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haou no chikai
表紙に惹かれて拝読させていただきました。
大国の皇帝・アンドラーシュ(α)に皇帝暗殺の嫌疑で拘束されてしまう小国の王太子・セフィリア(奇跡のΩ)。
罪の罰として大衆観視のもとで犯され、
セフィリアは強引にアンドラーシュの番にされてしまいーー…
本作はオリジナル設定を加えたオメガバース作品なのですが、
タイトルにある通り《奇跡のオメガ》という存在が登場します。
そして、この奇跡のオメガがどのような影響を及ぼし、
ここにαがどう絡んでくるのかーーというところが楽しみでもあったのですが、正直全く活かしきれていないという印象。
そもそもオメガバースである必要があったのか?というほど中途半端。
あとがきで作者様が仰っていたのは、
「オメガバースだと王族作品にありがちな世継ぎ問題もスムーズに解決できる」ということ。
いやいや、オメガバースってそういうことに利用するものじゃなくないですか?と(^◇^;)
世継ぎは出来ないけど好きで悩んで……みたいなのも、
B Lの醍醐味じゃないかと思うんですけどねーー
そんなわけで、本作にはバース性や発情期に翻弄されたり、
運命に抗うようなドラマチックな展開はなく、
あくまでも番う・子を作るという点においてオメガバースの設定が利用されております。
そして肝心の奇跡のオメガなのですが、
αの両親から生まれた貴重なΩで、
最上級のα(?)を産むことができるとのことです。
その貴重なΩを番にしたのが〝運命の番〟であるアンドラーシュ。
二人は数年前に出会っており、互いに惹かれ合う〝運命の番〟であり、両片想いでもあるのです。
だったら正攻法でアタックしろよ!とも思いましたが、
意外と弱気で自信がないアンドラーシュ^^;
セフィリアを罪人にして拉致してきたのには理由があり、
その事については納得できました。
しかしアンドラーシュはセフィリアが嫌がる中、
大衆の面前や侍女の前や神殿でヤリまくる。
ここが好きになれなかった( ´Д`)
攻めの独占欲は好きなんですけど、
今回は向かう方向性が好きじゃなかったです。
でも、アンドラーシュはセフィリアに愛情があり、
そこはちゃんと伝わってきた!
それが救いであり、キュンとする部分でもありました。
また、セフィリアは治療師という医師の様な仕事をしており、
決してαに飼われているようなΩではなかった。
こういう気高く媚びないところに好感が持てました。
後半やっとお互いの気持ちを伝え合い、
アンドラーシュが妾だったセフィリアを正妻とし、
生涯愛すると誓ってくれたところにはグッときた。
できる皇帝と国民に慕われる王妃なので、
きっとこの先も安泰だろうなと思わせるラストは好きでした^^
オメガバースとしては不完全燃焼ではあるものの、
ラブストーリーとしてはそこそこ楽しめました。
挿絵も美しくて良いのですが、セフィリアがまんま女子ですね。
セックスし始めると喘ぎ方もセリフも女子っぽいので、
雄々しい絡みがお好きな方には向かないかもしれません……
オメガバース+エロエロ+執着攻めになります。
こちら、皇帝暗殺の嫌疑をかけられ罪人として捕らわれた受けに、皆の前で徹底的に辱しめる攻めと、最初はかなりシリアス風味なんですよね。
どうなる事かと思ったら、間を置かずに甘々展開。
傲慢だと思っていた攻めの、意外な健気さや可愛さにノックアウトされちゃいましたよ。
ついでに、誇り高く芯の強い受けも魅力的でしたよ。
ただこれ、エッチ時の攻めが傲慢過ぎて、時々愛を感じられない。
強い執着を感じさせる所なんかはいいんだけど。
だってさ、「雄のオメガは色々楽しめていい」ですよ。
オメガをモノ扱いする、典型的な傲慢アルファじゃないか・・・。
エッチ時はS寄りなっちゃうキャラなんでしょうけど、それしても、これだけ一途に大切に想っていながら、何故エッチになるとそう貶める?的に。
ここだけ、ちょい残念。
ザックリした内容です。
バレリア王国の王太子で、「奇跡のオメガ」であるセフィリア。
