斎賀時人さんのレビュー一覧

元愛人と年下の犬 小説

とらのとら  斎賀時人 

五感に響いてくる作品の世界観をぜひ

とらのとら先生、私が最近ハマってる作家さんです。

この作品、ぜひ書籍化して欲しいなと思います。
雰囲気がとっても良いんですよ。レトロな世界観がオトナで、隠れ家的で、この令和の時代にあってどこか昭和な時代も想起させる匂いが芳醇で、すっかり魅了されてしまいました。
それというのも、文章に色気があって、叙情的な文字の旋律が美しい。 BL小説なんだけど、一般小説でも十分に通用するような趣きです。…

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西荻窪・深山古書店の奇書 小説

穂村すずめ  斎賀時人 

軸になる目的が分からない……

本の世界に入るのが趣味な古書店主と、ボディーガードを頼まれた宅配員。BL未満で、二人の進展は雇用者と被雇用者の関係から友人に昇格するまで。ストーリーは軸になる目的が分からない。映像化すると映えそうな異世界描写を楽しそうに書いてるなあと思った。

基本は宅配員の一本木視点のお話。一本木は気になることを放っておけないらしく、自分から面倒事でも何でも突っ込んでいく。お節介とかお人好しとか、そういう感…

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毒を喰らわば皿まで 小説

十河  斎賀時人 

ご都合主義

今流行りのご都合主義展開ラノベ小説のBL版。

だからなのか、全部が主人公の思惑通り進み続ける。

あまりにも何もかも主人公の思い通りで、何も心揺さぶられない。
キャラクターの性格も都合よく変わるので、一貫性がなく国家一の騎士団で正義感が強かったはずのヨルガまで簡単に転がされて、罪悪感なくヒロインを貶める。
主人公を止めなさいよと思うが簡単に加担する。
ハラハラしない。

BL描…

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毒を喰らわば皿まで 小説

十河  斎賀時人 

ものすごく惜しいような気が

設定・キャラ・ストーリー、どれもとても良かった。始まりからクライマックスな構成も面白い。目が離せない展開の連続で、一気に読めた。
ただキャラの感情面の描写が足りず、行動原理やBL部分が腑に落ちない。ものすごく惜しい気がした。

前世の記憶を取り戻し、乙女ゲー世界を生きていると気付いたアンドリム。各キャラの背景事情や未来で起こることを全部知っている状態にできる便利な設定。

さらには主人公…

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毒を喰らわば皿まで ~竜の子は竜~ 小説

十河  斎賀時人 

どうしても続きが読みたい

このシリーズが大好きです。
アンドリム様が本当に本当に強かで美しくて最高です。
今回の竜の子は竜ではヨルガの記憶が10年分消えてしまうという普通の受けならめそめそしたり慌てるハプニングでしたが、アンドリム様はもちろんそんなことにはなりません。むしろちょっと楽しみながら旨みも得つつ華麗に解決。流石すぎる。好き。

今回の話で大活躍のジュリエッタも良くて物語の仕舞い方も最高でした。また、今巻の…

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毒を喰らわば皿まで 小説

十河  斎賀時人 

美人で狡猾な悪役宰相が素敵

本来私は無条件の黒髪受け派ですが今回はそんなこと関係なかったわーと言い切れる程に受け様が美しいです。最高に美しくて賢くて残酷で慈悲深い女神のような悪役宰相様が主役なので間違いなく面白い作品です。そして宰相様の娘最高。娘のファンになりました。物語自体も面白くて後味スッキリ。いろんなザマァなキャラも出てきますが、読み終わるときにはとても清々しくて満足感が得られます。

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銀の鳥籠(下巻) 小説

更紗. (更紗)  斎賀時人 

下巻以降の作品もぜひ!

上・中・下巻全て読み終わりましたが、確かに人を選ぶ作品だが、刺さる人には刺さる作品だと思います。私は好きすぎて何周もしました。

現実では絶対にあって欲しくない設定ですが、小説だからこそ楽しめる作品です。

イーサン(攻)とショウ(受)が、あと1年だけでも一緒に居られたらもしかしたら全く違う未来になっていたのでは?と思いました。しかし、ショウのイーサンと別れるという決断も何も間違ったことで…

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元愛人と年下の犬 小説

とらのとら  斎賀時人 

アラフォーの青春

 攻・朱鷺 38歳(年下、健気、ワンコ)
 受・瑠璃 43歳(年上、包容感、聖母、誘い受け、妖艶)10歳上の男の愛人をしていた。

 いい意味で緩急がない。なのに読み入る。途中で読むのを止められない。没入感がある。心理描写がギッシリだし上手いしで飽きない。
 ハラハラするシーンがないから、安心して読み進められる。しっとり満足に読める。

 光景がじっくり浮かんでくる。
 年齢がアラフ…

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毒を喰らわば皿まで ~竜の子は竜~ 小説

十河  斎賀時人 

箱詰め

こちらの作品は最後まで読んだ時にタイトルの真意が分かってゾクッとするんです。もう最高でした。
あらすじにある通りヨルガが10年分の記憶を無くすのですが、その起点が今回の鍵となっておりました。

そして2人の息子であるジグルドに執着する者や、魔族の2人が登場してヨルガの記憶を取り戻す旅が面白くなって行くんですよ。
シリーズ通して、ミステリー要素もあり、今作は特に、ラストでタイトルの伏線が回収…

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銀の鳥籠(下巻) 小説

更紗. (更紗)  斎賀時人 

攻めが、銀の鳥籠に入れて閉じ込めておきたい受けとの関係は??

ぶ厚いシリーズ3冊、読了しました。


まず紙本についていた帯の裏側に、不穏な煽り文が、、、

「最後に君の笑顔が見たいんだ……」

↑の「……」の余白部分がなにを示すのか。

イーサンのショウへの愛とは、、、
と、読む前からドキドキしてしまいます。

そして。
前巻でイーサンに対して不信感しかなかったショウ。
今度は、そのすれ違い部分をイーサン視点でなぞるところから始…

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