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作家さんの新作発表
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1冊丸ごと表題作です。裕之の目線でストーリーは進んでいきます。
エース記者の先輩・如月にネタを提供され、裕之(受け)は大西総合病院に取材をしようと人間ドックにやってきます。そこで、外科医の陣内(攻め)と出会い…。
如月には仕事のことでふりまわされ、陣内には恋愛と快感で振り回され。できる男二人に翻弄された裕之に残ったのは、トップ記事ではないけれど初めての署名入りの記事と、非常識な恋人との同居というオチでした。
良く言えば素直、悪く言えばちょっと間抜けな裕之。如月と陣内の指摘はいちいちもっともで、裕之が記者としてはまだまだだというのは読んでいて同感でした。でもその性格は可愛らしく好感が持てます。
陣内は、自分勝手や傲慢じゃなく、本当に「非常識」という題名どおりの男でした。作者様があとがきで仮タイトル「非常識な恋人」はそのまんまだからと変更したと書かれていましたが、正しくそのとおりです。非常識、もしくは変人といった陣内です。
如月は記事のためという目的も自覚もある自己中心な行動をとる男で、彼は彼で魅力的な男性なので、そんな如月が恋に振り回される姿を見てみたいと思いました。
裕之の性格もあるのでしょうが、底辺にコミカルさが漂っているので、楽しみながらさくさく読めます。確かに、外科医が直腸検査とかあんまりしないよね(笑)。それに謎解きも入っていて面白かったです。
続編として「理不尽な熱情」が出ていますので、この作品が気に入った方はぜひ読んでみて欲しいです。
いおかさんの初期の小説で、なかなかスクープ記事が取れない新米記者、裕之の奮闘記。
見かねた先輩の如月にとある病院での医療ミスというネタを譲って貰ったのに、裕之は取材先の総合病院で初っぱなから正体モロバレとなるミスをしでかしてしまい、関係者に取材目当てと警戒されてしまう。
おまけに真相の鍵を握る医師・陣内が一目見て裕之を気に入ったようで、検査にかこつけたセクハラを仕掛けられてつきまとわれてしまう。
陣内が裕之の動きを封じ込めようと強引に入院させても、裕之のほうは初スクープを掴もうと頑張ってはいる。
軸となる話の流れはしっかりしていて推理サスペンス要素もあるが、全体的に真面目で堅めな印象だった。
裕之が常に陣内に丸め込まれるせいか、主役として何となく物足りなかった。
いおかさんの小説では、性格も行動も攻めに張り合えるようなサバサバ系の受けに慣れているせいか、個人的には脇役の如月のほうが好みだ。
この話を読んだ限りでは如月はノンケっぽいけれどね。
あと、攻めの陣内が最後まで釈然としない、掴みどころのない人物だった。
裕之に対する一連のセクハラが、好きな相手に対するアピールのつもりでいるって真面目に思っている変な人なのだ。
最後まで裕之と感覚がずれていたのを見ると、その後もすれ違いが起きても不思議じゃないような…。
この話、タイトル『非常識な愛情』というよりも『不可解な愛情』にしたほうがしっくりくるような攻めだった。
ラスト5ページがめちゃくちゃツボにきたんです。ラスト5ページには神をあげたいぐらい。
変人医者バンザイ!
ただ、そこに至るまでがイマイチで…。
変人医者のキャラをもっと早く把握できてたら、かなり面白かったと思うんだけどなァ。
計算高い知的クール攻めか、天然の変人攻めかの区別が最後までつかなかったので、うまく萌えることができなかった。
病院の医療過誤事件を調べるために、院内に潜入取材に挑む、雑誌記者が主人公です。
潜入していきなり変人医者に捕まり、直腸検査され、イカされてしまいます。
取材中の主人公があまりにもマヌケすぎるのにも、モニョモニョしてしまいました。