ある日突然、支配国であるドモンコス帝国の皇帝・アンドラーシュ暗殺の嫌疑をかけられ、そのまま罪人としてドモンコス帝国に連れ去られます。
その後、見せしめの為、宴席での衆人環視の中、無理矢理犯されるんですね。
実は七年前にアンドラーシュと短い時を共に過ごし、彼が「運命の番」だと信じていたセフィリア。
それが自分の思い違いでしか無かったのかと、深く傷つきますがー・・・と言うものです。
で、こちら、繰り返しになりますが、序盤は痛々しい展開。
ワケも分からぬままに罪人に仕立て上げられ、その上宴席では奴隷扱いと、セフィリアは徹底的に辱しめられます。
ついでに、皆の前で犯されて、無理矢理番にされる。
ただこれ、人目が無くなれば、アンドラーシュはセフィリアを途端に大切に扱う。
更に、彼は何かを隠していてと、最初から事情がありそうだと匂わせてある。
その為、そこまで痛い印象では無かったりするんですよね。
あと、序盤以降ですが、とにかく甘くなる。
えーと、罪人であるセフィリアは番となった為、今度は妾と言う身分を与えられるんですね。
すると、妾でありながら、何故か婚姻の儀式を執り行い、未来永劫愛すると誓うアンドラーシュ。
で、本当は盛大に祝賀を行うべきだが、今はまだこれで我慢してくれとか言い出す。
ついでに、七年前に助けて貰った事を、今も忘れていない。
殺伐とした人生の中で、(二人で過ごした事は)唯一の幸福な思い出だったと語る。
あれ?
アンドラーシュ、実はめちゃくちゃセフィリアにベタ惚れじゃない?みたいな。
更に更に、何のかんの言いつつセフィリアに弱くない?と。
「ふう・・・、お前には負けた」とかって、セフィリアの自由をかなり許してるんですよね。
いやこれ、甘いよ。
あと、早乙女先生と言うと濃厚エロが魅力ですが、それこそしょっちゅうエッチ突入なんですよね。
宴での人前プレイから始まり、婚姻の儀式後には花嫁衣装のまま神殿でエッチ。
もう、エロエロエロって感じで。
で、このエロがですね、アンドラーシュのセフィリアに対するかなりの執着を感じさせるのです。
いや、「お前を孕ませる」的な事を言ったりするのですが、それも全て、実は自身が嫌われてると思ってるから。
子供と言う枷が出来れば、セフィリアは自分の元に留まってくれると思ってるんですよね。
もうひたすら「逃がさない」「俺のものだ」「誰にも渡さない」みたいな。
執着攻め好きにとっては、かなり萌えちゃうんじゃないでしょうか。
と、そんな日々を過ごすうち、過去の思い出も重なり、どうしてもアンドラーシュに愛しさを覚えてしまうセフィリア。
そんな中、妊娠が発覚するんですね。
更に、アンドラーシュが隠し続けていた、とある事実を知り・・・と続きます。
これ、アンドラーシュが健気だよなぁ。
そして、意外と可愛いなぁとなっちゃうんですよ。
もうさ、国に無理矢理連れてきたばかりの頃はともかく、二人の関係が穏やかになってからは、本当の事を告げちゃってもいい気がするんですよ。
ただ、それをしてしまうと、きっとセフィリアは深く傷付く。
そして、真相を話せば、自分のそばからいなくなってしまうに違いない・・・。
こう、側近から「助ける為に仕方なかったのだから、正直に話すべきです」と諭され、「赦してくれなかったらどうする?」とかグズグズ言ってるのが、なんかやたら可愛くてキュンキュンしちゃうんですよ。
そう言えばコイツ、年下だったわ。
と、そんな感じで、傲慢だと思っていた攻めは意外と可愛い上にベタ惚れだし、受けは受けでこれまた意外と包容力がありと、なんともキャラが魅力的なんですよね。
ただこれ、気になる部分。
えーと、セフィリアは奇跡のオメガ(アルファ同士から生まれた希少なオメガ)なんですけど、そこまでこの設定は生かしきれてない印象。
セフィリアの箔づけ以上の意味は無さそうなんですよね。
あと、エッチ時のアンドラーシュのセリフが、時々傲慢すぎる。
「さあ、俺を満足させてくれ。そして、お前の主は俺だと言う事を思い知れ」みたいな。
もうちょい、甘いセリフで責めて欲しいですよ。
