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kimi to tanuki to shiawase gohan
Kindle unlimitedで拝読。
久我有加先生の小説も、カワイチハル先生のイラストも大好きです。
表紙を見てピーンと「これ、絶対好きなやつだ!」という予感があり、ワクワクしながら読みました。
萌えるごはんと狸のもふもふもの、なのかな?と思いきや、
狸は意外とおっさん感強め。笑
関西弁で、人間の姿になる時は小太りのおっさんになる…という設定のせいかな。
でもでも、結希の作るごはんを、テーブルにちょこんと前足を乗っけて待ってる姿、
挿絵はなかったけれど文字だけでその場面がイメージできて、愛くるしさにきゅんとしました。口を開かなければ、めちゃくちゃ可愛い狸だと思う( ̄∀ ̄)
料理好きの大学生・結希(受け)の前に、突然現れた狸の神様・鉄太郎。
鉄太郎から「スランプ中の有名ピアニスト・泉水(攻め)のために、だし巻き卵を作れ」と偉そうに言われ、渋々応じた結希ですが、なぜか通いで泉水の食事の世話をすることになって…
と続く、ピアニスト×料理男子のお話です。
これ、”愛情料理BL”と銘打たれているとおり、料理を作ったり食べたりするシーンは
ほのぼのなんですが、意外と切なく胸がキュッとなるシーンも多かった。
そして個人的にその切ない感じ、キュッとなる感じがたまらなく良かった…!
幼少期の泉水がシッターからネグレクトされ、料理を食べさせてもらえていなかったこと。
その過程で結希の祖父と知り合い、愛情のこもった料理が食べられるようになりー
という、攻め受け二人の繋がりを示すエピソード。
そして世界的に有名なクラシックピアニストである泉水と、
平凡な大学生に過ぎない結希の格差。
知らないうちにパパラッチに追いかけられ、ニュース記事にされ…という
想像もしていなかった事態に、次第に泉水に惹かれるようになっていた結希の心が
冷たく沈んでいく様がありありと伝わってきて、切なくてたまらなくなりました。
これね…泉水は自分も過去に写真関連のことで嫌な思いをし、
ピアノが弾けなくなったことから同じ思いを結希にさせまい、と
結希を守ろうとするんですが、、
提案したその手段が、「ハイヤーを寄越す」というものなんですよね。
「住む世界が違う」という厳然たる壁を感じ沈んでいる結希にとって、
ハイヤーなんて提案はまさにその”壁”を強く強く意識せざるを得ないもので。。
互いを思い合う気持ちは同じはずなのに、すれ違ってしまう二人に胸が痛みました。( ; ; )
で、その”埋められない壁”に悩んでいる結希を、彼に恋心を寄せる女子・高木さんが
発破を掛けるシーンが、とても良かった!
覚悟を決めて向き合おう、寄り添おうとする結希、ずっとうじうじし続けないところが個人的に好感度大◎
でも、気持ちだけではまたいつか同じ問題が起きちゃうんじゃないかな…なんて
思っていたところの、鉄太郎の師匠のナイスなお守り!
ちょびっと強引な幸せファンタジー、な感はなくもないけれど、
それもいいじゃない、と神様の粋な計らいにグッ!と親指を立てたくなりました (๑•̀ㅂ•́)و✧
だし巻き卵や昆布のおにぎり、かぼちゃのケーキなどなど、出てくる美味しそうな
料理の数々にお腹が鳴りそうになりながら読了。笑
あっ!レビュータイトルにも書いたのですが久我先生の”ピアノの音”の表現にも
うっとりしました。泉水の奏でる音が、光の粒になって溢れ出す…
文字を目で追っているだけなのに、本当に音色が聞こえてくるような表現に酔いしれました・:*+.
ということで、レビューを拝見していると「神」評価は意外と少ないのかな?という
印象でしたが;
個人的にはとっても満足度の高い、大好きな一冊でした☺︎
まさか狸に泣かされるとは……
タイトルに「狸」が入っているだけあって、その存在感はなかなかのものでした!
元彼の裏切りからピアノを弾けなくなってしまったピアニストの和泉が、恩人の孫・結希のご飯と存在によって心身ともに救われていくというハートフルラブストーリー。
和泉がカッコいいツンデレで、卵好きの魅力的な青年!
