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身体だけでは伝わらない想い…
wagamama nas sokubaku
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
学生時代からの付き合いで10年共にいる二人が互いにこれからの転機に差し掛かり、
誤解と擦れ違いで切ない思いをしながらも10年変わらずに愛を確認し合う話。
攻めの田中は舞台役者志望の貧乏劇団員で受けの夏城は10年彼を傍で支えている。
互いに転機が訪れなければもしかしたら互いにダメになっていたかもと思える内容。
まぁ、既に夏城はエリート商社マンなのに、海外転勤を田中に内緒で1度断り、
今回は東北へ左遷させられる事態になる訳なので、ダメダメにはなっていますね。
それにわがままな束縛はヒモ状態の田中ではなく、どんな状態でも一緒に傍にいたいと
思っている夏城なのですよ。
そんな時に、夏城には転勤話が、田中には劇団での主役の話が来るのですが、
その主役になるためには演出家と寝なければならないと聞いて夏城は激怒。
冗談だと言う田中にそこで一旦は怒りも納まったが、本当に主役に選ばれたと聞き、
前に冗談だと言っていた事が本当なのかと憤り二人でお祝いしようとした田中と
ケンカになってしまう、もちろん寝た訳でも抱かれた訳でもないのだが
主役になりスポットライトに照らされる田中が自分の知らない男になっていくようで
自分一人が置いて行かれそうな不安から素直に喜べない。
愛する者を応援したいと思う気持ちと自分だけの田中でいて欲しいと言う執着が
夏城を罪悪感や自己嫌悪で苛む。
そして自身もまた、転勤の話を田中にする事が出来ずすれ違いのまま時間だけが過ぎる。
離れたくない言う夏城の思いと、対等な関係に早くなって夏城を愛したいと思っている
田中との愛するが故の擦れ違い、結果的にはこの転機がキッカケになりもっと深く
愛情を確かめられる結果となる切ない系のハッピーエンドでした。