これだと、愛が感じられない・・・。
個人の好みの問題ですけど。
と、そんな感じで全体的には好みなんですけど、若干引っ掛かる部分もある。
そんなワケで、とりあえず「萌」評価です。
う~ん・・・。
S攻めがお好きなら、問題無い気もするんですけど。
最初に馴染めなかった点をひとつ。
各国の王達を招いた宴の衆人監視の中と、執務室で従者と侍女達が居る前でセフィリアを抱いた事です。
後に他の王侯貴族達にセフィリアを自分の物だと知らしめる為、色目を使ってくる侍女に仕事に集中させる為と言っていましたが、大事な番のそんな姿を他人に見せるのは理解出来ませんでした。
それ以外は異母弟に命を狙われていた事を知らせなかったり、暴れ馬から助けたりとセフィリアをとても大事にしていました。溺愛攻めです。
お話もとても好みでした。
ただ架空の世界のお話なんだからもうちょっと登場人物の口調は気負わないで普通で良かったと思いました。よほど文章の上手い作家さんやベテラン作家さんでないと、下手さが目立って滑稽に感じてしまって集中出来ませんでした。
今回は帝国の若き皇帝と従属国で最も強大な王国の王太子のお話です。
攻様暗殺の嫌疑をかけられた受様が攻様の正妃となるまでの本編と
皇子が生まれてからのラブラブな後日談を収録。
大陸には男女の性の他にアルファ、ベータ、オメガという3つの性があり
ます。
アルファ性は遺伝子的に優秀なものが多いものの10人に1人、最も少ない
オメガ性はアルファの5分の1、多くはベータ性です。
オメガは3月毎に発情し男女ともに妊娠可能ですが、知性や体力面で劣って
いる場合が多く、周囲に庇護されて生きる者が多い性です。総じてアルファ
性の両親からはアルファが生まれますが、稀に生まれるオメガは奇跡のオメ
ガと言われます。
奇跡のオメガはオメガながら優秀な上、最上級のアルファを産むとされ、
賢王の多くが奇跡のオメガを母親に持つことから奇跡のオメガは大陸では
たいそう大切にされます。
大陸を制するのは複数の王国を支配下に置くドモンコス帝国皇帝です。軍
事大国である帝国は多くの従属国を持ちますが、中でも最も強大な国家が
西に位置するバレリア王国です。
70年前にバレリアが従属して以来平穏が続き、表向きは友好的な両国です
が、バレリアは帝国に次ぐ人事力を有する強国であり、皇帝は常にバレリ
アの動向を注視していると言われます。
受様はバレリアの王太子であり、16才で発情期を迎えた事から奇跡のオメ
ガと判明します。
奇跡のオメガの受様には数多くの縁談がありましたが、受様は7年前に運命
の番と思える男性との出会っており、彼と番えないのなら誰とも婚姻しない
と誓っていました。ただそれは父王に秘していた為、口には出せずにいたの
です。
ところが春のある日、五百の騎馬隊と千の歩兵隊を率いて皇帝軍が越境してきます。帝国の若き皇帝こそが今回の攻様です♪
事前通告なしの来訪に父王は警戒を強めつつも、まずは友好的な歓迎の姿
勢を示します。ところが攻様は眼光鋭く、冷涼と響き渡る声で「皇帝暗殺
を謀った首謀者を引き渡してもらうためにきた」と言い、拒否すればこの
まま王国を占拠すると言い放ちます。
しかも攻様が名指ししたのは王太子である受様だったのです!! 受様は困惑
しつつも、凛とした姿勢で攻様の前に進み出ますが、攻様の密偵とは受様が
常に信頼を寄せていた側近であり、彼が証拠の品として広げた雁書は王家の
紋章入りの書面でした。
攻様は受様の行為は紛れもない帝国への反逆であり、王国が帝国に宣戦布
告するなら受けて立つと続けます。父王は王太子の剣技を否定し、受様も
冤罪だ訴えますが、第二王子は父王に受様が攻様の政権を批判していたと
耳打ちします。
攻様は受様に反逆者として帝国で裁きを受ける覚悟があるのなら、王国へ
の報復はしないと言いますが、従属国の王太子である受様には選択の余地
などない卑怯な交渉を突きつけられたにすぎません。
受様はくだらない嫌疑で戦いが起こる事を良しとせず、攻様とともに帝国
に向かう事となるのです。
皇帝暗殺の冤罪を掛けられた受様を待ち受ける運命とは!?
