夏乃穂足さんのレビュー一覧

脱いだら凄い嶋崎さん 小説

夏乃穂足  明神翼 

意外と重いシリアス展開あり

夏乃穂足先生は初読みです。
本作の主人公は、畔田有紀(くろだ ゆうき)。
製薬会社のコスメ事業部勤務、美形で女性にモテモテだが実はゲイ(タチ)。家族はゲイを知っているが、会社では隠している。
そんな有紀が姉の子供・汐音の子守中に、汐音が勝手にベランダを伝って出て行ってしまう。慌てた有紀が二つ隣の部屋のピンポンを押しまくって入れてもらい…
その部屋の住人はシャワー中だったらしく裸にタオル一枚…

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Chocolat bunko After Story collection vol.1 グッズ

番外編13作品

アフターストーリーコレクションというだけあって、文庫の「その後」である番外編13作品でした。いずれも幸せそうで良いな!って思いました。

浅見茉莉『星模様恋模様』より「引っ越し騒動」
彰史の部屋に、引っ越しに来た垰。コンドームを発見して浮気を疑い…。

伊郷ルウ『愛してはいけない』より「今日も愛してる」
休日くらいは料理をしようと思い立ったけれど…甘い休日の一日。

石原ひな子『狼…

2

くろねこのなみだ 小説

夏乃穂足  六芦かえで 

受けの片思い、最高です!!

克己に命を助けられた黒猫のクロは、そのまま克己の飼い猫として幸せに暮らしていたところに、事件に巻き込まれて人間の青年と心が入れ替わってしまう。
慣れない人間の体で「おれはクロだよ!」と伝えても克己にはうまく伝わらず、
入れ替わった先の男の体もワケありで・・・というお話。

最初は猫として飼い主に今まで通り愛されたいと思っていたクロが、
克己と人間の体で接するうちに恋人としての愛情に変わっ…

2

くろねこのなみだ 小説

夏乃穂足  六芦かえで 

猫派はもちろん犬派にもオススメします

ケガをしたところを獣医の克己に助けられた黒猫のクロ。
人間不信だったクロですが、克己の優しさを受けて、孤独な克己の側に寄り添うようになります。
が、ある日クロは近所で起こっていた猫殺しに襲われてしまいます。
路肩で死にかけたクロの傍らに偶然捨てられた死にかけの若い男・・・次に目覚めた時、クロの魂はその若い男の中に入っていて、しかも若い男が唯一身に着けていたペンダントは克己の亡くなった兄が婚約…

1

鬼の涙が花だとしたら 小説

夏乃穂足  嵩梨ナオト 

人外+もふ+ちみっこ+不憫+にゅるにゅる=神

人外BL大好物なのでタイトル買いです。
子供の頃に親しくしていた友だちが実は人ではなく鬼で、自分の父親を殺害した場面を見てしまった人間受と、そんな受にずっと心を寄せていた鬼攻の話です。

何だかもう読んでいてもどかしかったです。
誤解とすれ違いのある意味王道ものなんですが、結構拗らせている受がかなり不憫で切なかった。鬼である攻も色々と拗らせてる不憫攻。不憫と不憫が大変美味しく絡まり合い、ど…

4

ショコラ文庫2016もふもふフェア おて本(表題作 sweet holiday) グッズ

人の生活に慣れても

本品はショコラ文庫2016もふもふフェアの
特典小冊子で三作の番外編を収録しています。

『獣の理Ⅱ』番外編
グレンを訊ねて元部下がやってくるお話です。

聖明の恋人・グレンは
異世界からやってきた狼族の騎士です。

グレンは最初こそ
生活環境の違いに戸惑いますが
今ではすっかり慣れて外出も
一人でできるようになりました。

グレンの元部下で魔法使いである
リュドヴィ…

1

銀狐の想い人 小説

夏乃穂足  雨澄ノカ 

銀狐って

夏乃穂足さんのファンタジー作品は数冊目です。思い返すと、これまでに読んだ作品も完全なファンタジーではなく現代日本の中にある不思議な世界が描かれていたのですが、この作品は輪をかけてファンタジーっぽさが薄く、現実的で、どちらかというと因習の残る村を舞台にしたちょっぴりミステリアスなお話でした。

うーむ…。この表紙イラストはどうなんでしょうね。一見クールで俺様っぽいケモ耳くんが攻(銀狐)なわけです…

1

グッバイ、マイドッグ 小説

夏乃穂足  上田規代 

まさにワンコ!

既読の「くろねこのなみだ」と細い糸で繋がっている作品でした。前作は人間になった猫、こちらは人間になった犬(イチ)のお話です。それぞれ人間になるプロセスは違いますがファンタジーで、どちらも飼い主を救う存在として描かれてます。

プロローグとエピローグは犬であるイチの一人称、本編は飼い主である璃人の一人称で進みます。評価は前作と同じ「萌x2」ですが、両方の心情が分かるという点で私は今作の方が好きで…

2

茜色デイズ 小説

夏乃穂足  本間アキラ 

レモンとはちみつは初恋の味

主人公直也は中学二年生の時に転校先で英慈と出会って惹かれます。それは同じ大学に通う頃には恋と自覚をしていますが、男同士と同性だし、親友に好きだとは告白できませんので自分の好きだという気持ちが表にでないように必死で繕っています。前半、中学時代と、今の大学の部活生活が交差する構成が好きです。ボート部の青春って新鮮で楽しい。英慈に彼女が出来て、デートに行く前に、いつも作ってくれたレモンの蜂蜜漬けを受け取…

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くろねこのなみだ 小説

夏乃穂足  六芦かえで 

猫は泣かないのかな?

ファンタジーでありながら、夏乃穂足さんの、時に現実を容赦なく突き付けられているような気分になる淡々とした筆致が印象的な作品でした。私は特に動物好きでもないのですが猫好きだったら辛く感じる描写が結構あったように思います。

物語は主人公である黒猫・クロの一人称で進みます。クロは仔猫なのに思考が老成していて人間に対する警戒心が非常に強いのですが、ある日、獣医の克己に拾われたことが切欠でやがて彼の飼…

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