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秘密は守るから── おとなしく可愛がられて。
gisou
バーバラさんの新刊はオメガバースもの。
バーバラ作品で、オメガバースもので、さらに雪路さんの挿絵という事でエロエロな作品をイメージしつつ手に取りましたが、意外、といったら失礼かな?純愛を描いた作品でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意を。
舞台は近未来の日本。
パンデミックが起き、世界中で多くの人が犠牲になった。
そこから人類が生き残る道を模索して出来上がった世界、という設定のお話です。
オメガバースもその時の後遺症のような形で出来上がった、というややファンタジー要素のある作品ですが、ファンタジーぽさはあまりありません。ただ、この「近未来」という設定はすごく上手に生かされていました。
主人公は同じ医大に通う医学生の冬羽と四季島。この医大は「アルファしか通えない」といった規則のある大学。
彼らが通う医大の理事長は四季島の父。
つまり四季島はまごう事なきお坊ちゃん。さらにイケメンで、頭脳も優秀。が、「まじめくん」ではない。
夜な夜な寮を抜け出し門限を破ることもしょっちゅう。その為周囲の人たちからは遊び人というレッテルが貼られている。
そんな彼は、その日も門限を破って寮に帰宅した際に寮長である冬羽がなにか注射しているのを見かけてしまう。いわゆるドラッグだと判断した彼は、門限を破るのを不問にする代わりに、冬羽がドラッグを常用しているのを黙っていてやると持ち掛けるが―。
えっと、あらすじにも書かれているのでレビューでも書いちゃいますが、
ネタバレ注意!!
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冬羽はオメガ、なんです。
アルファしか通えない大学に通っている、という事で、冬羽はそのことがばれないように常に気を張っている。そんな彼の孤独や辛さに、そっと入り込んでくるのが四季島なのです。
アルファしか入学できない医大に通う冬羽の理由や、オメガだという事がばれないように孤軍奮闘している姿。
四季島が門限を破ってばかりいる、その理由。
その辺りを軸にストーリーは展開していきますが、この展開の仕方が非常にお上手です。
冬羽と四季島は、王道の両片想い。
お互いに想っているのにすれ違ってしまう。
四季島が門限を破る理由も、読者には早々に分かっちゃうんです。
分かっちゃうんですが、冬羽にはわからないんだよなー。
でも、そのモダモダ感がたまらなくツボでした。
バーバラ作品といえばエロ満載、なイメージ。
この作品もオメガバースものなので、冬羽が発情期に入ってしまうこともあってそれなりにエロ度は高いです。
高いんですが、この二人の相手を想う気持ちが強く、それゆえに純愛もきちんと描かれています。
融通が利かず、オメガゆえに人となれ合うことを良しとせずひたすら勉学に励む冬羽。
優秀ゆえに遊び歩いてばかりいるチャラ男の四季島。
そんな人物像から始まる二人の本当の姿が少しずつ見えてくるにつれ、彼らの好感度もダダ上がりでした。
医療の闇。
オメガであることの葛藤。
相手を想う愛情。
そして、医師としての使命と倫理観を持ち合わせる医大生。
バックボーンは盛りだくさんですが、それらをきちんと回収しつつケリがつく展開で、BL的な萌えはもちろん、ストーリーも非常に面白かった。途中ヒールも登場しますが、基本的には優しく進むストーリーなので、痛い展開が苦手な腐姐さまにもお勧めかなと思います。
バーバラさんと言えばエロ。
そんなイメージをいい意味で裏切られた、素晴らしい作品でした。
「 運命の軛を壊して -オメガバース-」と同じ世界観でのお話になります。
完全に独立しているので、今作だけで問題無く読めます。
で、あらすじからシリアスなお話かと思いきや、予想外に甘い!
えーと、主人公である冬羽ですが、オメガでありながら自身をアルファと偽り、アルファ専用の寮で寮長をしてるのです。
そう、アルファだらけの中で、オメガが一人。
そんな環境の中、主人公がオメガであるばかりに、痛々しい目にあうお話を想像したんですよね。
が、不器用に一生懸命頑張る主人公と、そんな彼に保護欲を刺激されまくりフォローする攻めと言う、少女漫画的超胸キュンの甘々展開と言いますか。
「こいつ、まつ毛が長かったんだな」だの、うつむいた首や肩のラインにドキマギと欲情を煽られちゃって・・・だのが、楽しくて仕方ないと言いますか。
要は、攻めのダダ漏れの恋心に、ひたすらニヤニヤしちゃう作品なんですよ。
ついでに、両視点の為、意地っ張りな受けのピュアな内心にもニヤニヤと。
甘~い。
もうめちゃくちゃ甘~い!
