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oujitachi no hatsukoishinan wa amasugiru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
読了してから改めて表紙を見ると面白いです。
さりげなく三銃士の手が伸びてて九条を威嚇してたりするんだけど、この構図や色づかいがとても素敵。
まんなかにミモザの花束も鮮やかで。
たくさんある笠井先生の表紙のなかでも、これはかなり好きの上位かも。
ナツ之えだまめ先生の文体は、他作品を読んでかなり独特だなと思っていたんですが、この作品ではそれが特にいい感じにハマってて、恋心を自覚する過程でのじれじれやふわふわ、どきどきを存分に感じさせてくれました。
九条と森宮、やはりミモザのなかでの出会い、過ごしたひとときが、雰囲気があってすごく好きです。
そのときふたりの心の奥に芽生えていた恋心の種が、再開を機に少しずつ芽吹いていって、最後には花が咲く、そんな温かいストーリーでした。
森宮は子供の頃からあまり何事にも関心を持たず、感情が常に凪の状態。
それは「鏡」の力があるからなのか、逆にそういう子だから鏡の「力」があるのか、どちらが先かはわからないけれど。
三銃士という名の幼馴染も、もっと恋愛的な今でアプローチしてるのかと思ったら、本当に彼らは護衛のように森宮の生活や平常心を大事に守ってきた存在で。
タイトルのように初恋指南してたとは思えないし、お節介な一面はあるけれど、森宮の人生をがっちり支えてきた縁の下の力持ち、のような、愛すべき人たちに思えました。
森宮の持つ力を神聖視して特別に思ってきたところはあるにせよ、それだけに取り入ってゴマすってたわけではなくて、森宮自身のことが可愛いからずっとそばにいた、ということが分かって良かったです。
九条は見た目とかイメージでチャラそうだと思われて、すごく損してるのがかわいそうでした。
すごく苦労人だし、ホストとして生活する中でも荒まず、まっとうに夢を追いかける強い心を持つ、とてもかっこいい攻めでした。
森宮のことをずっと健気に想っていたというのも可愛いし…
森宮も、側から見ると、その気持ちは「好き」でしょ?って分かるのに、なかなかそれを認めるに至らなくて。
ドキドキして苦しいから一緒にいたくないのに、でもそばにいたい気持ちもあって、というゆっくり進む恋心の甘酸っぱさがたまらなく可愛かったです。
そんなふたり、やっと森宮が九条のことが好きだと自覚してくれて、ようやくの両思いになれたのがとても嬉しかった!
鏡の力が発揮できなくなったり、自慢のスープが甘すぎておいしくなくなったり、恋の弊害?はしばらく続くだろうけど、カレー屋ならば恋は隠し味になる、というアイデアも面白かったし、またこの愛情が落ち着いて自分の一部になれば、力も発揮できるだろう。という見解にも安心できました。
ずっと初心だった森宮が最後のほう、積極的にエロくなるところも萌えでした。
ミモザの花言葉、友情も秘密の恋も両方、手に入れられて良かったです。
笠井あゆみさんの挿絵効果で、地味目な調理師男子の物語が、可愛らしく華やいで感じます。絵の効果って、凄いです。
スープが自慢のカフェ“灯心亭"を営む森宮光春は、母譲りの美貌。
母は、かつて商店街の美魔女、と言われた占い師。
母が父と一緒に田舎で農業を楽しみたいという事で引退、店を引き継いでカフェに改造。
「特別メニュー3万円」は、鑑定のこと。光春は、「鏡」になって導く。
・・・この物語の「鏡」は神道の巫術に実際に伝承があります。
繊細で過敏すぎる心を守るために、感情をしまい込んで忘れる光春。
久しぶりに会った九条や、ホログラムで遭った祖母の姿に、動揺して泣いてしまう光春。
感情をしまい込むことができなくなった時、もう「鏡」ではいられなくなってしまう。
でも「鏡」は恋で失う力じゃない・・三春の母親がとても素敵な女性でした。
カフェのレシピが魅力的で、読んで居て楽しい。この本を読んで「スープ」の勉強をしようと思いました。
・・「スープ」に感動してしまった。後半で、甘いのでカレーに変わってしまったけど。
良い本と出合えました。
購入してからしばらく読んでなかった事に後悔しました。
九条が良い男でした。卒業してからも森宮を想っていたし苦労人でした。
ホストをしていたのにあれだけ身持ちが堅かったのも根本が善良なんでしょうね。
2人が出会ったミモザの隠された中庭のお話は、短いのに萌えました。笠井あゆみ先生のイラストがまた素敵でした。
出会った時から好きだったと告白された森宮が羨ましい。
森宮の同級生の三銃士も良い味を出してました。
当て馬的な人物がいなかったので、じっくりと2人の恋の行方を読めました。
森宮のおばあちゃんのVRのエピソードの時は涙が出てしまいました。
