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koou no aisai sweet harem
華藤先生のオメガバース作品は大好きなので迷わず購入しました。
今回は攻めのセリムが500年前から時が止まっていて、受けの早紗が彼の愛妻の生まれ変わりです。
早紗の前世の記憶が途切れ途切れなので、謎解きをするように物語が進んで行きます。
早紗に裏切られて王国が滅んでセリムの時が止まってしまったという説明と、過去に戻って早紗が体験した前世のセリムを想う気持ちにはズレがありました。
そして早紗はセリムを愛しているものの王国最後の日に何があったのか思い出せないのと、セリムが求めているのが前世のサシャなのでは無いかと言う不安で、セリムの言う通りに別離の道を歩む事にするのです。
もうお互いに好きなのに焦ったくて焦ったくて、それが大好物なので悶えました。
記憶を消す飲み物を呑んだのに、早紗は育ての親に裏切られ殺された事を思い出します。そしてお腹の子が来世で産まれて来ると約束してくれた事も思い出します。
そして目が覚めると早紗のお腹にはセリムの子が宿っていました。
早紗は音楽院を退学して1人でセリムの子を育てていました。そしてその子が虎の姿を取るようになった頃にセリムが現れるのです。
セリムはずっと早紗を見つけてから見守っていました。前世の誤解も解けていました。
親子3人で暮らして更には新たに赤ちゃんも妊娠して幸せそうです。セリムも呪いが解けて歳を刻み出しました。
とても素敵で面白いお話なんですが、この子どもが産まれてからセリムが迎えに来て幸せになるまでがとても駆け足過ぎて勿体ないと思いました。
虎王のセリムが黒虎になって早紗を乗せて空を飛んだり、スペインの自然や風景、美味しい食べ物とかとても素敵な世界観でした。
これだけオメガバース物を書きながら、似たような作品がひとつもないのが華藤先生の魅力だと思います。
とっても素敵なモフモフオメガバースでした。
スペインのグラナダを舞台に、アルハンブラ宮殿やサグラダファミリア、パエリアにパクラヴァといったスペインを感じさせるものがたくさん出てきます。
パエリアの描写がとても美味しそうで、今日の我が家の夕飯はパエリアにしました(笑)
スペインに留学した早紗は、バイト先でかつての王の末裔・クリムに出会います。
父が死際に残した、〝早紗はΩだ〟という謎の言葉。
そして、クリムに出会った早紗は身体に熱を覚えーー…
21世期のクリム× 早紗と15世紀のクリム×サシャの話が交差します。
クリムにはアルハンブラの呪いがかかっており、それは年を取らず、「真実の愛」でしか妻子を得られないこと。
クリムは6世紀もの時を一人彷徨ってきました。
たった一人の愛する人に裏切られた悔しさを抱えたまま……
サシャは早紗であり、早紗ではありません。
ただ、サシャの延長線上に早紗が存在しているのです。
ちょっと複雑なんですよね。
謎が多いまま進行するので、先が気になって引き込まれました。
そして、スペインの風景の描写だったり宮殿の描写などが丁寧で、想像力を掻き立てられます。
まんまとスペインに行ってみたくなりました^^
ネタバレしますと、サシャに裏切られたと思っていたクリムは、現世に生まれ変わったサシャに復讐しようと探していました。
早紗にはサシャだった時の記憶が殆どなく、夢の様な形だったり、タイムスリップのような形だったりで、少しずつ過去に起こった事実を知る事になります。
早紗と一緒に読者も知っていくーーという展開が面白く、
最後の最後までサシャの裏切りの真相は隠されています。
サシャの思い、裏切りの真相を知ったとき、その深い愛に胸がいっぱいになりました。
愛する人のために自分を犠牲にし、クリムとお腹の子を守ろうとする深い愛ーーまさに、真実の愛です。
サシャの子が前世で命を落とし、その子の声を聞いた時には涙があふれました(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
その子も現世で生まれ変わります。
モフモフのホワイトタイガーの子が可愛すぎました♡
クリムにも早紗にも素直すぎるが故の勘違いがあり、
なかなか一緒に暮らせなかったのが焦ったかったのですが、
ラストは家族3人……そして、早紗のお腹に新たな命が。
才能ある歌も子どものために捨て、一生懸命に生まれた子を愛する早紗が優しかった。
子育てものに弱いんだよなぁ……
泣けた泣けた。