はな0415
BLとしての萌えが追いついてきたのが終盤だったのでこの評価にしましたが、ストーリーや演出は素晴らしく、きらきら輝く大人の青春を読んでいるような気分でした。羽生山先生作品の中で、『晴れときどき、わかば荘』と同じくらい読み応えがあり面白い!と感じた作品です。まずはやはり、攻めでトラック運転手のヒデが本当に器の大きいキャラで、魅力的なんですよね。これは皆が甘えたくなる理由も分かる。話し方は淡々としてい…
◆202号室 鮎川要
攻めの澤村の、強面だけどすごく落ち着いていて大人の余裕溢れる性格と、受けで教師の鮎川の、妄想中の時の気持ち悪さと色気の漂う哀愁を纏った時とのギャップが、たまらなく魅力的でした。そんな大人な2人が織り成す物語は、前巻で登場したどのカップルとも異なり、どこか静けさと妖艶さが混ざったような雰囲気を孕んでいます。「惚れた?」「惚れた」という短い会話に、心を持ってかれました。本気に…
レトロな雰囲気漂うわかば荘の住人にそれぞれ焦点を当てた群像劇になっています。生活感溢れる部屋の描写が好きですね。私は後半の2組が特にお気に入りになりました。
◆102号室 幕之内大輔
現ジョッキーの一条と、元ジョッキーの大輔の話。スランプから辞めざるを得なくなり、ジョッキー時代が完全に過去の栄光と化し、燻った生活を送る大輔。そんな大輔に憧れていた一条は、彼の元に通い詰め、最終的には彼を…