて。
それまでモテモテの遊び人だっただけに、本気の恋の前ではこうも違ってくるのかと。
しかし、譲にはそんな有川の気持ちがなかなか伝わらなくて。
いや、伝わらないのか気付こうとしないのか。
臆病ゆえの逃げなのか。
有川がどれだけ譲のことを大事にしようとしているかわかればわかるほど、譲にイラッとさせられたり。
本当の最後の最後、有川から言われた言葉に対する答えを見つけるまで、向き合うまでに随分かかったなぁ。
心や身体はどこかでちゃんと惹かれていたのに、頭がそこまで考えようとしなかったからなのかな。
でも、最後は何度もちゃんと「好き」って言ってくれてよかった。
有川が幸せになれてよかった。