笠井先生なのでマストバイ。途中何度か本を閉じ、文章をじわわーんと噛みしめました。なんだか「うなじまで・・・」を読んだ時のことを急に思い出し、ああ、ナツ之先生の文章だーととても懐かしくなったのです。笠井先生の挿絵の雰囲気に染まらない文章って、あまり無いんじゃないだろうか。お話自体はめっちゃ盛り上がるということが無かったので萌にしました。本編240P弱+サブキャラ視点の後日談9P+あとがき。
墨田区の一軒家でカフェ灯心亭を営む森宮光春は、じっと見つめられると居心地が悪くなってしまうほどの美少年(24歳)。小学校から大学までずっと一緒だったイケメン3人に大切に守られ、モーニングにはみそ汁、ランチにはスープ、たまにキッシュやケーキを焼いてカフェを営んでいます。ある日、高校時代の2歳年上の先輩が偶然店にやってきて・・・とお話は続きます。
攻め受け以外の登場人物は
幼馴染のイケメン3人(不動産王、カメラマン、脚本家)、受けの猫(ヨウ、しゃべりません)、受けの母、攻めの母妹ぐらい。イケメン3人が可愛い!
**お話全体について
お話の進み方が本当にゆっくりしている印象です。ゆっくり言葉を重ねて心情を紡ぎだす、深めていく、そういう印象。なので激的な何かがある訳ではないし、色っぽいシーンがどろどろたっぷりある訳でもないです。感情に左右されることが少ない受けさんが少しずつ心を動かしていく様子に同期して、ゆっくり読める心境の時には、良いのではと思います。
今回、たまたまそういう時期だったみたいで、ちょうど良かったー。激しいものを求めているタイミングだったら、きっとシンクロできずに、「ちょっと違う」と感じていたと思います。
お話は少しファンタジー要素あるような不思議なテイストに感じられますが、受けさんの占い能力は、人の話を深く聴き、その人の中にある答えを導き出すという印象の方が強く、めっちゃ特殊能力というようには思いませんです。こんな方がいてくださると、人生に迷う方が減ってとても助かるんだけどなあ、素敵な力だわと思いました。
そしてもう一つ羨ましかったのが、スープに代表される料理力!!!これもとても羨ましかった。作中内料理の中で最も食べたかったのが、春ごぼうのスープ!刻んで炒めたシイタケや、とろみ付けに大麦いれたり、隠し味に白味噌入れたりしているものらしいのですが、うあーのみたい・・・とめちゃくちゃ思いました。その他美味しそう、かつヘルシーそうなお料理がところどころにあって、楽しかったです。あと攻め母のレース編みの記述も素敵で・・(カラー口絵参照)
ゆったり不思議テイストに、お料理などの記載が素敵だったお話でした。
今回は起業を目指すイケメンホストと
特殊能力を持つスープカフェ店主のお話です。
攻様との再会で受様が恋を自覚するまでと
受様の友人視点での後日談を収録。
受様は母から譲り受けた店舗を改装し
愛猫とスープカフェを開いています。
朝は日替わりモーニングを提供し
そろそろ終了間近の本日の店内に
残っているのは常連客3人のみです。
1人は頭がよくて朗らかで
いつもクラスの人気者だった脚本家、
1人は皆を統率するリーダータイプで
この一帯に多くの不動産をもつ不動産王、
1人は学生時代にはバンドマン、
今は辺境写真を得意とするカメラマンです。
見た目も職業もバラバラながら
誰もが目を引く美形の3人は
小学校の入学式で受様の母親が
受様の友達になってと声を掛けて以来
大学までも共に過ごした幼馴染です。
受様は24才になった今でも
クールビューティな美少年(笑)ですが
幼い頃から愛らしい少年ながらも
無口で表情のない子供だったので
幼馴染3人は三銃士のごとく
受様を守ってきたのです。
実は受様の母はかつて高名な占い師で
受様もその力を受継いでいて
3人にも折々にアドバイスをします。
受様はその能力を提供する事が
彼らとの友人付き合いを保っていると
思っているのですが
3人にとって受様は
誰のモノにもなってはならない
不可侵の存在でもあったのです(笑)
しかし、そんな3人と受様の関係は
ある男の登場で大きく変わる事になります。
その日のモーニングが終わり
身支度を整えていた脚本家に受様は
「大切なものを落とす」と忠告し
そんな受様に不動産王は近所で
「空き巣が多発している」から
受様が心配だと零します。
さりげない不動産王のアプローチを
脚本家が阻止して3人は帰っていきますが
店の前でスマホを落とし
それを拾ったと洒落たスーツの男性が
受様の店のドアを叩きます。
この男性こそが今回の攻様になります♪
攻様は受様の高校でも
チャラいと評判の3年生でしたが
受様は好奇心から入った中庭で
秘密の時間を共有した先輩でした。
今はホストをしているという
攻様との偶然の再会を喜ぶ受様でしたが
攻様は受様がカフェを開いた事も
頑張っている事も知っていたのです。
ミモザの花言葉は
「友情」もしくは「秘密の恋」
受様はどっちだと思う?
