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hont no egao ni aitakute
読みながら思わず発行日を確認してしまい、2005年の発行だというのに驚きました。それぐらい『古き良きBL』(90年代とか?)っぽいと感じました。
決して悪い意味だけではないです。変に小難しいところがなく、安心して読める作品でした。逆に『ライトで薄め』とも言えますが。
『逆さ睫毛の手術』で見た目が変わって、まわりの反応が一変する、というのも、確かにかなり大げさな書き方ではありましたが、目元だけで『顔』ってまったく変わりますし(だからアイメイクに凝るんですよね)、実際には顔そのものよりも悩みがなくなって態度が変わった方が大きかったと思うんです。俯いてばかりいた顔を上げるだけでも、まわりに与える印象は大きく違うでしょうからね。
それにしても、河島はあまりにも鈍いですね。これが『ただの友達』だった時ならわかるんですよ。でも、はっきり告白はなかったとしても、(体の関係も含めて)事実上恋愛状態ですよね?まして河島本人は『付き合っている』という認識だったようですし。
それなのに、綾瀬に対する配慮がなさ過ぎました。まあストーリー展開上、こういう『障害』は必要だったんでしょうけどね。
まあ、意外と悪くなかったですね。響さんでは、これがいちばんいいです。
地味っ子だった主人公がある日突然美少年に!という最初の展開が少々ご都合主義ではありますが、それ以降は高校生らしく不器用かつ真っ直ぐな二人の恋愛が描かれていて、最後までドキドキしながら読みました。
攻の河島がとにかくカッコ良いのですが、受の綾瀬もちゃんと男らしい面もあり、可愛いだけの受じゃなくて好感が持てました。
また、色々な時間を一緒に過ごすうちに惹かれていくという過程が丁寧に書かれていて、唐突な感じがしなかったのも良かったです。
移ろいやすい周囲の評価に傷つけられた過去を持つ受けと攻め。
共感し合う二人が初めての恋愛を通して、確固たるものを見つける話。
いい意味で青春モノでした。今思えば古き良き2000年代の明るい高校生作品群のひとつ。BLの読者層が上がったのか、最近はこういうのめっきり減りましたけど、自分は好きです。もっと増えて!w
受けの性別を変えてエロさえ抜けば、少女漫画で連載できそうなリアリティのなさなんですが、物語なんですから逆にこのぐらいのファンタジーで良いと思います。最近のBlはリアリティばかり追求して物語性置き去りなので、再読して新鮮に感じました。
テーマは一貫していますし、脚本もしっかりしています。一般作品から見れば物足りないかもしれませんが、明るい恋愛話ならこのぐらいでいいのではないでしょうか。
高校2年生になった綾瀬瑞穂は
同級生の河島のおかげで、
ずっと迷った逆さまつげの手術を受けた。
そのその解放感とパッチリ二重になったことで、
これまで地味キャラゆえ目立たなかった美貌が
明らかになったが......
でも、唯一態度を変えなかった河島の
不器用な誠実さに瑞穂は安らぎを見出した。
人前で笑顔を見せず、
周りに敬遠されている河島の心を開きたいと願うが...
さて、二人はこれからの色んなことを
乗り越えられるのかな・・・・・・
平凡だった自分の顔が逆さまつ毛の手術後、人が注目するほどの美少年に!
それからは現金なクラスメートにもてはやされ、戸惑うばかりの綾瀬。
唯一変わらないのは、悪い噂がつきまとう怖そうな河島だけで。
普通に変わらず接してくれる河島を次第に気になり始めて・・・
萌えよりの中立です。
展開もまあ悪くないしキャラもはっきりしてるので良いです。彼らの思春期らしい葛藤なんかも等身大って感じで初々しい。
ただ目立って印象に残る部分と言われると・・・?
態度をコロッと変えるクラスメイトもそこまで!?と疑問が・・・
ちょっと残念だったと思うのは、読む時期・年齢に関して。
こればかりはお話が悪いというわけでなく読者の私ごとですね~
高校生、せめて学生の時に読んだなら共感も多く得られたのかも・・・なんて思う次第です。
大人には物足りないと思われることでしょう。
しかし青春モノや高校生を描いて大人になっても満足できる作品が数多くはないけれど存在することを考えると、辛口評価で中立になってしまいました。