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oujisama wa itsumo fukigen
柚月美慧先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。
個人的、各項目5段階で
王様 4
ツンデレ 3
エロ 2
な感じだと思います。
孝太郎さん×充希さんのカプです。
高校の卒業式の日、親友だと思っていた孝太郎さんに告白された充希さん。しかし、返事はいらないと言われて、更には連絡先まで変えられ、告り逃げされてしまう。それから10年後、仕事の取り引き先で孝太郎さんと再会して…。
まず受けの充希さんの性格が王様です。学生時代は取り巻きもいたりして、ちょっと傲慢で我儘。中学時代はあだ名が「王様」と言われる程です。しかし、その性格は学生時代のもの。大人になった充希さんは…結局、王様な言動がありますね。孝太郎さんに対して王様な言動をしてて、良く言えばツンデレですが、流石に大人なんだから、そんなに意地を張らないで…ってなりましたね。
でも、孝太郎さんと結ばれてからは、孝太郎さんにメロメロになってて、手を繋ぐより、あわよくば腕を組みたいと思う程、乙女な思考も見え隠れしますが、結局は王様言動が発揮されて…王様になりたいの?乙女になりたいの?
そんな充希さんのことが学生の頃から好きだった孝太郎さん。クールな男前かと思ったけど、キザでロマンチストな攻めでした。それは良いのですが、充希さんがお見合いをした時の行動などには萌えなかったですね。サプライズは程々がいいかな。
ロマンチストな孝太郎さんに翻弄される王様な性格の充希さん。だけどお互い想い合っているのは確かなので、2人がどんな風に幸せになるのか、読んでみては如何ですか。
初めて読む作家様です。次の新刊がセンチネルバースということで、作風を知りたくて直感で選びました。電子版だとこうじま先生のイラストは表紙のみで残念。
何度読んでも飽きない、再会もの。高校時代の親友から卒業時に「告り逃げ」された充希が、社会人10年目に仕事でその親友・孝太郎と再会し、恋心を自覚していくストーリー。
お坊ちゃまで一人息子の充希が唯一わがままっぷりを発揮できたのが、親友の孝太郎でした。再会後は嬉しくてたまらなかったのに、持ち前の王様キャラが再浮上し、素直に喜べない。親友の特権は自分だけのもの──孝太郎とまみえる時はいつも、充希の脳内で王様キャラと乙女キャラがせめぎ合い、攻防が始まるのです。
恋愛ものとしてはバッチリ萌えを押さえてくれていて申し分ないのですが、28才男性にしては恋愛面において情緒不安定すぎる充希が心配になりました。すぐ泣くし…。
孝太郎がゲイだと知り、充希は理解を示そうと努めるけれど、孝太郎は充希に抱いていた思いがすでに過去のものだと受け流してしまいます。そこからのすれ違いや嫉妬のエピソードはほんと、キュンキュンしちゃう。
ノリノリで読んでると、時々ガクッとずっこけそうになる大げさな言い回しに遭遇するのが玉に瑕といいますか…。
好みとしては喜怒哀楽が激しくてキャッキャした感じよか、抑制のきいたしっとりとした雰囲気に萌えを感じるので、受けにはキャラ的にもっと惹きつけられる何かがあって欲しかったかも。乙女なくせに暴言吐いちゃうのもかわいいんですけど、王様キャラに頼りすぎな恋愛観が幼くて。ボケナス発言には笑っちゃいました。
その一方で孝太郎には萌え爆走でした。充希に一途で包容力の塊なんです。スパダリとも溺愛ともちょっと違って、充希をうまいことヨシヨシしながら、相手に溺れず自分が決めたことは譲らない。そこに対等感があってよかったです。
にしても28才で課長、30才で部長ってすごい。自分の職場だと有り得ないので、職種によって肩書きって変わってくるんだなと。お仕事部分も描かれていますが、仕事と恋愛をキッチリ分けている二人には好感が持てました。
孝太郎の従兄弟はスピンオフ案件かしら。地味に気になるキャラクターなんですよね…。
オメガバースも何作か書かれているので、そちらも読んでみたくなりました。ちょっと期待しちゃってます。