去り際に高校生の別れの時と同じ
ミモザの花言葉を訊ねられ
凪いだ受様の心に嵐が巻き起こります。
攻様との再会が受様にもたらす変化とは!?
高校時代に淡い思いを抱いていた2人が
再び巡り合う再会モノで
ほのぼのラブコメディになります♪
幼い頃からあまり感情の揺れない受様は
高校入学早々かしましいクラスで
完全に浮いた存在となります。
そんな受様が偶然見つけた癒しの場所が
校舎裏のミモザに囲まれた中庭でした。
攻様はその場所の先住者であり
家庭の金銭事情から国立大進学を狙って
ここで受験勉強をしていたのです。
攻様は迷い込んだ新入生が
何げなく語った言葉に心を打たれ
徐々に受様に惹かれていくのですが
受様は攻様という存在に
常になく心を揺さぶられながらも
自身に起こった変化に気づけず
攻様の卒業で会えなくなると
心の奥深くに攻様との思い出を
封じ込めたのです。
攻様は大学卒業後は
妹の学費の為に手っ取り早く稼げる
ホストと言う職を選ぶのですが
受様と攻様の過去を知らない三銃士達は
攻様のチャラさに益々磨きがかかったと
警戒心を強めて2人の付合いを
阻止しようとするのですよ(笑)
受様の恋の進展に
受様の家庭事情と攻様の家庭事情、
三銃士達が複雑に絡み合い
受様が攻様への恋を受け入れて
今までとは違う世界に踏み出すまで
とても楽しく読めました (^O^)/
タイトルの印象では
受様を守っていた三銃士の3人が
指南役なのかと思ったのですが
麗しのカバーイラストをよく見ると
三銃士3人の求婚の手を押しのけて
ミモザを抱えた攻様が受様の右手を
GETしていてムムッ!?
恋愛指南=求婚する王子たちって
三銃士+攻様=4人ってこと!?
牽制し合っていた三銃士より
単独で切り込んだ攻様が
受様の護りの壁を突破できたのは
もう自明の理ですよね♪
人から受ける印象はその人が見た一面、
聴き知った一面からの評価になります。
毎日を変わりなく過ごす事を幸せと
思っていた受様を見ていた三銃士にとって
受様が攻様との付き合いで
大きく気持ちを揺らしている様子が
受様の幸せを壊すと思えたのは
ある意味仕方がないかと思えるし
それだから三銃士の誰も
受様の恋の相手にならなかったのかな
とちょっと可哀そうだったかな (^-^;
静かな生活が悪いとは言いませんが
やはり(BLでの)日常生活には
ドキドキがとっても大切で
読者もそのドキドキを
ワクワク体験したいのです♡
攻様への恋心で変わってしまった
スープカフェのその後を交えて
本当はそれぞれ男前な三銃士達の
恋もちょっと読んでみたいです。
今回は再会ラブコメで成瀬かのさん
『オオカミさん一家と家族始めました』
をおススメしたいと思います。
受様が普通と違うのも似てるかな。
ミモザが好きなんです。
春といっても肌寒いこの季節に、ふわふわのポンポンとした柔らかな花をつける。
その愛らしい黄色の暖かさ。春の訪れを告げる、妖精の様な。
笠井あゆみ先生の美しい表紙にミモザを見つけて、その作品が温かなものに違いないという確信と、
タイトルに抗えない魅力を感じて。
わくわくとページをめくる。
笠井先生の描く絵、そのままに。美しい美少年、光春は、三銃士を自称するいずれもイケメンでハイスペックなナイトたちに護られるプリンセスのよう。
ところが、です‼︎ ナイトたちは、身をわきまえており。
互いに牽制し合う事すら無く。光春の淡い初恋の相手、九条先輩が掻っ攫って行くのをただ指をくわえて見ているだけっていう。
えええーっ⁈ な展開です。誰も「初恋指南」なんてものをしない。
いやはや残念です。この肩すかし感。何の為に3人も出て来たんだか。サッパリです。
