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oniisan wa wakagashira
以前から気になってた作品ですが、全編改稿、書き下ろし付きの新装版との事で購入です。
私は元々、ゆりの先生の書かれる腹黒執着攻め×生真面目な強気美人受けが大好きなのです。
こう、受けに超執着する攻めがですね、影で色々策略を巡らして、受けを手に入れようとするのに萌えまくっちゃうのです。
また、基本的にお人好しな受けが、そんな攻めにいいように騙くらかされているのにもニヤニヤしてしまう。
が、これって、これでもかと言う溺愛描写があってこその萌えだったんだなぁ。
今回、溺愛描写がそれほど無い為、いいように騙くらかされて美味しく食べられちゃう受けが、なんだか気の毒に感じてしまう。
と言うか、攻めにイラつきます。
傲慢攻めには、歯の浮くような甘いセリフがセットじゃないと!
あと、重要なキャラである受けの先輩。
こいつにイラついて仕方ないし、アッサリ騙されてる受けにも若干イラつきます。
でも、ストーリー自体は面白いので「萌」です。
内容ですが、母親の再婚で義兄になったヤクザ・雅弘×ごくごく平凡な社会人一年目のリーマン・瑞貴による、ドタバタ系極道コメディです。
母親がヤクザの組長と再婚した事により、平凡な人生から一転、極道の身内となってしまった瑞貴。
職場では恐れをなして避けられ、自宅では義兄・雅弘からのセクハラと、苦労ばかりの毎日です。
そんなある日、高校時代に世話になった先輩・佐橋から助け求められます。
実はヤクザに終われている佐橋は、瑞貴に仲裁を頼んできてー・・・と言うものです。
こちら、極道ものですが、基本的にはドタバタテイストのラブコメです。
ごくごく普通のサラリーマンである瑞貴が、ヤクザの身内になってしまった事で起こるあれやこれやを、義兄・雅弘との恋愛を絡めつつ、コミカルに綴ってあるんですね。
独り暮らしする予定が、雅弘の策略によりいつの間にか同居となり、会社へは強面ヤクザが送り迎え。
そんな瑞貴の受難の日々がユーモアたっぷりに綴られ、笑わせてもらえます。
そんな中、高校時代の先輩から持ち込まれる厄介事。
雅弘に助けを求めると、代償として身体を差し出す羽目になってしまい・・・と続きます。
これな~、しつこいですが、ゆりの先生の傲慢執着攻めが大好きなのです。
が、溺愛描写が無いと、なんかイラッとくる攻めになっちゃうんだなぁ。
こう、受けがいいように騙くらかされて抱かれちゃうのが、なんだかかわいそうになってくる。
う~ん・・・。
いつもの、これでもかと言う溺愛描写があると、逆に萌えまくる展開なんですけど。
また、読んでいて一番モヤモヤしたのが、先輩・佐橋。
こいつな!
ヤクザの情婦であるキャバ嬢に入れ込んで借金を作った挙げ句、後輩である瑞貴に泣きつく。
また、それだけでは飽きたらず、自分と彼女(キャバ嬢)が助かる為に、瑞貴を敵対勢力である別のヤクザに売り渡す。
「お前には申し訳ないと思ってる。でも俺も男として、愛する女と子供(女が妊娠中)は守らないとならないんだ」みたいな。
ちげーだろーーーー!!
お前が男を語るな!!!
と言うか、こんな明らかに怪しい先輩をいつまでも擁護し、自ら危険に飛び込んでいく主人公にも若干イライラしちゃうんですよ。
なんかこの佐橋、中途半端に好い人ぶるのにもイライラしちゃって。
「俺は逃げてばかりだった」と最後の最後で言い出したって、ちっとも心に響かないから!
響かないから!!
う~ん・・・。
まぁそんな感じで、モヤモヤしちゃう部分がちょこちょこあるんですよね。
とは言え、終盤での雅弘は瑞貴への溺愛ぶりが分かりと、萌えるんですよね。
瑞貴が自分のマンションに引っ越す事を拒否すれば、「照れなくてもいいぞ」みたいな。
で、「照れてません。迷惑です」と瑞貴から言われれば、ニッコリ笑って「瑞貴が素直じゃないのは今に始まった事じゃないし」みたいな!(≧∀≦)
そんなワケで「萌」評価です。
あと、雅弘に引っ掛かるのも、完全に個人的な好みの問題です。
逆に、このタイプの傲慢執着攻めがお好きな方も多いと思うんですけど。