沙野風結子さんのレビュー一覧

青の淫影 小説

沙野風結子  天城れの 

ヤンデレガチ兄弟

2005年の作品。愛人の子の弟と、正妻の子の兄の腹違いガチ兄弟モノ。兄攻め。
二人は弟が10才の時に初めて出会い、実の弟とは知らなかったらしい兄が、弟に手を出してしまう。それから6年経って再会し、一緒に暮らすことになるのだが、弟には中学のときからつき合いのある教師がいた。それを知ると、兄は弟への執着がいっそう強くなり…。

兄の方が兄弟だと知らずに恋い焦がれてたという設定で、ガンガンいくのに…

2

夢を生む男 小説

沙野風結子  北沢きょう 

これ、親子ものですよね?違う?

沙野さんの新作は『予知夢を操作して現実を変える能力を持つ一族』と『その能力を最大限引き出すことの出来る一族』が関わるお話。
この2つの家が日本の政財界を大きく動かして来たという設定なんですけれども、相変わらず虚構を現実に引き寄せるのがお上手。
例えばですね、155pに下記のような文章があるのです。
『雰囲気というものは曖昧なようでいて、時代を作っていく基盤でもある』
「まさに!」ですよ。

4

夢を生む男 小説

沙野風結子  北沢きょう 

深い愛情ゆえにこじれる二人に萌えと切なさが滾る

作家買い。

沙野さんの新刊はファンタジーもの。
沙野さんらしい、と言っていいでしょう。「リアル」「と「ファンタジー」の境目が非常に曖昧。実は現実でもこういうことがあるんじゃないのかな…?と思わせる設定、そして文章力。あっぱれとしか言いようがない。




主人公は伏見暁。
夢を見ることで、それを現実にすることができるという「夢生み」と呼ばれる特殊な能力を持っている青年。
彼の…

7

夢を生む男 小説

沙野風結子  北沢きょう 

ファンタジーサスペンス

そっちの夢?
タイトルだけ見て飛びついてしまいましたが、
〝夢〟を将来の夢……的な方だと思っていました^^;
が、普通に寝ているときに見る夢の事でした……

夢あふれる作品ではなく、
終始シリアス展開の作品です……


「夢生み」という特殊能力を持った一族・伏見家の暁が本作の主人公です。
この「夢生み」の説明が難しく書かれているので、
初めは戸惑いました。

でも、本当は…

6

処女執事~the virgin-butler~ 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

自分の見る目のなさに驚いた^^;

いつか読もうと、無料の時にダウンロードしておいた作品でしたが、ようやく読みました。

なるほどー
完全にミスリードされた単細胞な私です^^;
初めは、則雅が味方だと信じてしまい、
自分勝手な振る舞いをするサイの事が好きになれませんでした。

まさかね、そういう話だったか!
と、目からウロコ⁉︎

アンドロイドものなんかでありそうな展開ですよね。
ただ、ちゃんとした人間なので、…

1

夢を生む男 小説

沙野風結子  北沢きょう 

それぞれの愛の形があり、目に見えるものが真実とは限らない

夢を操り現実にする力を持つ一族と、彼等を庇護し支配する事で富を生んで来た一族。
彼等の闇や愛、そして救いを描いた物語になります。

攻めと受けの両視点で進み、基本サスペンス調になると思うんですけど、とても切なくもあり哀しくもある。
そして、ひどく優しいお話でもある。

いや、終盤で明かされる真実が、驚愕なんですよね。
お話自体も二転三転して、その先に見えてくるものが、全く予想がつかな…

15

視姦に沈む 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

『愛に堕ちる』ってこういう事なのね

『視淫に溺れる』のスピンオフと言うか、前作のクライマックスの事件を『悪役』として書かれた時澄サイドから見たお話です。つまり『何故〇〇は〇〇という凶行を行うに至ったか』という、あれです。
私としては『視淫~』も好きなんですけれど、よりこちらの方が好みでした。
だって前作にもあった『精神操作』のエロさはそのままで『真直ぐな故に愚かしい精神科医(セラピスト系)の恋』が書かれているのですもの。
優秀…

3

視淫に溺れる 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

やっていないのにエロいという変化球

4年前の作品、かつレビューも多いので感想のみを。

とにかくエロい。
確認してみたら情報登録のエロ度は『標準的』になっていますね……私のエロアンテナはちょっと曲がっているのかもしれません。どうも『セックスではないのに、それ以上に人の内部に入り込んで来る行為の描写』をエロいものとして捉えちゃうみたいです。
そんな私がこの物語で何をそんなにエロく感じたかって言えば『強制的な記憶・感情の操作』な…

4

吉原艶情 小説

沙野風結子  北上れん 

拷問シーンに耐えられるかどうかで評価が分かれそう

男花魁の不憫で可哀想な受け、というのはBLでちょくちょく見かけるが、攻めが花魁っていうのは初めてで、これはこれで面白かった。受けの桐守は特高警察。遊郭に集まる思想犯を取り締まるため、吉原にやってきて、鳴葉楼でナンバーワンの翡翠に出会う。
吉原では反政府運動を扇動する手紙が出回っていて、桐守は任務としてその首謀者を突き止めようとするのだけど、捕まった人がきつい鞭打ちの拷問を受けることを知っているた…

3

チェンジリング~妖精は禁断の実を冥王に捧げる~ 小説

沙野風結子  奈良千春 

世界の命運をかけた戦いの幕開け

海賊王ゼインと妖精の取り替え子ルカが結ばれるまでの長い物語。

ゼインは身に覚えのない罪で国から放逐され11年の歳月を経て海賊の王にまで成り上がりました。
「勘違いするな、……なだけだからな」のツンデレ攻めです。

ルカは生まれた国にはあり得ない黒瞳黒髪から妖精の取り替え子だと言われている美貌の公爵令息です。
過酷な試練の中で耐えるだけの健気な妖精ちゃんではなく、体をも武器に自ら運命を…

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