感情が揺れ動く事に慄き、この厄介なもの。揺れる気持ちを初めて知った光春は、
これが恋だと思い知る。切なくて、逢いたくて。
たぶん、「会いたくて、会いたくて、震える」みたいな。
その気持ちをずっと前から知っている、九条先輩は、光春のだだ漏れの気持ちを甘い蜜の様に、
味わい、受けとめ、全てを包み込む。
この男は、結構辛抱強くて、光春が自ら手を伸ばすまで、待っているのだ。
物語は、高校時代に父を亡くし、その喪失から勉学に励むことで再生していく九条先輩の心を
ほのかに温かいものにしていた、光春との淡い恋未満の想い出と、数年後の再会。
光春が卒業してから、下町で母の営んでいたアロマショップをカフェに改装して、
新鮮な野菜のスープを日々作るという、穏やかな日常をコツコツと綴っていく。
ゴボウのポタージュ、白だしをたっぷり使った出汁巻玉子。海苔を選べるおにぎり。
クレソンのスープにご飯を入れたリゾット。いかにも滋味豊かな飯テロ要素。
恋をした光春が色ボケ過ぎて、スープの味が落ちるとか。(いやむしろそこは美味しくならない⁈)
そんな変なオチがあったり。恋してバカ舌になっちゃったのか、このスープは恋人たちにしか美味しく感じられなかったり。最後の方は、いかにも「ご馳走さま」なんだけど。
そこに行き着くまでが、何だか単調過ぎる気もしました。
いやー、三銃士に活躍して頂きたかったよー。
また、光春のお母様が、美しい占い師というので、魔女の末裔の様な不思議に勘のいい光春にも
御神託と言われる様な、占いの力があるんだけど、その事自体も、そこまで重要では無い気もしました。
初めての感情と独占欲に揺れる光春の、初恋の成就まで。
たぶん、それだけの小さくて愛らしい、ミモザの花の様な物語です。
扉絵はさすが、笠井あゆみ先生‼︎
美しい光春の裸体に絡み付く繊細なレース。
九条先輩のお母様がレース編みの作家さんなんですが、まさかお母様もこんなに煽情的なプレイに使用されるとは思ってもみなかったでしょうね。
これは二人だけのロマンティックなウェンディング。
本編にも、ちゃんとレースを纏った光春を愛撫するという、プレイが♡
内容については割愛。早速感想を。
攻めの九条先輩は一見チャラチャラしているように見えて、その実、裏では苦労していながらも、堅実で真面目。自分や家族のために努力できるいい男なんですよね。そして受けの光春の事を本当に愛してる。うん、とても好きなキャラです。
しかしながら三銃士が光春が恋をしたら占いの力を失うと思って、九条との恋をあまり良く思ってない。果てはそんな光春のことを「堕落」したなんて言っちゃうんです。最終的には三銃士は「能面」と呼ばれるほど表情の無かった光春が占いで人の役に立った時人間らしく感情を出したり、誇らしげだった事が嬉しかった。とありますが、じゃあなんで九条先輩の事を思って光春が動揺したり、光春が光春らしくいる事を悪いなんて言うの!?となんだか納得できない気持ちです。結局は自分たちのために、光春に力を失って欲しく無かったとしか読み取れませんでした。
そしてタイトルの初恋指南って?全然してないじゃん!どこ!?笑
私はてっきりイケメン三銃士たちが甘く優しく恋を知らない光春を導いてくれる物だと思っていたので、そのようなシーンが全く無く、タイトルが合ってないんじゃないかと…。読み落としていただけならすみません。
ナツ之えだまめ先生は甘々で、糖度の高いストーリーが魅力的な作家さんで好きな作品もたくさんありますが、今回は私の好みに合わなかったようです。
超甘々な初恋再会ものになります。
ミモザの中庭で出会った、風のような先輩。
甘く切ない思い出を胸に、大人になり再会した主人公の恋の行方はー?
