ぴれーね
初回限定で購入すると貰える、書き下ろしSSペーパーです。
本編でのディックですが、心の奥底に持つ危うさや脆さみたいなものが垣間見えて、ヒヤリとさせられたんですよね。
こう、最近はすっかり忘れてたんですけど、コルブス編の時の苛烈さを思い出したと言うか。
で、このSSですが、相変わらずユウトが好きすぎてヘタレ全開のディックが読めます。
えーと、デレデレとヤニ下がったかと思えば、「ユウトが好きすぎる病だ!(キリッ」とかって、アホな事を大真面目に言ってたりする。
これが終始コミカルに綴られてまして、もう爆笑ものでしたよ。
や、上手く言えないんですけど、このディックを読めてホッと一安心しまして。
本編が少しほろ苦かっただけに。
まぁそんなワケで、ぜひこのSSは手に入れていただきたい!
ちなみに、本編ですが、300ページ近くあって更に口絵カラーが二枚も収録!
で、初版だとこのペーパーまで付いてくる。
なのに、お値段630円(+税)。
めちゃくちゃお得!
他レーベルなら、900円は下らないですよ。
嬉しい反面、ちゃんと英田先生に正当な報酬は入ってる?と、逆に心配になってきますね。
前置きが長くなりましたが、以下内容です。
↓
本編終了後、ディック視点で語られる二人の休日の模様と、ディックの衝撃の秘密になります。
「ユウト、朝食が出来たから起きてくれ」
休日の朝、ディックがユウトを起こす所からお話はスタート。
ユウトのしかめっ面みたいな寝顔さえ、最高にキュートだと。
共に朝食を食べれば、口元についたメイプルシロップを舐め取ってやりたいと、最初からデレ全開のディックが綴られます。
そこから、話題はユウトの相棒・キースの事に・・・。
「キースは元気でやっているのか?」
「元気だよ。元気すぎて俺に嫌味を言う回数が増えた。まったく、口の減らない奴だよ」
にこやかな顔で聞きつつも、内心では穏やかで無いディック。
最初の頃はともかく、キースのユウトに対する嫌味は悪感情からではないはずだ。
むしろ逆で、心理的距離が縮まった事による親しみの感情から来る、甘え的なものに違いない!
ディックにとって、キースはユウトの相棒だと言うだけで、軽い殺意を覚える対象なんですね。
せめて奴が不細工だったり、愛妻家なら心穏やかにいられるのに・・・。
そして、ここからディックの回想へー。
新しい相棒が現れると聞いた時からの、ディックの焦りや心配が滔々と語れます。
ハンサムなキース。
男前がユウトの相棒なのは、耐え難い苦痛だ。
キースはただ生意気なだけでない。
心に何か重荷を抱える、孤独な人間だ。
そしてユウトはそんな人間を放っておけない、実直な男だ。
やがて、二人は相棒としての絆を深めてゆくに違いない!
そんな未来をリアルに思い描き、雄叫びを上げたいくらい悔しがるディック。
ディックだって、ユウトが浮気するなんてこれっぽっちも思っちゃいないのです。
それでも、それが例え友情であっても、二人の親密さが増してゆくのが堪らなく苦しいのです。
最近は、本気で酸素吸入機を買うべきかもと考えるディック。
もし早死にしたら、原因は間違いなくユウトにあります。
死因は「ユウトが好きすぎる病」です。
もちろん、それはユウトのせいでは無いのです。
彼を愛しすぎた自分が悪いのです!
百三十歳までユウトを愛すると約束したが、この調子ではそれも難しい気がする・・・。
心穏やかに生きてゆく為には、ユウトへの愛を少しセーブすべきなのです。
しかし、それはディックには100パーセント無理な相談なのだから!
この「ユウトを好きすぎる病」は厄介なんですね。
時々、自分が自分では無くなってしまう。
実は内緒にしているが、ディックはユウトの後を尾けた事があって・・・。
と言うお話。
この後、更にダメダメなディックの行動が語られます。
もう、ひたすら爆笑!
いやもう、なんなんでしょうね。
この男。
ユウトがキースに対してキツイ口のきき方をする事さえ、気が置けない関係なんだとギリギリ歯噛みしちゃってます。
俺だって、たまには厳しく叱られたい!と、嫉妬で悶々としちゃってます。
しょうもない秘密を懺悔して、思う存分叱られろよ!
平和だわ~。
びっくりするくらい平和だわ!
まぁそんな感じでとにかく笑えて、ディックのユウトへの深い愛を堪能出来るSS。
最高ですよ!
これとても面白いです。ディック視点でユウトへの抑え切れない愛が語られています。
それは「ユウトが好きすぎる病」です。
ユウトの相棒がデニーだった時には不安を全く感じなかったと、デニーにとても失礼な表現で語っています。w
そしてキースとユウトが相棒として絆を深める事に対して、雄叫びを上げたいくらいに悔しいらしいです。勝手に2人の仲を妄想して息苦しくなるらしく、ディックが早死にする原因は全てユウトにあるらしいです。w
ディックがユウトを好きすぎて面白すぎます。「ユウトが好きすぎる病」で身体に変調もきたしているようです。
本編以外でもユウトを尾行した事があるらしく、ダイナーのウェイトレスに恋人の浮気を疑う彼氏と同情されてドーナツをサービスしてもらってました。w
ぜひ手に入れて本編後に読んで欲しいです。
シリアスはらはら本編とはうって変わって。コメディですよね、これ、うんコメディだと思うんです。でも英田先生の書かれたお話で、ここまで爆笑するお話って初めてじゃないかなあ・・?とにかく面白い!絶対初版で手に入れましょう、皆さま!
何が面白いって、ディックがあのイケメンの顔のまま考えていることが文字化されているから。「買い物にでも行こうか」と提案されたら「地球の裏側でも行く」と脳内で答えていたり、ユウトの相棒というだけでキースに軽い殺意を覚えていたり、最近は苦しいので「酸素吸入器を買うべきかも」と考えていたり・・
あのイケメンで、ユウトのためにはガチのリーサルウェポンになるディックが。
前からヘタレわんこだよなと思っていましたが、これダメダメじゃんwwwと大爆笑しました。そしてまだまだ続くディックのダメっぷり(笑)
次、カッコいいシーンになっても思い出したらぷぷって笑ってしまいそうですが、こんな楽しいお話、読まないのは勿体ないです!是非ー!
初回限定ペーパー「秘密が増えていく病」となります。
感想だけ…
読んだ印象は、レビュータイトルとおり「バランスを取ったんだな…」というもの。
というのは、先の皆様たちのレビューにもある通り、ディックがいかにユウトにメロメロで、ユウトの事になるとダメな男、ヘタレ男、ヤキモチ男、単に犬、になってしまうのか、が書かれているんだけど。
本編、また「DEADLOCK」の大元から考えると、ディックってかなり難しい人間で、一度心/良心を殺して復讐に生きていた経緯のせいか、今はユウトへの愛に殉じている…というかユウトのためなら何でも、文字通り何でも、人殺しも自殺も、それこそテロもしてしまうんじゃ…みたいな人物だと思うのです。
本編の方でもユウトがキースにディックの人間性を話していましたが、キースは単にノロケと受け取ってましたね…でもそうじゃない。と私は思ってる。
そんなディックの「本当はこわい」人間性、そこを面白可愛いエピソードに落とし込みましたね、という感想です。
ディックの非情さと、ユウトへの深い愛情のおもてうらのお話…だと思った。