内容ですが、理事長の息子で優秀な医大生・ 四季島(α)×アルファと偽りアルファ限定の医大で寮長を務めるオメガ・冬羽による、オメガバースで爽やか甘々な両片思いものです。
ついでにエロエロです。
妹の難病を治したいと、オメガ性を偽って現在の医大に入学した冬羽。
非認可のアンプルを打っている所を見られたのをキッカケに、自身がオメガだと言う事を四季島に知られてしまいます。
発情期のヒートにより二人は抱き合ってしまいますが、軽薄だと思っていた四季島の、意外な優しさや世話焼きぶりに心を許して行く冬羽。
しかし、彼には毎晩、寮を抜け出して通う「かわい子ちゃん」が存在するようでー・・・と言うものです。
まずこちら、前作と同じく近未来を思わせる世界観。
パンデミックにより人口が激減する。
そこで狼の血清から作られた特効薬を人類に使った所、オメガ性が出現。
更に効率を重視しすぎた結果、完全栄養食が一般に普及。
料理と食事はセレブの趣味で・・・と言った感じになるんですね。
と、そんな中、医者を目指してひたすら真面目に努力する主人公・冬羽。
アルファ並みに体格の良いクールビューティーなんですけど、意外と不器用で意地っ張りな優等生タイプでしょうか。
で、お相手となる四季島ですが、彼は不良タイプ。
毎晩寮を抜け出しては遊んでいる四季島をですね、寮長である冬羽は冷ややかな目で見ていて、と言った関係性になるんですね。
と、最初こそ、互いに煙たい存在である二人。
が、冬羽が実はオメガだと言う秘密を共有した事から、二人の関係は変化して行きと続きます。
これ、しつこいですが、両視点で進むんですよ。
完璧すぎて胡散臭いと思っていた冬羽の、意外な不器用さや生真面目さ。
そして、だらしない不良だと思っていた四季島の、これまた意外な面倒見の良さや親しみやすさ。
互いに惹かれあって行く二人の内心が読者には丸分かりの為、甘酸っぱくて仕方ないんですよね。
そもそも、個人的に、攻めが受けにメロメロと言うのが大好きなのです。
今作ですが、やたら四季島の、そんな「受けにメロメロ」的な内心がたくさん書かれてまして。
こう、冬羽の何気ない仕草だったり、表情や身体のパーツ、一つ一つに欲望や保護欲を刺激されて、「理性を効かせるんだ」的に振り回されてるのが楽しくて仕方ないんですよね。
押し倒しては驚きに見開いた目に心臓をわし掴みされ、キスされて呆然としてるのに、愛しさを感じるー。
と、こんな具合の攻めの内心に、ニヤニヤしちゃうんですよね。
いや、こういう描写が大好きでして。
世のBLには、この「受けの反応一つ一つが愛しくて仕方ない」描写をもっともっと増やしていただきたい!
と、四季島と過ごすうち、自身の恋心を認めざるを得なくなる冬羽。
しかし、四季島には毎晩会いに行く「子猫ちゃん」が居る事から、自分との事は遊びでしかないんだと傷付くんですね。
また、妹の難病を研究する権威・城田教授の不正を知ってしまい、告発すべきか、それとも妹の臨床試験が中止にならないよう目を瞑るべきかと悩み・・・と続きます。
えーと、今回ですね、徹底的に冬羽に優しい展開なんですよ。
もうオメガだからと(そこまで)痛々しい展開にはならないので、安心して読み進められると思います。
また、例の「子猫ちゃん」のオチ自体も、超ほのぼのですしね。
ある意味、不良ときたらこう!!みたいな、昭和的お約束だったりして。
と、予想外に甘くてキュンキュンで可愛いお話でした。
ついでに、とても爽やかで素敵な結末にも、幸せな気分を味わわせてもらえました。
あとですね、バーバラ先生ですのでいつもの如くエロ濃厚です。
こう、個人的に乳首責めが大好きなんですけど、めっちゃ責めまくってるから!!
陥没乳首では無いのが、残念ですけど。(バーバラ作品では、よく陥没乳首です)
最後になっちゃいましたが、口絵カラーの艶っぽさにはドキリとしました。
美しいなー!
個人的にバーバラさんの文体は読みやすいので、
今回もするりと気持ちよく読破。
読み始めてすぐにだいたい皆様お気づきとは思いますが、
典型的な両片思いであります。
お互いに最初からラブラブではなく、
それぞれが交流を深めるうちに
相手を好きになっていくというパターンなのですが、
互いに運命のつがいという決定打がなく、
気持ちを自覚するまでがもどかしい!
その後も小さな誤解から素直になれない冬羽と、
そのへんはっきりさせない四季島にもやり。
ストーリーも後半、おっ⁉︎事件か?
……からのあっという間の解決にちょっと肩透かしな気分。
さらに、おいおいここでそんなふうに
簡単につがいになっちゃって良いんかい⁉︎の展開に、
夢見る腐女子はびっくりです!
しかし、冬羽の気持ちの変化が違和感なく繋がっているので、
読む方も素直に感情移入。
冬羽と一緒に戸惑ったり切なかったりv
もやるところは多々あるのですが、
一生懸命な冬羽が可愛くて、評価は「萌×2」!
ちらりと名前が出てくる感じですが、
同じ世界観の前作があるようなので、
そちらも読みたいと思いますv