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竜人の王族×砂漠の男娼の、身体からはじまる溺愛子育てラブ!
necchuusho ryu no aishita sabaku no dansho
受けが好きすぎて過保護になったり、受け関係のこととなると途端に心が狭くなる溺愛執着攻めが好きです。
攻めは受けがいなくなったら落ち込みきって未来を生きていけそうにないけれど、受けはなんだかんだで立ち直って生きていけそうな図が想像できるCPだとさらにおいしいなあなんて思います。
そんな、好きなキャラクター要素が詰まった1冊に出逢えてほくほくしています。
やんごとなき身分の竜人の末裔と、天涯孤独ながら逞しく生きる褐色肌の男娼が繰り広げる身体から始まるラブロマンス作です。
(オメガバースではないのだけれど妊娠出産要素あり)
「責任をとってくれよ。腹にあんたの子供がいる」
一言目から非常にインパクトのある始まりです。
そう、スタート時点でお腹の中に子供が既にいる状態なのです。
早い話しが、他国の王子である攻めが、会談で訪れた先の国の暑さにやられていたところに声を掛けた男娼を抱いて孕ませ、受けが攻めに責任を取らせにきたと。
愛なしの身体先行かー…と思わなくもないのですが、なかなかどうして。
これがものすごく良かったんですよねえ。好きです。
攻めのオイヴァの抱き方が受けのゼン第一といいますか…本当に丁寧に甘く抱くんです。これは萌えた。
そして、子供までお腹にいるというのに相手のことをお互いにろくに知らない間柄だった2人の関係が、読み進めれば進めるほど唯一無二のものになっていく様が心地良かったです。
囲い系甘やかし攻めと、甘やかされながら攻めを手のひらで甘やかす受けに萌えに萌えてしまった…ああかわいい。
春夏秋冬の季節で区切られた短編からなる1冊です。
季節が過ぎれば過ぎるほど甘く、信頼関係がより強固になっていく2人の姿が、読みやすい文章で緩やかに描かれています。
少しの疑問点はありつつ…全体的に穏やかな雰囲気なのも良かったですし、何より楽しみながら彼らの生活をじっくりと微笑ましく見守ることができる良作でした。
甘さとほのぼの多め・スパイスちょっぴりな溺愛系のお話をお求めの方はぜひ。
電子限定で、小説投稿サイトで掲載されてた作品を書籍化したものになります。
で、こちら、竜人×砂漠の男娼+妊娠・出産ものと、題材だけみると奇抜なんですけど。
実は地に足がついた、とても実直な作品だと思います。
灼熱の砂漠で客と男娼として出会った二人が、冬を越して暖かい春を迎え、子供が誕生する。
恵みの秋を経て、全てを包み込む冬をまた迎える。
そんな季節の移ろいと共に、喜びや悲しみを優しく綴ってゆく。
攻めがですね、とにかく溺愛系で、受け以外どうでもいい感じなんですよね。
また、主役二人の過去と言うのが、それぞれ結構重い。
なのに、読んでいて受ける印象は、ひたすら穏やかであたたかいと言った所なんですよね。
心にしみじみ沁みる系と言いますか。
個人的には、すごく好きな作品でしたよ。
ザックリした内容です。
砂漠の国で男娼をしているゼン。
炎天下の中、無防備に歩く男・オイヴァを客にしますが、彼の男娼に対する態度とは思えない、優しく情熱的な愛撫にとろかされます。
その後、ゼンに大金を残し、国に帰って行ったオイヴァ。
しばらくすると、ゼンは妊娠してる事が分かりー・・・と言うものです。
で、実はオイヴァは北の国・カンガサラの王族で、竜人である彼は男でも妊娠させる事が出来たんですね。
妊娠した事で男娼を辞めざるを得なかったゼン。
彼がオイヴァを訪ねてカンガサラまで訪れると、一緒に暮らそうと迎え入れられると言った流れ。
えーと、こちら、どこかおとぎ話風でもありまして。
実は竜人の特性として、伴侶に対して強く執着するし深い愛情を持つんですね。
オイヴァがゼンを男娼として抱いた時、彼は本能の部分でゼンを伴侶として選んだ。
その為、守護となる自身の鱗を持たせた。
で、孕んで自分の元を訪れたゼンに、共に暮らそうと告げる。
こちら、この二人の出逢い編を最初として、他4話+番外編が3話で語られます。
1話毎に完結する形で、それぞれが春、夏、秋、冬と続く。
子供の誕生に、子育て。
親兄弟との和解に、過去からの解放。
これが、優しいトーンで語られる。
いやね、オイヴァと言うのはかなりの溺愛系なんですよ。
もうそれこそ、ゼンを箱の中に入れて大事にしまっておきたいタイプと言いますか。
ゼンが木苺を摘みに行けば、トゲで手を傷つけてはいまいかと心配で仕方ないみたいな。
その、全てを傾ける愛し方と言うのは、ちょっと危ういと感じちゃうくらい。
で、そんなオイヴァを、甘やかすように受け止めるゼン。
いや、これ、受けの方がずっとたくましいし、精神的に強いと思うんですよね。
二人が二人とも痛々しい過去を持っていて、でもゼンは真っ直ぐに「生きる」事に向き合ってきた。
そう、生まれてきた意味なんて関係なく、ただ命があるから生きる。
そんなゼンの姿が、オイヴァにとって救いになってるんだろうなぁと。
こういう関係、個人的にとても好きなんですよね。
そもそも一人で置いて国に帰るなよとか、妊婦を旅させるなよとか、細かい部分で引っ掛かる方はやめておかれた方が無難だと思うんですけど。
元々は短編で、あとから続編が出来たとの事で、後付けの設定なんかも微妙に矛盾してる気がするし。
あと、キリが悪いわけじゃ無いんですけど、終わり方が今一座りが悪いと言いますか、ハッキリしない気もするんですけど。
なんとなく、「あっ、終わり?」って感じで。
ただ、その引っ掛かる部分を考慮した上でも、個人的にはとても好みでツボな作品でした。
文章がスッキリしてて読みやすいのと、すごく心に残るフレーズが多い所も素敵でした。
一夜限りの関係で妊娠!責任取れよ!な展開で始まり、あ、読むの間違えたと思ったけど、オイヴァの溺愛っぷり、ゼンの生きる強さ 、灼熱の国と極寒の国の豊かな情景にするする引き込まれちゃいました。
竜人オイヴァに振り回されながら、信頼を築いてくのも! ゼンの気持ちは尊重したい!けど、囲い込みたい!!スパダリなのに溺愛がすぎてちょっと残念になっちゃうオイヴァをゼンが「はいはいっ」てあしらったり甘やかしたりするのもニヤニヤ。受け入れたからには…エロかわでした♡♡
不当な扱いを受けてたゼンが愛を知り、他人の幸せを願えるようになってくのもしみじみ良かった。ゼンが本当に良い子で…
BLには子どもいらないので、子どもエピが不安だったけど、乳母のおかげで2人の時間は確保でき、子育てエピにイラつくことなく、ほっこり。子どもが絡んでもお2人は熱いわねぇ~て、結局なっちゃう。なんがなんでもオイヴァの最優先事項はゼン!徹底ぷりがすごい。
二駒先生の力強さと艶めかしも携える褐色のゼンがとても印象的。
元々、イラストは表紙だけの作品なようで、挿絵がないのは残念だったけど、イラストなくても物語としてワクワク最後まで読めました!!