救世主は異世界の王に求婚される

kyuseishu wa isekai no ou ni kyukonsareru

救世主は異世界の王に求婚される
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×210
  • 萌9
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
82
評価数
22
平均
3.7 / 5
神率
13.6%
著者
釘宮つかさ 

作家さんの新作発表
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イラスト
やすだしのぐ 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
シリーズ
救世主は異世界の王に求婚される
発売日
価格
¥650(税抜)  
ISBN
9784775528594

あらすじ

事故に遭った直後、橙莉は見知らぬ場所に召還されていた。
そして、国を救う救世主を産んでほしいと頼まれ! ?

表題作救世主は異世界の王に求婚される

外務省一般職員

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数3

読者の予想を裏切る形で進みます

表紙の主人公ですが、(私には)高校生っぽく見えましたが、実際には22歳の成人男性です。
素敵な表紙ですけど、内容からは若干ズレてる気がします。

で、こちら、異世界に召喚されてしまった主人公が、片思い相手にそっくりな王から「(自分と番って)救世主となる子供を生んでほしい」と熱く口説かれ・・・と言うあらすじなんですよね。
これだけだと、超ベタな異世界トリップものを想像すると思うんですよね。

が、これがこう、思いもよらない方向に転がって行く、ファンタジーとしてとても面白い作品なんですよ。
かなりハラハラドキドキさせてくれ、またホラー的にビビらせてくれ、そして優しく進む二人の恋愛にニヤニヤする。

作者さんも書かれてる通り「真の救世主とは?」とニヤリとさせてくるオチなんですよ。
また、とてもロマンティックな結末に、うっとりさせてくれるんですよ。
こう、王子様の呪いを解くには・・・的な。

個人的に、作者さんの書かれるファンタジーが大好きなんですよね。
まだ二作目だけど。
現代ものとはガラッと雰囲気が違って、とにかくツボなんですよ。
現代ものも好きだけど。


内容ですが、「国を救う救世主を産む」と予言された事から、異世界へと召喚されてしまった主人公・橙莉。
彼は、天災により国の全てが凍ってしまったロザーリア王国の王・ダミアーノから、自分と子作りをして救世主を産み、国を救って欲しいと頼まれるんですね。
で、何故か、片思いをしている同僚にそっくりなダミアーノ。
彼から甘く強引に口説かれる日々の中、どこか違和感を感じてー・・・と言った感じになります。

まずこちら、しつこいですがストーリーが魅力的です。
国土と国民のほとんどが凍りつき、唯一残された王様と魔術師。
そして、彼等が暮らす凍結から免れた塔。
「どうか私と国を救って欲しい」と、主人公を甘く口説く王。
また、どこか距離を置きつつも、ひっそりと橙莉を助けてくれる魔術師・エルネスト。

ダミアーノですが、とても優しく、最初は主人公にとって頼りになりそうな印象なんですよ。
「ああ、強引で情熱的な王様に熱く想いを寄せられちゃうのね」的な、王道の展開を期待させる流れなんですよね。
が、少しずつ少しずつ、どこか違和感を覚えると言うか、徐々にあらわになる彼の不気味さ。
えーと、なんでしょうね。
サイコパス的な恐ろしさと言いますか。
追い詰められて行く主人公の様子に、読者もかなりビビらせてくれると言いますか。

と、ダミアーノの正体や彼の真の目的。
そして、凍りついたままのロザーリアに、狙われた主人公の命運ー。
ここの読み解きなんかが、作品の見処になるのではないでしょうか。
橙莉は見事、氷を溶かして国と民を救えるのかみたいな。

で、これだけだと、どこに萌えがあるんだって疑問に思われますよね。
が、ちゃんと萌えが待機してるんですよ。
そんな主人公を陰ながら見守り、また自身に出来るギリギリの範囲で密やかに手助けする存在が・・・的に。

