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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
タイトル通り『社長秘書』で想像する華やかさ・その他モロモロ(人によって方向性さまざま・・・)はないんですが、仕事面も恋愛に関してもとても誠実で好感の持てる作品でした。
『秘書同士CP(社長と秘書じゃなく)』だからというのもあるのかな?
彩(受)はホントに健気なんです。ここまでひたすら耐えなくても・・・とちらっと思わなくもなかったんですが『不幸・悲劇(的な状況)に酔ってる』感じがしなかったので、ホントによくやってるよねと応援したくなりました。
宗悟(攻)は悪くはないんですが、私の好みではないです。
彩を陰ながら支えるというのはいいんですが、あまりにも寡黙すぎて何考えてるかわからんというのか・・・掴みどころがなさ過ぎていまひとつ魅力を感じませんでした。
決してキライでもイヤなヤツと言うのでもないんですけどね。
しかし、メインCPのラブ以外がなんとも盛り沢山でしたね。
いえ、それが即邪魔だってわけでもないし、これだけ詰め込んでもちゃんと全部収束してるのはすごいのは確かです。でもその分ラブが相対的に薄くなっちゃった気がしました。
ただ、彩の父親に関する部分、とくに『アルバム』のあたりはとてもよかったです。ああ、ホントに彩の両親は幸せだったんだろうな~と。
ラブ以外でどうせ入れるならこういう挿話はいいな。さりげなくて読みながらすんなり受け止められました。
それに、うえださんの(特に切ない傾向の)作品は落とし所が綺麗に決まって、ベタでありがちだとしても私はそういうところも好みなんです。
それにしても社長の器のあまりの小ささに、だからそういうところがすでに母親に敵わない原因なんだって自覚しろ!とげんなりしました。
こんなヤツがトップでこの先大丈夫なのかこの会社、と他人事ながら心配になったよ。
本来『お仕事もの(一応その範疇だと思う)』は個人的好みとは違うんですが、それでも楽しめました。結構好きです。
何だかんだ言いながら何度も読み返してしまうんですよね。
うえだ先生の代表作でもなく高評価でもないのに、この完成度の高さはどういうことだと、自分の予想が裏切られたことを喜びながら、読み終えることができました。
私が今までに読んだうえだ先生のほかの本と同様、密度の粗いところが見当たらない話作りに、創作に向かわれる先生の真面目な姿勢が窺われ、話の面白さとあいまって大変よい気持ちになれました。
あとどれだけこんなに価値の高い本があるのか、先生の本を全て読んで確かめたくなり、買い集めている最中です。
新人の松雪が超抜擢で、秘書課に配属。
なぜ自分が華々しいエリートコースに乗ったのか戸惑いつつも、
根が素直で真面目な松雪は、与えられた仕事を精一杯こなしていきます。
そんな頑張り屋の松雪を優しく(時には厳しく)指導する先輩の宗悟。
仕事のできる宗悟に憧れる松雪。
一生懸命な松雪を可愛いと思う宗悟。
そんな二人が惹かれあうのは必然でしょう(笑)
二人が愛を深めて行く姿は真面目すぎて、何だか気恥ずかしかったです。
しかしそんな宗悟と松雪の障害として立ちはだかるのが、
二人が勤める会社の社長です。
社長がとにかく松雪に辛く当たるんですね。彼の嫌がらせはハッキリ言って、陰湿で。
読んでいて腹が立ちます。ぶっちゃけこんな人間、社長の器じゃないだろう!と思います。
なぜ社長はこんなに松雪を目の仇にするんだ!と思っていたら、
思いがけない大企業のお家騒動に発展し、事態は複雑化。
ネタばれになるので詳細は控えますが。
色々な人間の人生が交差するのです。それは切なくて、悲しくて。
怒涛の展開に揺れ動く松雪を、しっかりと支えた宗悟は包容力があり、
カッコよかったです。
BL的な萌えよりも、人間ドラマを読んだなー!と思った作品でした。
しょーもないイジメに明け暮れる社長にムカつきました。
主人公が優しすぎるのにも、ちょっと苛ついた。ギャフンと一矢むくいるぐらいの気概のあるタイプのほうが好きなんだよねぇ。
でも、うえだ真由さんらしい丁寧なストーリーに丁寧な心理描写、きちんと仕事してる真面目な人たちのいる小説でした。
優しい結末でした。
主人公は秘書課に配属されたばかりの新入社員(受け)。いきなり社長の第二秘書に抜擢されます。大人しいけど仕事はできるタイプ。
そこで出会ったのが、社長の第一秘書として辣腕をふるう攻め。
で、主人公はなぜか、社長の陰湿なイビリにあう。陰湿すぎてキモいです。私の大キライな種類のイジメ方なのだ。シネ。
攻めはそれに気づき、主人公を影に日向に庇います。そのうちお互いに恋心が芽生えます。
主人公のマイナス思考に、途中からついていけなくなったのが残念。
切なくなる前に苛ついたの。社長にやりかえせよ!つーかこの状況でいまさら攻めの愛情をなぜ疑うんだ!みたいな。
全体的には面白かったんだけどなァ…やっぱ社長をギャフンといわせたかったんだな。とにかくそれが心残りで。
kirara
むぼちさま。
そう、この作品はタイトルで損してる気がします。このタイトルからは『ライトであまあま・ストーリーは二の次』くらいの印象を受けてしまうんじゃないかな~と。
大元の展開は確かに王道のお約束パターンですが、私はこの地味な誠実さがとても好きなんですよ。
うえださんの中でも目立たない方の作品だと思いますので、読んでいただけるきっかけになれて、その上お好みに合ったようで本当に嬉しいです。
コメントありがとうございました。
むぼち
kiraraさんのおっしゃるとおり、予想よりはるかに誠実に書かれていて、読むのがとても気持ちよい本でした。
うえだ先生の本だから合わないことはないだろうと思っていましたが、タイトルからもっと軽い内容を想像していたので、余計に話の充実ぶりが嬉しかったです。
主人公がいじめられても最後は幸せになるところは、昔の少女漫画の王道パターンだとききますが、こんなにひきこまれるんだもの、流行ったはずだよ、と納得しました。
今回も貴重な情報をありがとうございます。