ふばば
待ってました、千と兆の物語。お互い億政とは切っても切れない関係同士。双子という特殊な繋がりを持って生まれたばかりに強制的に引き離された兆と億政の兄弟は、今の私たちの感覚からすると本当に可哀想だなぁと思うのだけど、こうしてそれぞれの視点が描かれてみると、案外2人とも自分らしい人生を送ることができていて、別れて良かったとまでは言えないまでも、第三者から憐れまれるほど悲観的な運命でもなかったのかもしれ…
4巻までで万次と百の愛のクライマックスとも言える山場は越えているので、それに比べると万次の火消し仲間たちや実家との関係の拗れを解消するこの5巻は、どうしても万次と百のことだけに集中するわけにはいかず、甘さを求めて読むと物足りなさを感じます。ただ、今後誰に対しても後ろめたさを感じずに堂々と2人での生活を営んでいくために、この試練はいずれ通らなければならないものだった。百を隠さず親に紹介した万次も、…