ナツ之先生と言うと、硬質で透明感のある独特の文章が魅力だと思うんですよね。
今回、そんなナツ之先生の持ち味が存分に生きた、甘くて優しくて爽やかな、初恋をひたすらじっくり丁寧に綴った作品。
主人公の「恋する気持ち」にめちゃくちゃ萌え転がっちゃいましたよ。
内容ですが、高校の先輩でホスト・九条×スープカフェ店主で神秘的な力を持つ青年・光春による初恋再会ものです。
幼馴染みでそれぞれ有能なイケメン三人組・「三銃士」に見守られながら、スープカフェを営む美青年・光春。
高校時代に出会い、特別な感情を抱いた先輩・九条が店を訪れた事で、彼の心静かで平穏な毎日に変化が起きてー・・・と言うものです。
まずこちら、光春がちょい天然が入ったクールビューティーになります。
母親から占いの特殊な才能を受け継いだ彼は、その能力に頼る幼馴染み三人に大切にされつつ、現在のスープカフェを営んでいるんですね。
で、そんな彼のお相手となるのが先輩の九条。
高校時分に二人は、秘密の隠れ場所であるミモザの中庭で出会ったー。
大人びて、どこか風のように掴み所の無い先輩と言うのが、彼の印象でしょうか。
高校三年生だった九条は、光春に鮮烈な印象を残したまま、卒業して去ってしまうんですね。
彼の残した、ミモザの花言葉は“友情”もしくは“秘密の恋”、「みつはどっちだと思う?」と言う思わせぶりなセリフが、光春のみならず読者にも強く印象付けられて、どこか甘酸っぱく切ない気持ちにさせてくれるんじゃないでしょうか。
この作品の見所ですが、そんな二人が大人になり、再会してからの甘酸っぱい恋愛になると思うんですけど。
こちら、九条と光春、二人の両視点で進むんですね。
父親を亡くしたばかりで、同級生の中では居心地の悪さを感じていた九条。
秘密の中庭で出会った、吸い込まれそうな瞳をした真っ直ぐな後輩・光春と過ごす時間に、安らぎを感じていた。
そんな彼と出会えた事で、止まっていた場所から一歩踏み出し、前を向けるようになった自分と家族。
ホストと言う仕事で家族を支えて来た彼が、やっと肩の荷から解放され、自分の夢を叶える為の足掛かりを掴んだー。
そこで、やっと光春を正々堂々と口説けると、彼の店を訪れ・・・と言うのが、この再会劇でして。
まぁそんな感じですので、再会した二人と言うのは、とにかく甘酸っぱくてキュンキュンなのです。
二人でデートとしか思えないお出掛けをし、隙あらば甘い言葉で口説きにかかる九条。
光春と言うのは、どこか感情がフラットで冷めた所があるんですよ。
そのフラットさ故に、彼が「占い師としての能力」を発揮出来てもいたんですね。
それが、九条と共に居ると、嬉しくなったりムズムズしたり、逆に怒りっぽくなったり切なくなったり・・・。
そんな彼の「初めての恋心」に翻弄される様が、もうこれでもかと丁寧に綴られてまして!!
こう、こっちも甘酸っぱいわ照れちゃうわで、なんだかゴロゴロ転がりたくなっちゃうんですよ。
また、タイトルになってる「三銃士」こと幼馴染み三人組。
彼等がいい味を出してくれてまして。
クールだった光春が九条の前では瞳を潤ませと、明らかに「恋する青年」なんですね。
そんな彼を見て、「俺等の光春が・・・!!」「九条は危険だ!!」みたいな。
いやもう、読んでいて楽しくて仕方ないんですけど!
そんな中、九条に気持ちを囚われて行くに連れ、何故かスープが上手く作れず、客足が減ってしまう光春の店。
更に占いも出来なくなり・・・と続きます。
この作品ですが、なんだかとても優しくてあたたかいお話でもあるんですよ。
スープも作れず、占いも出来なくなってしまった光春。
そうなった時、初めて分かる「自分が見過ごして来た事」。
ありきたりではあるんですけど、人って、皆に支えられて生きてるんだなぁと。
そして、恋をするって、これまでの自分を見失ったり不安になっちゃったり、凄く大変なのです。
でも、それ以上に素敵で幸せな事なのです。
と、こっちも幸せな気持ちになれちゃう、とても優しいラストなんですよね~。
いや~、本当に甘すぎるじゃないかよ!!
ところで、表紙がとっても可愛くて素敵ですが、一枚めくると凄い事になってます。
レースのブラウスのみ羽織った光春に、背後から抱き締めてるこっちも半裸の九条ってトコでしょうか。
エロエロなのにどこか可愛い!
最高だよ!!(≧∀≦)
と、甘くて可愛くて爽やかで恋する切なさも味わえる、とても素敵な作品でした。