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shinkai ni sasu hikari
電子短編。挿絵の加東セツコ先生推し。
内容は…
作品紹介で記されているあらすじとはちょっと…いやかなり、印象が違います。
短編だけど、これどうなるの?どう進んでどう決着するの?と先の見えない読書体験となりました。
主人公は、OA機器営業主任の仁坂。
自分で自分のことを「精悍な色男、間違いなく見栄えのする男」なんて自覚してる。
部下の大江は、真面目で気が利いて、時間厳守、身なり清潔、周りをよく見て腰も低く。つまり完璧好青年で得意先からも信頼され、結果営業成績が抜群。ルックスは小柄でリスのような可愛らしさがある。
3ヶ月前の忘年会の後、そんな大江が「好きです」と告白してきた…
BLだから、ノンケの仁坂が戸惑いつつも2人の距離が近づき…的な甘め展開が続く…と思いながら読みますよね。
ところが本作は違います。
大江がゲイであることに驚き、なぜ自分を?と戸惑い、迷惑でたまらない、と心で言い続ける仁坂。
そんな時、大江と一緒に2週間研修に参加しろと命令され、毎日心の中で毒づく様子が描かれていきます。
仁坂がすごくイヤな奴に思えてくる。
結局…研修終わりに再び大江が告白してきて、彼女と思っていた女性にフられた仁坂が腹立ち紛れに大江を抱き、そうなると段々溺れていき…といういわば王道展開になっていくわけなんだけど、その後えっ⁉︎と言うような方向に転がっていきます。
正直…
なんかよくわからない。というか、何が真実だったんだろうという感覚?
ある意味衝撃的で、仁坂ざまあとも思えず、大江ざまあとも思えず、どこか宙ぶらりんな愛の不条理というか愛の怖さを感じさせられました。