義月粧子さんのレビュー一覧

報われない恋の代償 小説

義月粧子  小路龍流 

冷血の美学

 これまで幾多の薄倖な受けをさらなる不幸のズンドコ(死語ですか?)に容赦なく突き落としてきた義月作品。その報いを一身に受ける羽目になるのが本作の攻めの龍二です。野良犬と深窓の令嬢の身分を超えた恋といえば、大映ドラマの昔から、ある意味王道でもあるわけですが、本作ではなんたって令嬢ならぬ旧華族のおぼっちゃま、受け葭也のクール・ビューティーぶりが際立ってます。
 
 クールというより冷血、その美貌の…

3

宿命の婚姻~花嫁は褥で愛される~ 小説

義月粧子  みずかねりょう 

いろいろ残念・・・

 義月さんの不憫受けには一種の中毒性があって、周期的に読みたくなる。
本作は表紙の雰囲気とか、花嫁ものという設定からして、もっと弱くて脆い流され受けを想像して読んだけど、予想外に受けのゆうは気丈で前向きだった。ただ不憫度でいえばそれほどでもなく。対する攻めの傲慢度もいまいち。まず初めに宿命とか、因縁で結ばれた関係なのはわかるけど、それを除けばなぜこの二人が惹かれあうのかが最後まで腑に落ちなかった…

6

駆け引きはバーにて 小説

義月粧子  サマミヤアカザ 

大人の駆け引きは好きですが…

バーってだけでテンション上がってしまいますけどもw
高校の頃、自分は美人で高嶺の花にもかかわらず
密かに一学年下のテニス部・設楽へ惹かれていた水嶋は
雇われ店長という肩書でバーテンをしていたところ
その水嶋が訪れ、数年ぶりに想いが蘇り……。

学生の頃のかなわなかった恋って甘酸っぱいもんです。
再会した事によって期待もしてしまったりしますよね。
でも、当時ほぼ公認だった設楽の恋人の…

7

やばいキスほどいい 小説

義月粧子  秋山 

言い方が気になってしまいました;

職業柄、調査対象のプライベートまで明かしてしまって敵も多い八重樫は
綺麗だけれど非情で好きの無い男で
こういうタイプが乱れるってぞくぞくします!w

お互いを好きなのに素直になれないとか
憎たらしい気持ちになるとか好きなはずなのですが
なんかね、八重樫を貶めるような瀬尾の言い方に私が多少傷つきました;;
確かに、仕事とは言え八重樫の調査は結構厳しいし
瀬尾の部下を疑ってかかったとか…

4

彼と彼氏の内密な関係 代議士秘書と大学准教授の場合 小説

義月粧子  立石涼 

傲慢不遜な嫉妬深い王様×行動的で男前な女王様

ごめんなさいが言えない同士の嫉妬と誤解とかわいい痴話げんか

前作同様議員秘書と大学准教授のラブなお話。

大学派閥のねちねちではめられた准教授が危機に陥ります。
学生を利用したハラスメントの濡れ衣で実力も人望もある人気准教授を追い落とそうとする同僚の企みにより退職の危機に!
孤軍奮闘する裏で密かに恋人を助けようとする議員秘書のかっこいい事。
ヒーローのように登場して窮地を救ってくれ…

0

彼と彼氏の不適切な関係 代議士秘書と大学准教授の場合 小説

義月粧子  立石涼 

傲慢自信家な狩猟犬×気位の高い猫

傲慢で自信家な政治家秘書と強気で気位の高い猫な准教授です。

政治家や政策秘書の仕事、政治へ関わりについてわかりやすく書かれ、尚且つLoveな部分も充実した作品でとても面白かったです。
企業でも芸能物でもビジネスネタと合わせた場合、仕事の合間のLoveが薄くなるとか逆にお仕事関係がなおざりになることが多く、どっちのほうに興味があっても不満に終わるのですが、この作品ではいい塩梅に政治家と大学と…

2

やばいキスほどいい 小説

義月粧子  秋山 

ラブサスペンスな雰囲気が最高

世界規模のコングロマリット、ちょっと聞きなれない横文字だけど簡単に言えば
大規模な複合企業が舞台のスケールの大きなオフィスものでした。
受けになる八重樫はそんな会社の調査部チーフでイメージするなら査察でしょうか。
そして攻めになる瀬尾は警護班チーフでイメージ的にはSPみたいです。

瀬尾は元刑事でトラブルから警視庁を辞めることになった過去があるのですが、
かなり有能な人材だということで…

10

傷痕に囚われて 小説

義月粧子  周防佑未 

けなげ受け

付き合っていたころの話と、別れた後の寄りを戻す話です。

なんかすごい受けがけなげで幸せになってと祈ってしまいました。

好きな男のために、自分が悪者になって別れる、そして憎まれてでも攻めの幸せを優先した司にこれぞ健気受けだと思いました。

別れるきっかけになった繁春のお母さんも精神的に病んで、息子のためだとの思いから司に精神的な苦痛を与えるのですが、繁春と家族の関係を優先して我慢して…

2

恋に落ちる記憶 小説

義月粧子  須賀邦彦 

心は乙女なギャップに大人のできる男が萌える

よかった、すごく面白かったです。

義月さんの作品の中では甘さ増量のお話で、久人が私の好きなタイプでした。
彼がちょっと変わった子で、見た目はしっかりした体育会系、可愛い男の子から告白されたり兄貴になってと言われちゃうんですけど、本当は心は乙女な可愛い甘えたがりな男の子。お料理上手で尽くすタイプなんです。
見た目とギャップがあるせいかなかなかいい人に出会えないのが悩み。

ある日ゲイの…

2

呪文をかけるレシピ 小説

義月粧子  サクラサクヤ 

野良猫はアヒルの子でシンデレラだった

義月さんにしては珍しいスイートなシンデレララブストーリーなのではないかなと思いました。

誰もが見とれてしまうような美貌が人生を躓かせる原因となり社会の底辺でようやく生きてきた悠斗が、レストランオーナーの貴嶋に出会い幸せなっていくお話です。

悠斗は騙されてヤクザが関わる最低な労働条件で働かされていたが、証拠を集め弁護士に相談し摘発されたことで恨みを買いリンチにあっていたところを貴嶋に助け…

1
PAGE TOP