えーと、この存在なんですけど、最初はすごくキャラが掴み難くて。
何か重いものを抱えていそうで、橙莉の助けを求める手を、冷たく振り払ったりもする。
いまいち立ち位置が分からなくて、主人公と共に読者も混乱させられるんですよ。
が、彼にはどうやら制約があり、彼に出来るギリギリの所で橙莉を助けているんじゃないかと分かってくる・・・。
この二人(一人と一匹?)の密やかな交流がですね、緊迫感あふれるストーリーの中で、可愛いかったり甘かったり、そして切なかったりと萌えさせてくれんですよ。
二人がこの過酷な状況の中で、互いに惹かれ合っていくのがとても優しくてあたたかい気持ちにさせてくれると言うか。

と、かなり作り込まれたファンタジーで、一気に読ませてくれると思うんですけど。
オチなんかも、とてもロマンティックで。
主人公の真っ直ぐな想いが、攻めを救う所がとても素敵だと思うんですよね。
絶望の中に居たからこそ、どれほど嬉しかっただろうなぁと。
王子様の呪いを解く鍵って、定番と言われようと真実の愛なんだなぁと、うっとりしちゃって。

ところでですね、攻めの溺愛や濃厚なエロ描写が作者さんの魅力だと思うんですけど。
今回、内容が内容なのでその部分は少な目。
が、少な目ながら、二人がくっついた後の溺愛ぶりやエロはすごい事になってます。
いや、誰にも遠慮する事なく、自由に愛を語れるようになって良かったねぇと。
攻めの正体上、獣姦ありなので苦手な方はご注意いただきたいんですけど。

一点だけ。
結局、橙莉の片思い相手である同僚と、ダミアーノがソックリだった理由って、何か特別な意味は無かったんでしょうかね?
特に語られてないんですけど。
それと言葉が通じているのも、例の彼が語った裏に、何か深い理由があるのか的に気になってたんですけど。
あれ? 特に含みは無かったの?と。

と、ちょっぴり気になる部分はあれど、読者の予想を裏切る形で進む、とても面白い作品だと思います。

15

攻めを否定したい違和感

面白かったです!!!

異世界トリップものはほとんど手をつけないのですが
(↑カタカナの名前や架空の国名を頭に入れるのに必死で楽しむ余裕がなくなるポンコツなんです…)
良い意味で童話を彷彿とする既視感に取っつきやすさがあってわかりやすく
異世界モノ初心者でも読みやすかったです♪

普段小説はもっぱら現代モノばかり読んでる身としては
読んでいる間中ずっとワクワクしっぱなしでしたヾ(*´∀`*)ノ

手に取るキッカケになったのは、あらすじにある
「放り込まれた先で片想い中の相手そっくり男がいる」という設定部分。
片想い相手ソックリだけど別人…でも姿形は似てる…。
この状態でBがLになる展開がめっっちゃ読みたい!!!
ーーーと思ったのですが…(´・ω・`)

先の姐様も書かれていますが、
私もその設定は萌える活かし方はされていなかったな、という印象。です。
あと表紙に関しても完全同意。
高校生だと思ってたので"外務省職員"の肩書きに驚きました。
思わず表紙をガン見してしまったよ…。
どこをどう見ても高校生だった…。

高校生が片想い相手ソックリな男を目の前にどんな展開になるんだろう???
と個人的に期待した部分は勘違いに終わってしまったのですが、
ちょっと残念を差し引いても面白かったので大満足ですヾ(*´∀`*)ノ


このお話はネタバレ無しの方が楽しめると思うので
書きすぎないよう気を付けますがご注意下さいm(_ _)m


さてさて。
受けは交通事故に合い、頭の中を走馬灯が巡ります。
自分はもう死ぬのだと思った時、なにか見えない力に押されて気付けば知らない場所にいました。
起き上がろうとするとそこには見た目は片想い相手ソックリな容姿をした男(国王)と
黒いフードで顔をスッポリ覆っている男(魔術師)がいます。

男達の説明によると、受けは「国を救う救世主を産む者」として選ばれて召喚されたのだと言われます。
そして国を救う方法はただ一つ。国王の子供を産むことのみ。
そうすれば産まれた子供が救世主となり国を救ってくれるのだそう。

