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isekai kara kita shinkan ga kanaria ni natte ore ni hatsujou shiteiru no daga
前作では王子様がインコになっていましたが、本作では王子の弟の神官アルカがカナリアになっております。アクシデントでtri世界から人間世界に転移してしまうのですね。
捕まってしまってペットショップに展示されているカナリアアルカに心を奪われてしまったのはエリート会社員の梁瀬。何故かアルカの『心の声』が聞こえてしまいます。仕事人間でペットなどに全く興味はないはずなのに、そのカナリアだけは手元に置いておきたくてたまらなくなってしまいます。
前作『異世界から来た王子様がインコになって僕に求愛しています。』を読んでいないと楽しめないお話です。
アルカの兄のアグワンやその配偶者のユーキも重要な役割で登場しますし。
前作がtri世界の存亡をめぐる大スペクタクルだったのと比べれば、このお話は『清らかで素直な神官の初恋話』なので軽く読めます。お話の収拾もあっけないと言えばそうなんですけれど。
でも、LOVE要素が面白かったんですよ。
互いに『不思議な存在』としか解らない2人が強烈に惹かれ合う描写が読ませるんです。
お互いに解り合おうとしても、不安定な『ゲート』の所為で、あっという間に別れ別れになっちゃうし。
「『すれ違いもの』ジャンルの面白さってこういうことかぁ……」と思いました。
お話の手触りは異なりますが『ボルテージの下がった続編』ではありません。
前作を読んでお気に召した方はぜひ。