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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
本シリーズはSF雑誌の編集者である帯向家の長男と
その恋人で一つ屋根の下で暮らす担当するSF小説家のお話です。
シリーズ開始から21年、小説本では19冊目ですが、イラストの二宮
先生によるコミカライズをいれると34冊となるそうで、本作はフェ
ア小冊子やドラマCDブックレットに収録作された番外短編を再録し
た初めての短編集になります。
私がこのシリーズを読み始めたきっかけは小説誌に掲載された次男
カプのお話でして、その後フェアでまとめ買いして読み出しました。
意外と面倒くさい長男カプは菅野先生のディアプラス文庫の作家×
校正者シリーズに通じるものがあって先生らしいカプだけど、私的
には花屋&次男カプが一番ツボって好みなカプです♪
小冊子類はだいたい網羅していましたが、さすがに昔過ぎて読んだ
覚えがあるような? ないような!? お話も有りまして、帯向家の面々
の変遷が楽しめるとても楽しい1冊でした。
ちなみに初出は下記の通りとなります。
・全サ小冊子Chara Collection EXTRA
「君が段取りする時間」「天国に巡る月に一度の…。」
「編集者と恋人」「エゴマのゴマはゴマじゃない」
「女子会プラン男子会プラン」「竜頭町に大雪の降る夜」
「おまえのおらん俺」「竜頭町三丁目の夏休み」
「次男の意外なモテ事情」
・ドラマCDブックレット
「愛に関するその後の話」
・バースディフェア店頭配布小冊子
「次男の誕生日を探して」「花屋と次男は七歳差」
「次男はすっごく教えたい」
・Amazon限定スターセット特典小冊子
「夜空も天晴!」
・12巻初版限定封入特典
「爆風注意!」
・新作書き下ろし
「桜を、見に行く」
また小説番外編の他に、菅野先生のコラムが所々に入っていて、
本編や短編執筆時の裏話的なエピソードも披露されています。
シリーズファンはもちろん、菅野先生について知りたい方(笑)
にもおすすめな1冊です。 (^-^)v
1998年から(すごいな)続く『毎日晴天!』。
文庫以外の場所に書いた『おまけ短編』をまとめた本です。
実際に書いた時に菅野さんが感じていたこととか、それにまつわるエピソードなどに触れた文章が所々に挟まっています。
いくつかは読んだものもあり……懐かしい。
こういうファンサービスの本は本来なら少しづつゆっくり読んだ方が楽しいって私も分かっているんですよ。
でも『SF作家は担当編集者の夢を見るか?(17巻)』を読んだ勢いでそのまま読み進めてしまいまして。
なので、17巻に書かれていた成人式のエピソードを真弓と勇太側から書いた書下ろしの短編『桜を、見に行く』が、異様に沁みました。
小さかったもの、愛しいと思っていたもの、可愛がっていたものは、時の流れによって離れていきます。
それが当然のことと解りつつも、やはり寂しい。
守ってくれた人、愛してくれた人の処から離れようとする人も同じなんですね。でも自分からその手を離さなければならないから離す。その寂しさや切なさが短いお話の中にギューッと詰まっておりました。
そして『あとがき』の後にさらっと載っている『桜を見たけど』は実に洒脱。
菅野さんらしいお洒落さに溢れた一篇で、余韻が気持ちいいです。
私の大好きな「毎日晴天!」シリーズ。
読み始めた時は、こんなに続いて、登場人物が、私の家族のようになるとは思いませんでした。
(もちろん、年上だったはずのキャラが年下になっている現象は、私の身にも等しく起こってはいます)
今回は「番外編」ということで短編集。
キャラがきちんと立っていると、こういう短編が作れるから、本当にいいですよね!
短編のいいところは、キャラの本編では知らない姿が知れたり、普段メインに立つことがないキャラクターにフォーカスを当てられることだと思うんですよ!
この本もそんな作りになっていて。
一冊の本にするほどではないけれど……という登場人物の日々の悩みだとか、実は一番のモテ男は誰なのか、という話であったりが盛り込まれていて、どんどん登場人物たちに親近感が湧く構造になっています。
これまでのシリーズを読んでいる人たちにはぜひ、読んでもらいたい本です!
これだけだと、ちょっと関係性がわからなくて「?」ってなるかもしれませんが、ドタバタ+クスッと笑いが湧く感じがお好きな方はいいかもしれません!
私はこの本が出てくれて、とても嬉しいです。