yukimom
長年民と共に悪政の下で強く逞しく生き抜いてきた、ハーリドとイリヤの一国を背負う深い覚悟に惚れ惚れしました。まだ幼かった頃から、その強さと聡明さを備えていたハーリドにも驚くし、Ωの自分をずっと呪ってきたイリヤが、短期間ハーリドと共に過ごしただけで自分の役割を見出したことに、王族としての器を感じました。殺しをせず、誤った兵達にも赦しを与える行動は、現代の私たちはそこまで驚きもせず人徳だなぁと思うくら…
初めて読んだ作家さんでしたが、美麗な絵が王宮を舞台にしたストーリーにとてもマッチしていました。冒頭のカラーページのイリヤには思わず見惚れてしまいました。幼いαの国王に嫁ぐ年上のΩという導入で、もう2人が前途多難な道を進むであろうことは想像がつきますね。それでも、聡明な者同士打ち解けるのは早く、2人の会話は穏やかで思いやりが溢れていて、温かい気持ちになれました。Ωのイリヤが中盤までは何にも諦めモー…