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kinjishi no ou to shikkoku no kishi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
あとがきにありましたが、この物語は、
「魔法や魔道といった不思議アイテムが登場しない騎士道ファンタジ―」なので、
男性のシオンが子を生むこともないし、
登場する動物たちは不死ではない
別れは必ずやってくる
・・という事で、この巻は、
伝説の始祖王の再来と言われるユリウスの子を生んで欲しいと切望する国民の気持ちを利用した他国のスパイに革命を仕込まれる件と
森に居る番を亡くしたブランカが二匹の子虎を森から連れてきた
という二大事件が盛り込まれていました。
著者は難病の治療中で、以前のように集中できなくなったとTwitterに書いていましたが、
以前より感激しやすくなってよく泣くシオンに、著者の心情が反映されているように感じました。
命の尊厳をテーマにしている巻だなぁ。
著者がご健勝なら、きっとまた続篇が出るだろうと思うので、次巻の発刊を楽しみにしています。
シリーズ四作目にして、完結巻となります。
完全な続きものですので、ご注意下さい。
で、こちら、国民の支持もあつい有能な若き王・ユリウスに、そんな彼の騎士で妃でもあるシオンとの、王国もので正統派ファンタジーって感じのお話になるんですけど。
完結巻である今回は、若干の波乱はあるものの、もうひたすら甘々で優しくて。
また、作者さんも書かれてましたが、未来に繋がるような終わり方がとても素敵なのです。
シリーズをずっと追ってきた身としては、何だか胸がいっぱいになっちゃうラストなんですよ。
こうやって、彼等の物語は受け継がれてゆくんだなぁと。
あと、シリーズ途中で結果的に放置状態にしてしまう出版社さんもある中、こうして、ちゃんと完結巻まで刊行してくれたガッシュ文庫さんには、本当に頭が下がります。
寂しいですけど。
で、内容です。
今回は基本的に、二人の絆を感じさせる、ひたすら優しくて甘い日常になります。
こう、ユリウスを熱烈に支持するあまり、間違った方向に暴走してしまった騎士達と言う波乱はあるのです。
ただ、そこを除けば、後は二人のイチャ甘か心あたたまる穏やかな日常。
そして、主要キャラ全ての未消化部分も語られと、心残り無くキレイに結ばれる感じなんですけど。
で、個人的にとても印象的だった部分。
シオンですが、とても控えめで、真面目。
あくまで臣下としての立場をわきまえた態度だったりします。
あと、自己卑下感がとても強く、自分が愛されると言う事自体が信じられずにきた。
それがですね、ユリウスからの、これでもかと言う大きな愛により、自分自身を大切に思えるようになったんですよね。
ユリウスの腕に抱かれながら、自身の黒髪を誇っていいのだと思うシオン。
くっ、あのマイナス思考バリバリのシオンが、よくぞここまでと。
そして、ユリウス、頑張ったよと!
二人の確かな絆に、胸がいっぱいだよと!!
で、あとはひたすら甘々。
えーと、執務中でありながら、シオンを抱き寄せたりとチョッカイ出しまくりのユリウス。
そんな彼を諌めながら、愛をささやかれれば真っ赤になっちゃうシオン。
いやさあ、シオンがいつまで経っても、初々しいくて可愛いんだよ!
てかそういう反応を見せるから、ユリウスが調子に乗ってセクハラしまくりなんじゃん!
と、読みながらニヤニヤしちゃう日常が、もうこれでもか続くんですよ。
出来上がってるカップルのイチャ甘、最高ですよ!
あと、影の主役、ブランカとノアール。
彼等にも次代が現れます。
これ、物語としては完結なんですけど、この先もずっと続いてゆく未来を、想像させてくれるんですよね。
とても優しくて、素敵なラストなんですよね。
こうして、命は繋がってゆくんだなぁと。
と、胸がいっぱいになる、素敵な完結巻でした。
まぁやっぱり、終わっちゃうんだなぁと寂しいんですけどね。
シリーズファンには、ぜひ読んでいただきたいです。
作品を読み始めて、おや?と感じる。時の流れについての描写が多い。もしかしてこれって・・・
次世代へと繋がる話でした。
王家についても、獣の騎士たちについても。
もっと寂しい結末になるのかなと思ってたけど、そこはやんわりと表現されていたので、悲しい気持ちにはなりませんでした。
これで完結ということで、とても良い終わり方だと思います。ありがとうございました。
シリーズ4作目で最終巻。今一つ山が少なく、ちょっと長かったかなという印象だったので中立より萌です。本編200Pほどと後日談11Pほど。この1冊だけ読むのは難しいと思います。ちなみに挿絵は3枚のみでした。今まではもうちょっとあったと思うんだけどな。気のせいかな。
ユリウスの即位時に指名されて近衛騎士になり、王妃になり・・というのが3巻まで。ユリウスの絶大な人気&2巻で出てきた友好国の王様に世継ぎが出来たというお話から、やっぱユリウス様のお子に継いでもらった方がいんじゃね?と考える輩が出てきて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物、新規では過激派さんのみ。
ブランカ、ノアールのもふもふコンビは絶好調。セーレ(攻め兄)、レギン(セーレの近衛騎士)、エイルとルーナ(セーレの実子♂♀双子)ぐらいかな。
**以下内容に触れる感想
盛り上がりが少なくって。ブランカ、ノアールが超お利口で大活躍で、ブランカのおこちゃまが登場して・・といったあたりや、ユリウスの世継ぎ問題でシオンがうじうじするかと思いきや、今回は頑張ってきりっとしていたから、おおさらに進歩したじゃんと感じるのは良かったんですが、なんだか大きな盛り上がりもなくずるずるっと長い印象でした。
王らしい王、きりっとした近衛騎士は大好きだし、幸せな終わり方だし、レギンとセーレの様子も分かったし、いい事だらけなんだと思いますが、甘めなお話だけで長いとあんまり盛り上がらないわと思ったお話でした。先生ごめんなさい・・・