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edobunka kara miru danshou ro danshoku no rekishi
文学博士が真面目に江戸時代の男色文化を解説しています。当時の貴重な資料図もカラーでたくさん載っていて江戸BL好きの腐女子には興味深い内容です。紗久楽さわさんの「百と卍」のももちゃんが陰間時代どんなに苦労したかこれを読めばわかります。
江戸時代は性に奔放な時代で男子でも美しい人は陰間じゃなくても年上彼氏を作った方が良いと推奨されていたようです。でも10代前半の男の子を性的対象にしたり体を売らせていたというのは児童虐待でしかないので今の基準で言えば恐ろしい話です。
この本では主に陰間という舞台役者をしながら舞台のない時は客に体を売っていた少年達の仕事や日々の生活について詳しく描かれています。時代物のBLを読んだ事のある人にはお馴染みの単語や性玩具なども色々出てきます。資料図も春画というポルノみたいな物なので誇張した巨根が入っている所がモザイク無しで生々しいので完全に18禁だと思います。エロいけどBL読みの皆さんならよく知ってるような内容です。
私が知識として目から鱗だったのは陰間の前髪問題。前髪がある方が実際より可愛く見えてモテたらしいです。その後前髪禁止令が出て元服後は前髪を剃らなくてはいけなくなってその状態の男娼を「野郎」と呼んでいたらしいですが、現代の単語の野郎ラーメンとかバカ野郎とか野郎系とかの「野郎」部分を頭の中で「男娼」に置き換えて1人で喜んでました(←本当のバカ)
江戸時代の性風俗のお勉強におすすめの一冊です。現代のゲイの方の風習と比較したりもしてかなり詳しく熱く書かれている学術書ですが読みやすいです。