早乙女先生の初オメガバースは「奇跡のオメガ」として王侯貴族に望まれ
ていた受様が、帝国の皇帝である攻様の暗殺を企てたとして帝国に連れ去
られてしまうという王宮オメガバースです♪
攻様は前皇帝の側室腹の第三皇子でしたが、父皇帝は正室腹の2人の皇子
を要職につけると、攻様や父皇帝を支えた元老院の長老達を王宮から締め
出します。攻様は長老達に引き取られて政治のいろはを学び、国軍で剣術
を磨きながら着々と力をつけていきます。
前皇帝の政策は数年で頓挫し、全土の治安は大いに乱れ、攻様は3年前に
クーデターにより政権を転覆します。豪胆にして細やかな気配りができる
賢帝として立ち回り、その名を馳せていきます。そして周りが由緒ある
アルファを正妃にと望み始めた頃、受様の国に侵攻したのです。
受様は冤罪だと訴えますが、攻様は聞く耳を持たず受様を他の従属国への見
せしめとして人質とすると言い、「反逆者とし辱められるくらいなら死なせ
てくれ」と言う受様を罰する為と称して、従属国の国王達を招いた晩餐会で
受様の所有権を主張するかのように組み伏せるのです!!
受様は攻様の凌辱によって発情、受様によって理性を奪われた攻様はの瞳は
金色に変わり、「2人は運命の番である」事が証明されたと攻様は、受様の
うなじを噛んで強引に番としてしまうのです。
そんな強引な関係を敷いた攻様でしたが、実は受様が運命の番と心に秘めて
いたのは7年前に出会った攻様で、物語は2人の関係と受様に仕掛けられた冤
罪の罠が絡まりあって進んでいきます。
罪人だと言いながら受様を自身の伴侶とする攻様の言動に受様と一緒にぐる
ぐるしながら、早乙女先生らしい濃厚な絡みシーンを堪能しつつ、全ての謎
が白日の下に晒されるまで、ハラハラ&ドキドキで楽しくよめましたが、
本作がオメガバース設定である必要性は甚だ疑問が残りました (^-^A
オメガバースはアルファとオメガの関係性と、オメガの発情に伴う抗いが
たい情交と運命の番という基本設定を掻く作家さんがどういう風にアレン
ジして読ませてくれるのかが楽しみ処の1つです。
しかしながら、「奇跡のオメガ」という特別なオメガ設定ではあるものの、
他にオメガが登場しないし、受様の発情シーンも2人が「運命の番」という
設定には活きるものの、他のアルファが反応するとかはないので特別性と
しては活かされている感じが見えません。
傲慢に迫る攻様設定は唯一無二な皇帝様ならわりと王道だし、皇子や王子
が聡明設定のための特別感ならちょっと物足りないです。
オメガバース設定がなくても、受様のために力を付けて皇帝になって嫁に
するぞっていう設定でも十分に読める設定、ストーリーじゃないかな!? と
思ったので「萌」評価としました。
北沢先生のイラストも麗しくてとっても良かったです (^-^)v