キタハラリイさんのレビュー一覧

ジェラテリアスーパーノヴァ コミック

キタハラリイ 

ジェラート食べたくなる

ジェラート屋さんが、話の中心になっているところがとてもおもしろかったです。お互いのいい加減なハンドルネームしか知らないセフレの関係から恋人になることの難しさが、伝わってくるのがまた良かったです。
エロのシーンも少なくない数あって満足です。
そして、絵もとてもきれいで、読みやすくて、ページをめくる手が止まりませんでした。
切なくて、複雑で、恋の難しさが、ひしひしと伝わってくるストーリーをとっても、ど…

6

家で恋しちゃ駄目ですか 小説

桜木知沙子  キタハラリイ 

疲れたときに読みたい

初読み作家さんです。
この方のシリーズ物が某所でプッシュされていたので、気になって最新作の方を手に取ってみました。

ストーリーはテンプレ王道少女マンガといった感じで、受けも男らしさは全くないタイプなので割り切って少女マンガとして読むと楽しめます。同居モノで、そこに至る背景が健気受けにありがちな不幸な過去を背負って…ではなく親の再婚という明るい理由なのが個人的に良かった。
起承転結の「転」…

2

フルーツ、ガトーショコラ コミック

キタハラリイ 

ミニシアター系の可愛い映画のよう。

「いつも。掠め取られるような。キスをされる。」
「雨の日、静かな夜道の傘の中で。
地下鉄へ下がる薄暗い階段の途中で。
ひと気のない、お店の軒先で。」
詩情溢れるモノローグ。美麗な絵。匂いや湿度まで感じられるような、丁寧に綴られる二人の心情を読み手側も丁寧に感じたい作品です。キタハラ先生の作品は「はきだめと鶴」が初読みで、心が痛すぎて、二度と読めないのですが、こちらは安心して何度も読み返しま…

11

ジェラテリアスーパーノヴァ royal vanilla コミック

キタハラリイ 

大団円

前作から2年後。
出会ってから3年、きちんと付き合ってから2年経ったkio改め「直規さん」とsato改め「トモ」の話です。

3回目の読み直しですが、最初に読んだときはこちらを先に読んで後から付き合う前の方を読んだので、royal vanillaで分からなかったところが解明されていく面白さがありました。
改めて付き合う前→本作という流れで読み直すと、やはり付き合う前の熱量とかこころの揺れ動…

4

ジェラテリアスーパーノヴァ コミック

キタハラリイ 

出会い系からの出会い

最初は「royal vanilla」を先に読んでしまいまして。
遅咲きゆえの悲しみで、続編→オリジナルはよくやってしまうのですが、この作品に関してはその読み方もアリかなと思ったものの、気になったので時間を置いてこちらから順当に読み直し中です。

出会い系の掲示板で知り合ったHNしか知らない2人。
週末、近所のジェラテリアで待ち合わせして、ジェラートを食べながら家に帰って寝る。
半年続いた…

9

フルーツ、ガトーショコラ コミック

キタハラリイ 

おいしい食べ物を一緒に食べたいのは?

おいしいものはおいしいというだけで既に特別。
だけど特別なひとと食べたらもっと特別になる、という話です。

31年間、リア充を横目にひたすら地味に生きてきた米倉の唯一の楽しみはおいしいものを食べること。
取引先との合同打ち上げで出会ったリア充代表のようなイケメンリーマンと食べ物の好みで意気投合して以来、金曜日に2人で行くおいしい店巡りが続いて…。

という始まりです。
米倉は自分に自…

9

ジェラテリアスーパーノヴァ コミック

キタハラリイ 

センスの塊

とにかくタイトルが素晴らしい。
たぶんこれが全てを表している。

絵の流麗さ、流れる空気の美しさ、切り取られた日常の数々。

ストリーライン的には特出するものがなく、今まで何度も語られてきたBL的お話。
それでも他の作品に比べてこの作品が埋没しないのは、作家さんのセンスが抜きん出ていているから。
キャラクターやストーリーに色がないのに、背景だけがビビッドに迫ってくる、そんなお話でした…

4

はきだめと鶴 コミック

キタハラリイ 

いい意味でイメージと違った

 受けの澄川が35歳というのが強調されていたのと表紙の感じからおじさん感が目立つのかなと想像していましたが、結構若々しく描かれていました。おじさん受けが苦手なわけではないのですが、捻くれたおじさんとなるとちょっとくどいと思ってしまうタイプなので、そこがあまり鼻につかなくて良かったです。ゲイビに出演していた経験よりも、それより前にヤクザに拾われ優しくされてその人を好きになったのに恋が叶わなかったとい…

2

ジェラテリアスーパーノヴァ royal vanilla コミック

キタハラリイ 

相変わらず波乱は起きない、けどそれでいい

 皆さんの評価を読んで凄く糖度が高いストーリー展開なのかなと想像しましたが、個人的にはそこまで甘々に徹しているとは感じませんでした。時折小さなスパイスも散りばめられながら、そこまで大きな波風は立たず、前作でくっついてからの後日談として程よい甘さで進んでいった印象です。前作では里谷の心情が濃く描かれていたのに対し、こちらでは政田の心情も描かれるようになります。ただ、今まで本気で人を好きになったことが…

1

ジェラテリアスーパーノヴァ コミック

キタハラリイ 

普通だからこそリアル

 ゲイの恋愛を限りなくリアルに近づけて切り取った作品だなと感じました。始まりは出会い系から、互いに後腐れないように振る舞う、下手に当て馬が登場しないなどの要素が、淡々とした惰性的関係を表現するのを助長していました。唯一の創作的要素がジェラートなんですね。このジェラートが互いの素性を知らない間、攻め受けを繋ぐ唯一のアイテムであり、相手のことを思い出させる役割を担っています。ジェラートに絡めて描かれる…

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