このイケメン和泉と狸の神様・鉄太郎が一緒にご飯を食べたり、
寄り添ったりしている姿がミスマッチだけど本当に可愛い♡
人語を話す狸との交流が極当たり前のことのように描かれていて、それがシュールで一気にファンタジーの世界に入り込みます^^
鉄太郎にとって、和泉のピアノは神気を得るために大切な役割を果たしています。
和泉に恩を感じ、10年も寄り添い守ってきた鉄太郎が、とにかく健気で献身的!
関西弁なのも可愛くて堪りませんでした♡
結希は優しい見た目と違い、結構ハッキリした物言いをします。
そこが好きだったんですけど、和泉との関係に尻込みしてあっという間に傍を離れてしまった時は憤りましたね。
結希が居なくなって弱ってしまった和泉は切ないけど、ハイスペック攻めが受けに捨てられてシュンとしちゃってる姿はきゅんきゅんしちゃいます(゚∀゚)
結希が和泉との思い出を振り返ることで、和泉の気持ちを考えていなかった事に気付くのですが、ここは結希と一緒に泣きました。
そして、最後まで和泉に寄り添い、結希との幸せを願いながら消えてしまう鉄太郎には涙が止まりませんでした( ;∀;)
鉄太郎が居なくなって悲しかったけど、出会いに感謝し、希望を残すラストには胸がいっぱいになりました。
最後まで鉄太郎ありきの作品だったと思います。
和のイメージの狸と洋のイメージのピアノの融合も面白かった!
ラブストーリーとしてはあっさりしていますが、〝料理で人を笑顔にしたい〟という思いが伝わる優しいお話です。
結希の祖父と和泉、和泉と鉄太郎の出会いのエピソードにも心打たれるものがありました。
挿絵も可愛く、読後感が温かいのもよかったです^^
こちら、スランプ中のピアニストと料理好きな大学生+狸の神獣による、ほのぼのホッコリごはんモノBLになります。
一応、喋る狸なんかが出てきてとファンタジーではあるんですけど、内容としてはひたすら日常系。
表紙やタイトル通り、可愛くて幸せなお話なんですよね。
若干、オチが強引な気がしますし、意味深に出てきたキャラがアッサリ退場で肩透かしだったりと、気になる部分はあるのです。
まぁただ、個人的にはこういうホッコリ系のお話が大好きでして!
ついでに、餌付けされる攻めと言うのも、個人的ツボでやたら萌えちゃいますしね。
そんなワケで、とても楽しく読ませていただきました。
ザックリした内容です。
料理好きな大学生・結希。
彼は定食屋を営んでいた亡き祖父の味を、受け継いでいるんですね。
そんな彼の前に突然現れたのが、関西弁を喋る偉そうな狸の鉄太郎。
鉄太郎ですが、彼が守護するピアニスト・泉水の為に、思い出の味である祖父の「だし巻き玉子」を作るように命令してきてー・・・と言うものです。
で、実は泉水ですが、信頼していた人物から裏切られた事をキッカケに、スランプに陥り食事もあまりとれなくなってしまった。
そこで、立ち直るキッカケとして思い出の祖父の味を・・・と言うのが、今回の「だし巻き玉子をさっさと作らんか」の真相だったりします。
これ、最初こそですね、結希は(鉄太郎によって)強引にだし巻き玉子を作らされと、ワケの分からない事に巻き込まれたパターンなのです。
いや、喋る上にやたら偉そうな鉄太郎に、完全に押されてる状態で。
それが、泉水の為に料理を作り、共に過ごす時間が幸せなものになって行くー。
個人的に久我先生の書かれる攻めと言うのは、受けが大好きでメロメロみたいな印象が強いんですよね。
ああ、俺の恋人は世界一可愛い!!みたいな。
それが今回、珍しい事にツンデレ攻め。
初対面の結希に対しても、やたらツンケンした態度なんですよ。
まともな挨拶もせずに全身で拒絶と、「えっ? 何なの、コイツ」みたいな。
それがここから、どんどん彼の態度が変化して、デレへと変わってゆくのが楽しいのです。
こう、結希の作っただし巻き玉子を夢中で食べ、セレブのクセに卵サンドなんかをリクエストする。
またこれ、受けのキャラも魅力的でして。
ごくごく普通の大学生なんだけど、庶民派で堅実とでも言いますか。所帯染みてるとでも言いますか。
泉水を放っておけず、食事係を引き受けるんですね。
なんかこう、この二人を見てると、人間に傷つけられて警戒心の強いワンコと、そんなワンコをおおらかに面倒を見る世話焼きな人間みたいに見えてくるんですよね。
まんまと餌付けされてる攻めが可愛いよ!と。
ついでに、オカンのような鉄太郎にも笑えるよ!と。
や、関西弁を喋り泉水の世話を焼きまくりと、神獣だと言いながらやたら人間くさい、魅力的なキャラなのです。
この三人で食卓を囲んでるシーンが、めちゃくちゃ和むんですよ~!
