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hatsumeika ni te wo dasuna
烏城あきらさんは、お仕事BLを書かせたら右に出る者はいないんじゃないかなと思います。
許可証シリーズも面白いんですが、弁理士と発明家というよく分からない世界を分かりやすく描いてくれたこの作品も最高に面白かったです。
お仕事BLといってもちっとも堅苦しくなくて、ひたすらユーモアに満ち満ちた作品なので、尻込みされてる方もご安心を。
読み終えていちばんに思ったのは、恋愛感情じゃなくてもいい気がする!でした。
や、これ、攻めは明らかに受けにベタ惚れなんですが、受けはいまいち恋愛感情に至ってないんですよね。仕事人として仕事人に惚れてはいますが。
でも、それでもいい気がするなーと。いろんなカタチがあっていいじゃないですか。
はっきり言ってマッドサイエンティストな攻めだし、受けは受けでかなりぶっ飛んでるわけだし、こんな二人の関係を「恋愛」という枠のなかに閉じ込めておくのは間違ってるような気がする…ってのは冗談ですが。てゆかシンプルにこの二人の関係性が面白いんですよ。面白いからこのままでいいんじゃね?って。
受けがガイアにタンカきる場面は爽快だったなァ。
いまいち世間を知らない、てか興味のない攻め様で、じつは色々と損をしていた。それに気づいて憤然と立ちあがる受けがめちゃくちゃかっこ良かったです。この攻めをカバーできるのは受けしかない。
対等な関係サイコー。
攻め視点でも読んでみたいですね。
キスを条件にしたときの気持ち。ジュニアスイートを予約して、ビシッとスーツを着て待ってるときの気持ち。手を出したあとなかなか受けが連絡をくれなくなって、塔の中でモンモンとしょぼくれてるときの気持ち。
まあ、読んでみたいけど、読まなくてもいい。想像するだけでじゅうぶん楽しいし。
面白かったァ。
BLとしてもですが、ストーリーそのものも面白かったです。
このお話の主人公、平井は弁理士なのですが、読むまで私は弁理士って?という感じでした。
おそらくご縁のあるお仕事に就いている方以外はそんな感じだと思うのですが、特許技術などに関する申請を代理で行うお仕事なのですね。
大手の会社を短気な性格が祟って退社した平井は、祖父の紹介で下町の発明家、原田の弁理士になります。原田は天才なんですがかなりの変人。でもとても情緒豊かで個性的で見ていて飽きないキャラクターでした。
時に反発しながらも仲良くなり、距離を詰める二人ですが、恋をする云々の前に「弁理士は発明家のためにあれ」という弁理士と発明家として互いに信頼し、全てを任せられる関係になることがよかったです。
家で細々と好きな研究を好きに続ける原田は、研究を人のためにとか、有名になりたいとか、お金がほしいとか、そんな思いはありません。
そんな研究が発明として世にでるのは弁理士がいてこそ、弁理士が「研究」を「発明」にするという台詞にはグツときました。
お仕事を誇りを持っている様子をしっかり書かれている作品はとても感動します。
しかし、その分恋愛部分の評価はストーリーよりはほんの少し低めかと。なぜかというと、平井が原田を完全に好きと認めきってないまま終っているからです。
互いに好きなのはわかるのですが、恋人になったわけではなく、お仕事は一段落、恋愛の駆け引きはまだこれから・・・というくらいで終っています。
あんなにいろいろあって、体も何度か重ねたのに恋人にはまだならないのか~と思うと少し残念。
原田の、研究に一直線で恋愛にも一直線なところは好感が持てました。
逆に平井が少し迷いすぎな気も。
平井の、外見は繊細なのにキレると手がつけられないという性格ですが、この特技(?)をもっとここぞ!というときにドンドン出してくれたらもっともっと面白かったと思います。
それでも自分の役割をしっかり持って支えあって働く男性の姿がとてもよかった。お仕事ものが好きな方には是非おすすめしたい作品だと思いました。
ひたすら興味の赴くまま研究する発明家・原田と発明家の権利を守るために奔走する弁理士・平井、2人の働く男の物語です。
弁理士事務所を営む祖父がぎっくり腰になり、仕事を続けられなくなったので、平井はしばらくの間代わりに仕事をすることになりました。そこで発明家の原田と出会います。平井は天才としかいいようのない原田を発明家として尊敬するようになり、憧れと愛情がごっちゃごちゃになっていきます。
そんなある日、平井が昔勤めていた企業と原田が不当な契約を結んでいたことを知り、原田の権利を守るために弁理士として奮闘します。
原田と平井は互いの力量を認め合っていて、働く男の一体感があります。
仕事と恋愛の比率でいうと仕事の方が多いような…?
仕事で見せる顔と恋愛で見せる顔2つ味わえてお得な作品でした。
この本を読んで弁理士について詳しくなったような気がします。
職業の数だけBLがあるw
発明家ときくとなんとなく・・・
わたしにはすでにファンタジーかギャグの領域なんでよね。
それだけ馴染みがないもの。
発明家といえども、アイデア雑貨の発明から
世紀の大発明まで幅広いのですが
ちょうど中間の具合いの発明家でしたね。
シリアスかギャグかといえば、あきらかにギャグですw
なにしろわたしに正確な発明家と弁理士の知識がないので
なんともいえないのですが、なんとなくわかった気にさせてくれるw
島城あきらさんのワーキングものは、そういった筆力がありますよね。
読んだあとちょっとこの知識を人に話してみたくなるようなw
ちょっと風変わりな発明家と、発明家を支える弁理士との
利害関係からはじまる恋の話。
発明家だけではダメだし、弁理士だけでもダメだし
絶妙な信頼と敬意が互いに必要なのだなぁという感じでした。
こんなお仕事もあるのだなぁと、素直に読みました。
ま、ちょっと男同士のLOVEに結びつけちゃうのは勇み足でしたけども。
どっちも真性のゲイじゃないからね。
そのあたりは丁寧に綴ってほしかったかな。
のっけからアホでスミマセン><
発明家といえばエジソンくらいしか思いつかないのですが、実際は企業や研究所で日常的に行われていることなのですよね。
発明したり発見したりしたり開発したりすることに対する諸々の手続きを行うことをしてくれるのが、弁理士さんというお仕事(で、いいんでしょうか?)。
自分が尊敬していた研究者の正体が実は…… ここいら辺は読み返すたびに気の毒に感じながらも、笑いが込み上げます。
仕事を通じて深まっていく2人の関係は、リセットしたくらいでは元に戻らず、かえって深くなるだけだと思うんですがねぇ~