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netsu ni oboreru
作家さんの新作発表
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彰人(受け)は、幸吉朗(54歳)に片思いをしながら10年以上付き人をしていた。幸吉朗の息子・宗春(攻め・本名「康」)の付き人が入院したことにより、宗春の臨時付き人になった彰人。幸吉朗と冷たい親子関係であることと、才能があるのに歌舞伎に本気になっていない宗春をなんとかしたいと思うものの、宗春は彰人に冷たい。
その原因は、8年前に彰人が幸吉朗に自分の気持ちを告白し、その後不憫に思った幸吉朗に一度だけ触れてもらったことがある。それを宗春が見ていて、「彰人は幸吉朗の愛人である」という噂を信じてしまったからだった。
その噂が誤解ということは、襲われた時に恐怖におののく彰人の態度で宗春は分かるものの、結局強引に抱かれてしまう。
連日身体を重ねたことから、宗春は舞台で腑抜けになってしまい、幸吉朗に叱責されてしまう。彰人を辞めさせるという幸吉朗に、宗春は歌舞伎一筋で家族を省みなかった今までの鬱憤を吐き出し、歌舞伎をやめると出て行ってしまう。
幸吉朗の弟・幸之助の助けを借り、彰人は賭けをするがごとく、宗春に話しをします。
ハッピーエンドですが、ご都合的な感じはしません。
あらすじだけ読みますと、よくある展開に思えますが、彰人の心情の動き、宗春の行動、すれ違い誤解の重なりなど読み応えがあります。
ただ、宗春は何かというと強引に彰人を抱くのはちょっと嫌だなぁと思いますが、二十歳という年齢を思うとまぁ仕方が無いかな、とも。
あと幸吉朗父ちゃん、彰人を触るとか何してんだって驚いたのですが、すべて歌舞伎の演技のためだと悟れば納得です。
同時収録「熱が溢れる。」は14ページ。後日談ではなく、時系列では作中にあたる宗春目線の話になります。最初抱かれてから、連日身体を重ねるようになるきっかけが分かります。