みかと
誤算のハート、終わらない不幸についての話、その他…緒川千世さん作品の諸々短編がまとまっています。
私ずぼらで特典や同人誌を集められず、一冊にまとめてもらえるのはとてもありがたいです。
烏童兄弟周り。烏童弟×三城の後日談はアホエロカップルの完全形ですね。
いちゃいちゃエロエロを所構わず笑、見せつけてくれます。
私がかわいいアホな子受けが大好物なのは三城のせいだ。
一方で清竹×烏童兄…
美しいアラビアンナイトが読みたい。表紙に魅かれたのに。
巻頭の物語は高校生の天邪鬼で切ない恋の話。『溺れる魚』
自分を好きにならない人が好き。なんて、思春期の女子学生が言いそうな言葉を真に受ける健気な岸。なんて哀れで綺麗なんだろう。読了してみれば、この狂気を集めた短編集の中で、一番ホッとする物語だと気付く。そして、表題に持ってこられた『ラクダ使いと王子の夜』のインパクトの弱さ。
しかもアルフ…
これは…。クリスチャン・ルブタンだよなぁ。と、思う。2話の冒頭はパリのナイトクラブ『クレイジーホース・パリ』で、80日間だけ上映された『FIRE』を彷彿とさせる。(その頃、私はパリを訪れていた。)緒川先生はあの靴を履いたことがあるのだろうか。普通に履いていると、リフト(ヒールの先のゴムの部分)がすぐにすり減ってしまう。「(修理に)お金がかかって仕方ないんだけど‼︎」と、愚痴る私に先輩は言ったものだ…
そう、弓太の呼ぶ「エツロー」は、「エッロー」に見えてしまう。このエロ親父‼︎
見るからに手練れで、モテて。見境無く手を出してそうな色男、越郎。
事故で腕を骨折し、蹴られて肋を折り、転んで脚を折る。お世話係を仰せつかった弓太との
エッチな同居生活は…⁈ と、エロきゅんドタバタコメディかと思いきや。
雰囲気ある佇まいの、あちこち旧くなった、日本家屋でひっそりと独居してきた越郎の、
心の傷が癒…
全体に糖度高め。詩的モノローグ多めのロマンティック・ラブストーリー♡
折れそうなくらい華奢な恋人たちを、ただただ愛でる攻めたち。
表題作の牧くんだけは、地味で平凡だというその容姿にコンプレックスを抱いてもいるが、
あとは大体美人さん。
その細い躰に舌を這わせるさまが、なんと言ってもエロティック。
イケメンに執着されては、押し切られるのが世の常。
表題作の『世界が君で周り出した』瞬間は、…
終わらせられないこの恋は、奇跡によって成就するものでは無くて。
自身で不幸にもなり、幸せにもすることが出来る。
烏堂が、そのままならない恋に疲れて。哀しくて。人を呪って。生きてきたこと。
そのまま、面倒くさい烏堂を受け入れてくれる、どこまでも男前な清竹。
烏堂のその面倒くささには呆れます。イケメンで、オシャレで、キャンパスでも知らない者がいないほど目立つ彼のこのひねくれ具合。せっかく歩み寄…
端正なスーツ姿で、その欲情を押し込めた、執事攻め。執事攻めはいい!
それだけで「萌」ですね。無駄な肉のおよそ無い、骨格のしっかりしたスレンダーな躰。
学生だったという、岩瀬の昔の姿も美しくて。その線の細さ。この頃から、岩瀬は妙な執着を、坊ちゃんこと、譲さまに抱いていたろうか。と、思われるほどに。その執着は病的で、痛ましい。
預けられた親戚の家を出奔して、爛れた生活を送っていた譲さまは、「お可…
モノローグ多めのある意味、詩的なラブストーリー。
「カーストゲーム」を読んでから再読すると、あら不思議。
烏童が刈野に、三城は梓に見えてしまう。何となく、パラレルワールドに思えてくる。
キャラデザインが激似ということも勿論あるけども。
今、敵対している刈野と梓が、いつかこんな風にラブラブしてくれたらなぁ、なんて。
願ってもしまうのだ。大人びて、甘やかしたがりの烏童に、躰が作り変えられてし…
『集団思考に陥ると、人は凶暴化する。』
先日の渋谷でのハロウィン騒動を思い出す。それはもぅ、お祭りでは無く、暴徒化した若者たちのただの狂乱だった。器物損壊、スリや痴漢。そして暴力。誰も止められなかったし、止めることも無かった。あれは何だったのか。そんなに普段の彼等は鬱屈していたのか。
本作は「久世 × あつむ」のターン。久世があつむとカードを交換したことで、あつむは底辺から抜け出し、ハイク…