yocoさんのレビュー一覧

錬金術師と不肖の弟子 小説

杉原理生  yoco 

淡々と紡がれる静かで美しい物語

初読み作家さんですが、美しく静謐で、まるでおとぎ話のようなお話でした。
作者さんの好きを詰め込んだ、と後書きにもありましたがラブストーリーと言うよりはある人に関する人生の一瞬を切り取った、みたいなお話で、錬金術師や国のこと、それらも深く掘り下げて書かれていました。

ので、最初はちょっと物足りなかったんです。
過去のお話もちょっと説明的かなぁ、と思う場面もありました。
なのでそれらを加味…

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kiss you,kiss me 小説

ひのもとうみ  yoco 

カバーイラストが素敵

遠くに〜、隣に〜の後に読みましたが、全体的にはこちらの方が好みかも。
遠くに〜の方の小田島があんまりにも包容力がないので、こちらの攻めのざまぁ後の態度に真摯さを感じました。

クラスの人気者というか、人格者というか、人を惹きつける雰囲気を持った人って居ると思うんですけれども、だからと言って傲慢な訳でもなく、こちらの攻めはとても賢くて、大事な物は大事にできるいい子だったと思います。
けれども…

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真夜中クロニクル 小説

凪良ゆう  yoco 

求む、陽光みたいな攻め!!

久しぶりに再読したけど、好きすぎる!!

この陽光には年下攻めの良いところが目一杯詰まってて、死ぬほど好き。

受けを思う気持ちは誰にも負けないのに、子供ゆえに金も力もない。
受けを守る術を持たない自分が歯痒くて、早く大人になりたい!
早く大きくなるから待ってて!!みたいな。

そしてあのROVE。
なんて必死で、なんてマヌケで、なんて愛おしいの……!!!

お日様の光はニー…

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正体不明の紳士と歌姫 小説

水原とほる  yoco 

このお話をラブコメ路線で読んでみたい

単なる合唱団員なので「歌姫」という言葉から想像される華々しさはなく、非常にこじんまりとした感じでした。
だけど、田之倉(攻め)にとっては、唯一無二の歌姫なんだろうなぁと伝わってくるところが良かったです。

田之倉が「こんな俺だけど、嫌いにならないでほしい‥‥」と言ったところは、哀愁漂うヘタレワンコっぽさが感じられて、ワンコ攻め好きとしては妙にキュキューンとさせられました。
(田之倉はワンコ…

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氷泥のユキ 小説

朝丘戻  yoco 

やけに引っ張る挿入

 少し乱暴で雑な態度の攻めと、今まで何人ものセフレとやった事あると嘘をついている受け。
 キスや愛撫や喘ぎ方すべてが処女すぎて何度も氷山に疑われる。突っ込んだ瞬間処女だとバレて、氷山ガチギレで帰るという最悪の出会い方が良い。
 エッチな雰囲気になる度に、受けがずっと色気ないのが萎える。
 朝丘先生のストーリー世界観好きなんですけど、地の文がずっと喋り口調だから、なかなか世界に入り込む事ができ…

1

さよなら、運命の人〈アルファ〉 小説

小中大豆  yoco 

BL好きにとって幸せな設定

 アルファ・ベータ・オメガは男だけ。
 アルファを産むには、アルファとオメガでなきゃいけない。女なんかにはアルファは産めない。
 同性婚もアルファとオメガの番のみできる。
 なのでアルファの妻は大半が男(オメガ)。
 この設定めちゃくちゃ安心できて良い。

 主な登場人物
 アレク(攻):アルファ。幼少期からずっとレオンのこと好き。
 レオン(受):オメガ。幼少期からずっとアレクに…

4

おとうとではなく 小説

椎崎夕  yoco 

色々と幼い義弟が面白い

過保護な義兄×素直になれない義弟
義兄の容姿は、何度も描写されているけれど、
主人公の義弟の容姿には、背の高さ以外触れていないので、想像するしかない。

0章の出だしは、過保護の兄の愛情を「恋人としての特別」と勘違い。
ハルは義兄に好きと告白。だけど、義兄は「特別扱いは、兄弟なら当たり前」とビシリ。
ハル君は恥ずかしくて、兄のマンションから脱兎の如く逃げ帰る。

そして、1章に入る…

1

キス 小説

一穂ミチ  yoco 

次の行を読み進められないほどの切なさと苦しさ

勝手な見解なんですが、私の中で、凪良ゆう先生、朝丘戻先生あたりの作品は切なくて苦しいので、安易に手をつけられないというジレンマがあります。
そしてその先生達を抑えて、一穂ミチ先生。
この方の作品はどうも切なさ苦しさに不穏さを感じて(文章が上手いので入り込みすぎてしまうんですね)、1冊も手をつけられずにいました。
が、挿絵をyoco先生が書いているというのを盾に(?)、満を持して購入。
結果…

1

聖邪の蜜月 小説

安西リカ  yoco 

浄化されるようでした

美しい物語です。

yoco先生のクリムトを思わせるような表紙が素敵ですよね。ファンタジー苦手科目なのですが、安西先生印なので購入、長らく積んでたのですが、読みはじめると引き込まれて一気…感情がボッコボコに抉られました。
ハンカチ必携です。

聖職者たちの慰みものとして不遇な少年時代を過ごしたアシュが、その知恵と胆力で脱走し流浪の生活を送っていたところ、聖獣の雛を拾い育てるところから始ま…

5

真夜中クロニクル 小説

凪良ゆう  yoco 

何回でも読みたくなる良作

何年かぶりに再読しました。
光線過敏症というのと、暗闇から抜け出るお話、主人公の闇具合が深かったくらいしか覚えて無くて、でもタイトルがすごく鮮明で、もう一度読みたいと思っていました。

いいお話でした。とても。
すごく丁寧な作品で、あとがきを読んで納得する部分もありました。
ニーナはネガティブでひどく内向的でプライドが高くて人付き合いも出来ない引きこもりなのに、とても魅力的だし考え方や思…

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