金ひかるさんのレビュー一覧

Blue Rose 小説

榎田尤利  金ひかる 

視点がおもしろい

百瀬青は『ブルーローズ』と呼ばれる最高級の男娼。
彼を買った男たちの元へ一週間という期限付きで青は派遣される。
実業家の高瀬、SM嗜好を持つ心優しい医者の三井、自殺願望の大学教授、小鳥遊。
「愛を売る」という青年は彼らに何を残すのか。そして彼自身は……
青という一人の男娼の青年を、彼と関わった男たちの視点から書いたBLではめずらしい作品。

相手にあわせてごく自然に(みえる)自分を変え…

2

無作法な紳士 小説

榎田尤利  金ひかる 

色んな意味で、逆プリティ・ウーマン

色んな意味で、逆プリティ・ウーマンもしくはマイ・フェア・レディな作品でした。
男だということで一点。
もうひとつは、年下受けが年上攻めを改造しちゃうっていうパターンだったことが一点。年上攻めが年下攻めを改造しちゃうのはちょくちょくあるけど、このパターンは新鮮で、めっちゃ面白かったです。

主人公は財閥の御曹司の桜彦(受け)。父親が入院して後継者争い中です。
姐の企みで雪山で遭難しかけた桜彦は、ヒゲ…

0

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

変人受けが可愛い

いやはや、面白かったです。
一見クールビューティに見える受けの変人っぷりが楽しくて仕方なかった。それに振り回される攻めが可哀想で可愛くて。
代役として出張ホストすることになった攻め。そこで出会ったのは、情緒の欠片もない美貌の変人。キスも愛撫もないテコキと前立腺マッサージを要求され、すぐさま帰される。色気の欠片もない性欲処理です。
攻めがゲイではないと知った受けは、「ゲイじゃないなら惚れられてトラブ…

3

夜明けには好きと言って 小説

砂原糖子  金ひかる 

ホストものが上手くなってる

『優しいプライド』を読んだときに、「砂原糖子さん、ホストのシステムとかあんま分かってないんだなぁ」と思ったんですが、今作品を読んで、「おおっ」と思いました。さすがプロの作家さん、取材したんでしょうか、進化してましたw
ホストものですが、なぜかお水な空気感がなかった。砂原糖子ワールドは、どんな汚れた世界をもしっとり切なくて優しい空間へと変えてしまう、そんな気がします。もちろんいい意味で。

ふとした…

1

真夜中に降る光 小説

砂原糖子  金ひかる 

チンピラのツンデレ

『夜明けには好きと言って』のスピンオフ作品です。
こっちの作品のほうが好きでした。
『夜明けには~』では、ただのイヤなやつだったチンピラホストが主人公(受け)です。この作品を読んでなかったら、永久にキライなままだったと思いますw

身体中につけてるピアスは、主人公にとっては身を守るためのヨロイ。
攻めは空間プロデューサーをやってる、優しくて懐の深い男だ。やさぐれてトゲだらけの主人公の心に少しずつ入…

2

POLLINATION 小説

木原音瀬  金ひかる 

谷脇すごいよ

『WEED』『FLOWER』と続いた三部作の三作目です。『FLOWER』は読んでおくほうがいいと思う。
前作で絶望のどん底に落とされたはずの鬼畜医師(攻)ですが…懲りてないwてか彼も一種の情緒欠落者なんだろうと思った。普通の人が当たり前のように感じることができることを感じられないんだろうなと。でも前作でのトラウマは負っている。セックス最中に前作の恋人の名前を無意識に呼んでしまうほどに。
そんな彼に…

10

FLOWER 小説

木原音瀬  金ひかる 

切なくて鬱になります

切なすぎて鬱になりたい方は是非お読みください。
そーゆう小説です。痛いです。肉体的な痛さじゃなく、精神的な痛みを感じる小説。
この本はヤバい。
人を選ぶと思う。

主人公は鬼畜な医者(攻)です。『WEED』で脇役として登場したお医者さん。いちおう前作を読んでおいたほうがいいと思う。表題作は読んでなくても大丈夫なんだけど、番外編のショートストーリーは、前作を読んでないと分かんない部分があるので。

3

WEED 小説

木原音瀬  金ひかる 

シリーズ一作目

迷いつつも神です。
木原音瀬ファンです。

器用な男が不器用になる瞬間はいつですか。
自信のある男が自信をなくすのはどんなときですか。
答えは簡単だ。
それは、気が狂うほど本気で恋をしてしまったときだ。

この本には、表題作の『WEED』とその続編の『EVER』の二本が入ってます。
『WEED』はゾクゾクするほど面白かったです。
主人公は医者。極悪です。遊び人です。
ある日、友人と二人で、道で拾っ…

4

標的は偽りの華 小説

神奈木智  金ひかる 

主役カップルだけでは物足りないのですが…

黒田刹(ボディーガード)× 高宮唯月(ティアン皇国の第三皇子)

20年間普通の生活をしてきた唯月ですが、ヨーロッパにある小国「ティアン皇国」からやって来たセレネスという青年から、唯月の父親がティアン皇国の国王で、本人は第三皇子に当たると告げられます。そして国王の病により王位継承問題が持ち上がり、第一皇子が第二皇子の取り巻きに狙われていることから、唯月に第一皇子の身代りになってほしいと依頼して…

1

三十二番目の初恋 小説

椎崎夕  金ひかる 

サイテー男にムカムカ

「結婚するから明日出ていけ」の一言で恋人だと思っていた男に切られ、続いて起こった見知らぬ男女のトラブルに巻き込まれて利き腕を骨折。恋人と一緒に自分も出資した店も追い出されて何もかも失った想は、骨折の原因となった男・梶山のマンションに、ギブスが取れるまで居候することになる。

梶山は、穏やかというか、感情の起伏のない無機質な淡々とした男。しかし一緒に暮らすうちに、想は梶山の微かな笑顔や優しさに惹…

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