青城硝子さんのレビュー一覧

春告鳥は恋を運ぶ 小説

餡玉  青城硝子 

「和」の美しさ

和菓子の美味しさ、和歌の美しさをじっくり堪能できる作品だった。相変わらず文章は読みやすく、和菓子は美味しそうだし知識も増える。
年齢のせいかクリームたっぷりの洋菓子より和菓子のほうが好ましく思えるようになってきていることもあって、こういうしっとりした話はすんなり入ってくる。
苦い恋を経ての大人の恋愛という感じで甘さは控えめだけど、激しくはないがしっかりR18なシーンもあってよき。
ゆったりし…

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春告鳥は恋を運ぶ 小説

餡玉  青城硝子 

うららかな春の訪れ

社長命令で和菓子の引き取りに『満珠庵』を訪れた秘書の十織さん。でも、なぜか人気商品でお祝いの品でも
ある「紅白梅もなか」を見た途端、体調不良となり…
そして、四季折々の素敵な和菓子に思いを馳せながら、
和菓子を愛し続ける『満珠庵』社長の和音さん。
実は、お二人には繋がりが?
過去のトラウマとは?
京都の老舗和菓子屋を舞台に、和菓子と和音さんに癒されていく十織さんと、そんな十織さんから目…

2

春告鳥は恋を運ぶ 小説

餡玉  青城硝子 

和菓子のように味わいが奥深い物語

和菓子のようにさっぱりとくどくなく、それでいて見せ場もキッチリ作った物語構成が素晴らしい!そこまでボリュームもないからサラサラッと読めるのに読み応えは十分。個人的には、もう少しページを増やして、2人の関係をみっちり描いても良かったかなと思います^ ^
昔の幼馴染みとの再会から始まるドラマチックなドラマにズッキュン!
十織の社長がマジでキューピット。お菓子買いに行って来いとか、コラム載せろとか。…

3

春告鳥は恋を運ぶ 小説

餡玉  青城硝子 

和菓子を通じて伝える想い。

京都が舞台の同級生の再会のお話。
思いがけない再会はちょっと苦いものでした。しかしそこからの展開がとても情感豊かで心に染み入るものとなりました。和菓子を通じ四季を感じ人の心も表現していく。
藤原家隆の和歌に込められた思いを和菓子で表す。その和菓子を差し出す気持ちが優しく愛おしくまだ気づいてはいないけど心の春が近くに訪れているよと暗に伝えているようでした。
言葉だけではなく和菓子で伝えるという…

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春告鳥は恋を運ぶ 小説

餡玉  青城硝子 

和菓子と和歌で告げる想い

こちら、153ページと短めなんですが、とても好きなお話でした・:*+.
「京都」「和菓子」「和歌」これらのワードにアンテナがぴぴっと反応する方に、特におすすめです。

京都が舞台の、小学校時代の友人との再会愛ストーリー。
元彼に「結婚する」と酷いフラれ方をした失恋から3年。いまだに立ち直れていない主人公・社長秘書の十織(とおり・受)は、社長命令で出かけた先の和菓子屋で自分のトラウマとなって…

4

精霊王子と黒衣の騎士 小説

柚槙ゆみ  青城硝子 

護衛騎士 × 幽閉された王子のファンタジー

初読み作家様でした。幽閉された不憫受け王子(受)とその護衛騎士(攻)のファンタジー物語です。

12歳で王や弟などの家族と引き離され、幽閉されている第一王子・ユージア。幽閉されている理由は彼が「精霊王子」で精霊のお告げを聞くことができる存在だから。
父王はいまやユージアが精霊から聞いた内容に完全に頼って政治を行っており、ユージアがいなくなっては困るのです。

そんなユージアにとっての幼い…

0

はぐれ騎士とはぐれ退魔師 小説

雛宮さゆら  青城硝子 

読みやすいファンタジー 年の差の絆が心温まる

リキャルド×ラーシュ

神秘的な能力を持つ
悪霊を祓う退魔師としての役割を果たしている
20歳の聖堂の司祭であるラーシュが、
ある日、悪霊祓いの最中に、7歳のリキャルドを救い、
そのまま聖堂に連れ帰って、養い子として育てる。


ラーシュの保護心が2人の関係の土台を作って、
そのおおらかな愛情とリキャルドの無垢な感情が交差して、

年齢差が13歳!
リキャルドが12歳から…

1

泣き虫サマーチャンネル 小説

二一  青城硝子 

オトコマエ受けがすてき

インディーズ作家様ですがコツコツと書かれていらっしゃって、いつも新作を楽しみにしています。今回は夏らしいタイトルと青城硝子さんの表紙イラストに惹かれて、配信後すぐに購入しました。電子書籍換算で600ページ弱。おおよそ文庫本二冊はいくのではないかと思いますが、そのかわり商業お約束の続編やスピンオフ狙いがないので、きちんと物語が完結する満足感があってスッキリ。

東京から車で片道3時間ほどの過疎集…

5

雨夜の月 小説

二一  青城硝子 

甘々必須・固定派・地雷多め腐女子はご注意!

この作家様、好きすぎる……

二一さんの作品を拝読するのは三作目。読むたびに魅了されています。シリアスな作風なので時間に余裕がある時に心して読み始めるようにしていますが、セリフや人物の関係性から読み取れるメッセージ性の深さにうち震え、毎回感嘆とともに読了。商業作品を読んでいると時々煩わしく感じる読者への過剰な配慮や、読み手側の想像力を無にするお決まり展開などの制約がないからだろうと思います。

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