砂原糖子さんのレビュー一覧

小説家先生の犬と春 小説

砂原糖子  笠井あゆみ 

心理描写が好き

「猫屋敷先生と縁側の編集者」のスピンオフ作。
表題作+書き下ろしの2本立て。どちらも両視点です。
独立した作品ですし、前作が未読の方でも大丈夫かと思います。
ただ、前作でのエピソードやメインキャラクターもちらほらと登場しますので、そちらも読まれていた方がより楽しめるかな。
今回のお話は、ひょんなことから小説家×元恋人の弟がひとつ屋根の下で暮らすというもの。
ゆっくりと進む穏やかな日常の空…

1

セブンティーン・ドロップス 小説

砂原糖子  佐倉ハイジ 

受けがちっちゃい男前(だけど不器用で奥手)で好き。

受けのヒロがすっごくいい子なんです。
母親代わりに家事をこなしているけどそれを苦にしたり、声高に俺やってます!と主張することもなく淡々とやるべきことをやるのみ……みたいな武士っぽさがあるというか。
寡黙で、芯があって、真面目でちっちゃいけど男前な子。

対する攻めの侑は、人当たりがよくてスマートな振る舞いが身についていて、セフレがわんさといる。
基本ウェルカムなんだけど、去る者追わずな子…

2

心を半分残したままでいる(1) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

最高の一冊

三冊で完結している続刊ものですが、私は1巻目が一番好きです。

本当にただの気まぐれでちるちるを開いて、気まぐれで小説のランキングを覗き、この作品の2巻目が目に入り、あらすじを読んだ途端に柄にもなく衝動的に全巻買ってしまいました。全てはこの一冊に出会うためだったのではないかとか思ってしまうほど、気まぐれの積み重ねで購入に至りました(笑)。


読み始めるとグイグイと話に引き込まれ、砂原先…

3

全寮制男子校のお約束事 小説

砂原糖子  夏目イサク 

全寮制男子校あるあるを楽しむ

すごく古い作品かと思いきや、2014年の作品なんですね。(電子化は2016年)
意外と最近。
つまり、これは、全寮制男子校BL全盛期の真っ只中に書かれたものではないんです。

もはや、今となっては完全にネタとなってしまったBLの「全寮制男子校」あるある。

例えば、
ここはヨーロッパか?みたいな貴族の館みたいな校舎(寮)……とか。
やたら絶大な権力を持ってる生徒会……とか。
そん…

0

小説家先生の犬と春 小説

砂原糖子  笠井あゆみ 

切ない恋心に萌えが滾る

砂原先生の『猫屋敷先生と縁側の編集者』のスピンオフ作品。スピンオフ作品ではありますが、前作未読でも問題なく読めます。

実は前作『猫屋敷先生と~』があまりツボらなかったこともあって(いや失礼)今作品も購入をためらったのですが、うん。笠井さんホイホイされてお買い上げ。だって見てください、この表紙を!

めっちゃ綺麗。
そして優しさが詰まってる。
思わず手に取ってしまう、そんな素敵表紙なの…

10

「僕が終わってからの話」出版社特典ペーパー グッズ

匂いフェチ(≧▽≦)

 本編終了後の2人。
市来は時々、寮の奏の部屋へ寄ってるそうで、そこだけ読んで、すかさずカップルならではのイチャイチャを想像しちゃった私。
違いました(^_^;)

 弟妹の面倒を見てる寝不足気味の市来は、部屋に入るなり奏のベッドで寝ちゃうようです。

 そうすると、奏は市来の髪の匂いをスンスンして、妹のベリー系のシャンプーの匂いを確認しちゃう。
かわいいじゃないか(≧▽≦)

1

僕が終わってからの話 小説

砂原糖子  夏乃あゆみ 

夏の男子高校生が眩しい。

 どうなっちゃうのか、とてもドキドキで、えっ、こんな風に着地したんだ、と予想外なお話でした。


 受け様は、しょっぱなからすでに幽霊の存在になってしまっている草也。
クラスメイトだった奏にとり憑いていて、人のいい奏からの提案で日替わりで体を共有させてもらってる日々。

 攻め様の市来は、草也が憧れてた存在で、草也が奏に取り憑いたのも、市来と奏が親しかったから。


実は市来が奏…

4

猫屋敷先生と縁側の編集者 小説

砂原糖子  笠井あゆみ 

表紙と中身のギャップ

笠井あゆみ先生の表紙なのに二人とも着衣!?と逆に購買意欲をそそられて購入。
電子版は中の挿絵なし、SSあり、あとがきあり。

タイトル通り、猫屋敷に住むぐうたらな作家✕真面目な編集者なんだけど…原稿を貰うためにカラダでどうこうするという、BLあるある的な流れが少々残念。表紙の肌色率の低さから、勝手に、てっきりそれとは違うアプローチで、敏腕編集者が原稿を書かせるのかと思っちゃったので、それは自…

2

「僕が終わってからの話」出版社特典ペーパー グッズ

きゃー

本編を補うように甘々でした。

恋人同士になってから市来は放課後に寮の奏の部屋にときどき行っているようです。

弟妹の面倒で寝不足の日は、奏が勉強を始めるとベッドで寝ることもあるようで…

奏は我慢出来なくなって背後のベッドを振り返ると、いつもは横向きが多い市来がぐっすりと仰向けに寝ていました。

すっかり確かめるのが習慣づいた市来の髪の匂いを確認した奏は、いつもと違う匂いに戸惑い…

1

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

再び記憶を失った受、マスターからの拒絶に傷ついて
行きついた先。
なんでそんなところに・・と思ったらなるほどなお話でした。
久遠さんにも新しい恋人をお願いしたいわ。
なんやかんやこの人も可愛そうな人なんだなと思ってしまった。

失った過去を取り戻せないまでも
知りたいと辿る回ですね。
失ってしまったものと、失っていなかったもの。
失ってなお繰り返すもの。
どんなに突き放しても一…

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