と、そんな日々を過ごすうち、泉水に惹かれてゆく結希。
そんな中、泉水が人間不信とスランプに陥る原因となった元恋人が、二人の前に現れるんですね。
更に、彼の登場をキッカケとして、有名ピアニストでセレブである泉水と、自身との生きる世界の違いを思い知る結希。
一緒に居る自信を無くした結希は、食事係を辞める事にして・・・と言う流れ。
これ、若干結希が酷い気はするんですよね。
完全に、自分の事しか考えて無い。
ただここから、自身で自分の弱さやズルさに気付く所がいいと思うのです。
いや、完全無欠な人間なんて存在しないですよね?
悩み、迷い、失敗なんかもしながら、前に進む。
そこに、萌えがあるのです!
私は。
あと、ここからですね、結構切ない展開なんかも来ます。
こう、鉄太郎がですね、めちゃくちゃ健気で泣かせてくれるのです。
ここに来て、彼に全部持ってかれちゃのです!
鉄太郎、マジでいじらしすぎるわ!!
繰り返しになりますが、オチとしてはちょっと強引な気がします。
あと、元恋人はあれほど意味深に出てきたのに、わりとアッサリ退場。
一体、何がしたかったんだ?と。
ただ、そのへんを差し引いても、とても好みの作品で楽しく読ませていただきました。
ちなみに、個人的に久我先生のエロ描写が大好きなんですよね。
もうトロトロにされちゃって、すすり泣きしてる受けが可愛い事!
そちらもぜひ、ご注目下さい。
最後まで読んで良かった!
鉄太郎さーん、待っててねー。
結希と和泉の縁にびっくりです。
和泉の幼少期の寂しさ、恐怖を思うとお祖父ちゃんありがとう!
結希が毎日自炊してお祖父ちゃん仕込みのごはんを作るのも、お祖父ちゃんの言葉を大切にしてるのも、お祖父ちゃんありがとう!
前半ずっと偉そうで感じの悪かった和泉に、ちゃんとごはんを食べさせて結希偉いね。
結希の飾らない人柄や作るごはんに徐々にほどけていく和泉。和泉の告白は唐突だったのでどこまでの意味で?とちょっとしっくりこず。
そして後半は和泉のスランプと人間不信の原因が明かされ、パパラッチに狙われ二人のことを記事にもされて。
大好きなのに、住む世界も立ち位置も価値観も違いすぎることや、他者に勝手に自分の性指向を世間にさらされる恐怖に逃げてしまう結希。
でも素敵な仲直りができて。
エッチも唐突でしたね。結希の心の準備とかいいの?
萌えというかほっこりにこの評価で。
鉄太郎さんと和泉と結希の3人でごはんを食べる図が幸せそうで、また鉄太郎さんが和泉を守ってきたこと、結希に和泉を無理強いしないところ、お師匠さんなど和みました。
和泉もすっかりメロメロみたいで。別人ですね。
和泉とケンシンは想像がしずらいなあ。
『ごはんもの』ジャンルど真ん中のお話でした。
このジャンルの王道らしく、Aくんが作った料理(それも主に家庭料理)がBくんの心の琴線に響く何かを持っているんです。響くのは、育つ過程での決定的な経験に関わっていたりするから。
ねぇ、お好きな方はこう聞いただけで「心騒ぐのでは?」と思うんですね。
……実は私、このジャンルはそれほど得意ではないのです。
胃腸が弱いからなんでしょうかね?
久我さんならいけるんじゃないかと手に取ったのですが、やっぱり「萌え萌え~っ」とはなりませんでした。
攻め受け、おまけにキーマンの狸も魅力的なんですけど。
やはり『ごはんもの』で萌える為には『癒しとしての食事』が理解できなければ無理なのかもしれません。
そのことを私にわからせてくれた一冊となりました。
追記
亡くなってしまっている結希のじいちゃんも狸の鉄太郎と並んで重要なキーマンなんですけれど、ジジイ萌えが激しい私としてはもう少し詳しい書き込みが欲しかったです。この人、かなり私のジジ好き心を刺激するんですよねぇ。
モフモフタヌキが登場する、餌付け系、和風ふんわりファンタジーです。
淡路の国の芝右衛門様って、あの、海を渡って大阪は南に芝居を見に行く、あの、芝右衛門たぬきの事なのかな、
これって、関西の人にとっては基本教養なのかしら?