突拍子もない話を了承できない受けでしたが、片想い相手ソックリの顔に甘く口説かれ、
子供を産んでもいいのかも…?とウッカリ絆されそうになることもシバシバです。

というか、BLなら絆されちゃうのがセオリーっぽい展開なんですが、
読み手としてもなんか…なんか…コイツが攻めなの?と否定したい違和感。
甘い口説き方をするシーンは確実に「王子様攻め」の体を成してるのです。
攻めとして受け入れてあげたい。でもなんかヤダ。
攻めとして認めたくないコイツ…!!!
ーーーという感情が湧き上がってきて困惑しました。

その違和感は受けも感じています。
子供を宿すタイムリミットまで国王からジワジワと追い詰められる受け。
そんな疲弊しきった日々の中で、
受けに寄り添ってくれる白竜の存在が手助けと癒やしを与えてくれます。
また魔術師の存在も魅せてくれました。

そしてどんどん膨らむ国王への疑念が…。
こんな気持ちでBLを読むのは新鮮でした♪

グリム童話とかにありそうだなーという部分が織り込まれてたので
全く展開が読めねぇ!ってことは無かったんですが、
あちこちに散らばった違和感と辻褄の合わない点と点が繋がった時はスッキリ!
国王登場シーンと表紙のズレがすでに伏線となっていたとは…。
てっきり絵師さんのミスだと思ってしまったので申し訳ないm(_ _)m

すべてが終わって甘々な後日談にはホッコリ。
年下攻めだとは思わなかったのでビックリしたけど、
我慢効かないとことか年下らしくてニヨニヨしました(∩´///`∩)

異世界モノのレビューって難しいですね;
まとまりのない文章でごめんなさい。
上手く書けないのですが面白かったですヾ(*´∀`*)ノ

読後ちょっと気になったのは受けが居なくなったあとの人間界。
受けは行方不明者になってるのかな?片想い相手はどうしてるのかな?と。
夢の中の映像としてチラッと出てきましたが、
もし両片思いだったとしたら残された方は切ないなぁ…(;ω;)

10

いろいろ疑問はあるが良かった。

確かに本のタイトル通りのお話でした。
しかし何重にも意味があり…。

同僚に片想いをしつつ、少しの触れ合いを大切に胸に秘めていた橙莉。
ある日突然強い衝撃とともに…。

異世界トリップしてしまい。
タイトル通りその国の王だというダミアーノに、凍ったこの国を救うには、王と子づくりしてトーリが救世主を産まなければならないと。
熱烈に口説かれ迫られるトーリ。
だけどなんだか王には不思議な力があるようで、それになんだか自己中?本当に攻めになるのか?いやでも…と。続き。

そこには魔術師だという黒いローブをまとった傷だらけのエルネストという男もいて。王の僕とのことで
世話を焼いてくれるものの、つかみにくい人柄で。
どうも王を恐れているようで…。

そうしてダミアーノに迫られ逃げて、白い小さな竜のオルガに助けられ、ダミアーノから隠れながら文献を探す日々を送り…。
エルネストにも何度も助けられ、彼の態度も徐々に軟化していくようで…。

そして子づくりの期限の日が近づいた満月の夜に…。

なるほど!王の違和感がそうだったのね!なからくりで。
そして本当の王とは!
その魔術を解くたった一つの方法をトーリは知らずにとっていて!

ここはネタバレを読まずに読んで欲しい!
でもそうするとこの先のレビューが書けない。

疑問なのはトーリはいつの間に王をそんなに好きに?
王もオルガもエルネストもイマイチ掴みどころがないような…。

元の世界の鷹司はなぜ王と瓜二つなの?そこに意味はあるの?

まさかトーリのルーツが、ええ!で。

鷹司に嫉妬する王。いいですね!
そして種付けの夜、なぜ前戯が竜の姿で?

いろいろ疑問がありますが、トーリが幸せになれて良かったです。
とうとう本物の自分の家族が持てましたね。

しかし赤ちゃんが生まれる方法がまさかので。
しかも五つ子!良かったね!

1

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