尾上与一さんのレビュー一覧

蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

死ネタちょっと...って思ってた

『死ネタはちょっとなぁ〜...苦手なんだよ...』と大好きな尾上与一先生の作品にも関わらず買ったわいいものの読む勇気が出なかったこの作品...。私と同じことえお思う人もいるのではないでしょうか。

だがしかし!!!!!!!

思い切って読んでみて下さい。
正直、私はシリーズで一番と言っていいほど泣きました。
死ネタではあるものの不思議とハッピーエンドではないか
と思えてくるのです..…

5

碧のかたみ 小説

尾上与一   

語彙力返せ!!

この本を読んだのは2年くらい前ですがティッシュ箱片手にガチ泣した記憶が...( ;∀;)
読後はどうしたらいいかわからずとりあえずウロウロ....。
そしてまた開いて泣く。
2年経った今でも、青い大きな花火を見るとこの作品を思い出して泣く始末...。
いい意味でトラウマ!!!

2

二月病 小説

尾上与一  黒沢要 

心奪われる二人の恋

これから先、二月が来る度に、閏年が来るたびに、その地の名前を聞いたときに、鉄塔を見るたびに、異国の地でひっそり暮らす二人を思い出すのかと思うと、本当に不治の病みたいだ。いつまでも心の奥底に残るようなお話でした。
至って普通であったはずの二人の日常がある日崩れて、緊張の中で少しずつ千夏の気持ちがはっきりしてくる。蒼司の為にボルトを運ぶ千夏や蒼司の恋する気持ち、恐ろしい現実もどこか美しく見える。文章…

4

青空のローレライ 小説

尾上与一 

とにかく涙

泣ける泣ける。とにかく泣ける。いくつかのお話が入っていますが お目当てはローレライの二人です。死にたくないと想いながらも散っていった塁が一人戦後を暮らす三上 の元を訪れる一夜のお話です。ファンタジーの括りになっていますが迎える三上の心がとにかく切なく思いやりに溢れています。本編が逢えないまま死に別れとなる二人なので このお話を読んで僅かながらでも救われた気がします。

4

葉隠否定論 小説

尾上与一  asaemaru 

よくわかる坊ちゃん編

商業発表の天球儀の海よりも先に書かれているせいかこちらの方が勢いがあり、力強い感じがします。坊ちゃん視点のせいかもしれませんが 彼の真意がよくわかり、読み応えがあり一気に読んでしまいました。幼少時に見初めてからずっと一途に想い続け ある意味怖いくらいでちょっとストーキング入ってます。でもそのくらいでないとあの事件?は起こさないので、天球儀の海よりもずっとあの行為を納得できるのだと想います。両方読む…

5

彼岸の赤 小説

尾上与一  コウキ。 

ある日、屋上で

以前から読んでみたかったこちら、私には初の尾上与一先生のご本になります。
攻めは、刑務所から出所したばかりの元ヤクザ、幸久。受けは、可愛らしい容姿なのに鬱々とした僧侶の恋慈。これだけ見ても接点ゼロの二人がどんなふうに出会うのかというと、四階建て程のビルの屋上で、心機一転やり直しを心に誓っていた幸久を自殺すると勘違いした恋慈が、どうしたことか突き飛ばしてしまい、幸久は宙吊り状態から落下。死にかける…

3

謹製ヘルブック 小説

尾上与一   

エロいけどそれだけじゃない

尾上さんの「1945シリーズ」の番外編集第2弾。第一弾の『郵便飛行機より愛を込めて』に続く第2弾の今作は『彩雲の城』の藤十郎×伊魚がメインです。同人誌『謹製ヘルブック』『続・謹製ヘルブック』にプラスして、書店用特典ペーパーも収録されている読み応えのある1冊でした。

同人誌を追いかけていない身としてはとてもありがたい1冊。でも同人誌のすべてが収録されているわけではないようで、そのあたりは同人誌…

16

さよならトロイメライ 小説

尾上与一  笠井あゆみ 

胸が痛い…

結構以前から読み始めてたんだけど、内容が切なくて苦しくて辛くて、中断してはライトな物やすぐ読める漫画に走ってしまってました。

弓削と鉄真の淡い恋心が鉄真の父によって踏みにじられ、あの不幸な事件。
もう、ここから泣けて中断第一弾です。
事件後の弓削の待遇が悲しすぎますが、何度鉄真が弓削を放逐しようとしても当の弓削が辛い境遇から脱そうとしません。
まだ幸せだった時に交わした鉄真と弓削の約束…

4

彩雲の城 小説

尾上与一   

「生きててよかったって言わせてやる」

「蒼穹のローレライ」で感涙し、(しばらく立ち直れず他の小説を読む気にならならないほどでした)続けて「碧のかたみ」→そして今作、「彩雲の城」という順で読みました。
前作、碧のかたみの月光ペアが随所で登場したりして、月光ペア好きの私としてはラッキー。
しかし前作を読んでいなくとも全く問題ありません。

今作は、婚約者に逃げられた谷藤十郎(攻)と、ある理由からラバウル基地へ(左遷)されてきた緒方…

2

彩雲の城 小説

尾上与一   

期待をはるかに上回る!!

蒼穹→碧→天球儀、そしてこの彩雲の城の順で読みました。「蒼穹の。。。」が余りにも悲痛で心に深く残ってしまい、しかも一番に読んでしまったもので、この作品は特に期待をせず読んだのですが、想像していたより全然良かったです。伊魚の過去(藤十郎のはそんなに酷くないと判断)はありますが、全体的に二人の会話などが微笑ましい場面が多く、背景には戦争がありますが、4作の中では一番ハラハラせず読み進めるのではないかと…

4
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