それとも、大阪演芸史シリーズを書き続けている久我先生ならではの設定なのかしら。
何にしても、鉄太郎の古めかしい関西弁がかわいいです。
お話としては、鉄太郎がファンタジー設定なので、それ以外のキャラクターにはもう少し現実感が欲しかったかなという事で、今回はちょっと辛めの評価です。
ルビー文庫さんらしい、爽やかでドリームなお話でした。
あらすじです。
狸姿の神獣、鉄太郎さんのやや強引なお願いにより、スランプ中のイケメンセレブピアニスト泉水の食事係を任されることになった大学生の結希。最初はピリピリしていた泉水の態度も、祖父直伝の料理を振る舞い、ピアノを聞かせてもらううちに次第に親密な雰囲気へ。だけど、相手は超セレブ。パパラッチや元恋人のスーパーモデルも登場し、住む世界が違うからと別れを切り出した結希だが……。
お料理、ピアノ、小動物と心優しい主人公にイケメンセレブ様。
どことなくフワフワのキラキラの世界観に鉄太郎さんの関西弁が程よいアクセントになっています。
ほぼ最初から最後まで
泉水:作って作って!特に玉子料理!あ、チーズケーキも!おにぎりも!
結希:はいはいわかりましたよー。栄養偏らないように食べるんですよー。
という構図なのが可愛らしい。
結希も結構、泉水さんピアノ弾いて弾いてー!という雰囲気なのでお似合いだと思います。
全体を通してカワイチハル先生のイラストがピタッとハマっています。
だし巻を頬張る狸イラストもきゃわわわ。
ラストはザ・ファンタジーでしたが、場所は普通のショッピングモール。
始まりも終わりもファンタジーだけど、キーアイテムがだし巻だったり、時給が1200円だったり、全体的に漂う庶民派感が割と好きです。
お気づきでしょうが、恋愛面や人間性について深い描写をするタイプの作品ではないので、エグみやヒリつき、官能はあまり感じさせません。あっさり甘口+まじめか!系。
中盤さほど前触れなく告白し合うので、ん?と思わないことも無いのですが、
好きになる理由などにこだわりすぎず「BL小説だから」くらいの気持ちで読むのが丁度良いかもしれません。
その分、まじめに料理をして、ピアノを弾いて、神獣の狸についてしみじみ語り合う若者を愛でるのをおススメします。
ルビー文庫さんはとにかくフリガナいっぱいなので、読書が苦手な方でも読みやすいですよ。
読むと和食が作りたくなる?穏やかな1冊でした。
モフモフありのほのぼの飯テロ系かなと思って読み始めましたが、思っていたよりもモフモフ感もなく、飯テロ系でもなかったです。
というのも、狸が関西弁のおっさんキャラなので愛らしいモフ担当ではなく、存在感としては信楽焼の狸に近いというか。
そして受けの作るお料理は、町の食堂を営んでいた祖父仕込みなので、非常〜に庶民的。
小松菜と油揚げの煮浸しとか豚汁とか、あ、先日食べた…とか、明日の夕飯で作ろうとしてるやつだ…みたいな献立なので、わぁ!食べたい!!とはならなかった……。
そこがちょっと予想とは外れたなぁ……と思いましたが、ほのぼのとした雰囲気が全体を包んでいて、そこは期待通り。
天然杉の曲げわっぱのお弁当箱を奮発して買う受け、というのが個人的に超好き!
あと、凄い!!と思ったのが、久我さんの音の表現力。
というのも、途中でピアニストである泉水がピアノを弾くシーンがあるんですね。
名前も知らないその曲を聞いた結希が、その音、その曲で思い浮かんだ情景。
そこを読みながら、もしかしたらあの曲かなぁ?と思ったらそのとおりだったのでほんと驚きました。
(1分半程度の小品なので、この本を読まれる方はぜひ聴いてみてください
狸!?狸が出てる!
お狐様だったり、狐目みたいなキャラは見かけるけど、狸は珍しいな~ってことで読みました!!
狸は関西弁を操る神様、親戚のおっちゃん感がすごくて!良い仕事する狸でした。
滋味深い料理と何に対しても公正な結希と接して、頑なだった泉水が心を開いてくのも良かった。優しい可愛いお話。読んでて癒されます。えっちは少なめなんだけど、甘くて甘くてえっち!愛情をたっぷり感じられてぎゅーーとなりました!!