カシオさんのレビュー一覧

催眠術入門 コミック

カシオ 

お互いのどんなところに惹かれたのか、もう少し聞きたかったかも

 催眠術という面白いテーマで軽快に進んでいくのと同時に、大正という時代ならではのシリアスさも時折混ざっている、このバランスがいいなぁと思いました。もっと薄暗い話かとイメージしていたけれど、最後まで明るい気分で読めました。催眠術って素人がそんなに簡単にかけられるものなの?という疑問はさておいた方が良さそう。実際、周のように暗示にかかりやすい人間というのは存在しますし、催眠術に関わらず、他人の影響を受…

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心を殺す方法(4) コミック

カシオ 

光の救済物語

カシオ先生は、精神科のことに詳しいのでしょうか?
精神科の先生が英先輩に「お前のできることは、病院を紹介することだけだ」と言っていましたが、本当、専門家に言わせるとそうなんですよね。
そういうところに、リアリティと言うか、綺麗事ばかり並べたお話とは違うなあという感想を持ちました。
自傷に近い、春樹の光に体を差し出す行為とか、性的トラウマで女性の性欲に対し嫌悪感を持つようになったり友情にも恵ま…

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群青夏恋 コミック

カシオ 

美しく、危うい

やられました。
カシオ先生の描かれる作品の、心がざわざわとかき乱されるような読後感がとても好き。
今作もこの終わり方が1番美しい気がします。
2人の夏恋が描かれたこの先に訪れる秋や冬、春はどうなるのかなと思わず想像したくなる。
私は続きは不要かなと感じました。

退屈な日常、退屈な田舎、退屈な学校生活。
そんな新鮮味のない生活の中に突如現れた「東京から来た転校生」という名の異分子。

4

心を殺す方法(1) コミック

カシオ 

二人でなければいけない

人の闇がまた他の人の闇をつくっていく連鎖、不安定な絵柄と内容がマッチしていてゾッとしながら読みました。(4巻まで読みました)

この作品には初めから悪い人間が出てきません(コマの外にはいるかもしれませんが)。
義兄に異常な執着愛のある光も、小さい時の可愛かった描写で、どれだけ周りの毒に歪められたのかがわかります。
言動に納得がいくものばかりではなく、逃げられるのに何故か逃げられない兄春樹に…

1

群青夏恋 コミック

カシオ 

曖昧ゆえに、神

作家買い。
カシオ先生の描く、ちょっとダークで繊細なストーリーが大好きなのですが、今作品はダークに振り切った作品ではないのでドシリアスが苦手な腐姐さまにも手に取りやすい作品かと思います。

ドシリアスな作品ではないんです。ないのですが、なんて言えばいいのかな。
薄いベールを一枚被せたような、と言えばいいでしょうか。
いろいろな伏線、バックボーンがありますが、それらがきちんと描かれていない…

6

群青夏恋 コミック

カシオ 

凄くいい!

カシオ先生が描く、センシティブな青春ラブストーリーです。
『君恋』掲載作品なので、混沌とした中にも高校生たちのピュアさを感じる事が出来ます。

ただ、これ1巻?と何度も見直す程、ラストが物足りない。
描き下ろしもなくて、ちょっと中途半端かな。


あらすじです。
刺激のない田舎の生活につまらなさを感じていた高校生の浅井。
そんな彼の前に現れたのは、美しい転校生・紺野。
転校初日…

7

僕の美しいひと コミック

カシオ 

美しくも儚い映画のような作品

初カシオ先生作品でした。
すごい作品を読んだなというのが読後すぐに出た感想です。
全寮制男子校を舞台に繰り広げられる物語は、どこか70〜80年代の少年愛漫画を思わせるような、儚く、美しく、ほの暗い雰囲気を纏っていました。
ラスト数ページが特に美しい。

労働力を補うため、臓器移植のスペアのため、子供がいない家庭のため、性行為目的のためetc…
さまざまな目的のために、人間の替わりに人間…

2

僕の美しいひと コミック

カシオ 

最高に素晴らしい作品

カシオ先生は本当に神です!
近未来的なストーリーは想像力の限りを挑みながらも、現実感から生み出す切ない雰囲気が最高に心を痛むほど堪能しました。
全体的に話の設定がすごく精緻で、その展開とどんでん返しもちゃんとユニークなキャラーたちに支えられ、素晴らしい作品に仕上げられました。
近未来の生命の定義とそれにまつわるアイデンティティに焦点を当て、かなりシリアスなテーマに見えますが、情の流れもスムー…

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心を殺す方法(1) コミック

カシオ 

今更ながらに拝見させていただきレビューさせていただきます。

過去の経験から義兄にしか感情と興味を持てない美少年の義弟によって正常だったお兄さんが壊されていくお話ですが語彙力がなくなるほど美しくて綺麗です。

これこそが愛と人間らしさなのだと思います。

憎まれることでさえ愛を感じてしまう義弟の執着心が恐ろしくもありとても切なく何度も涙しました。
それは執着心をぶつけられる兄から見て…

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僕の美しいひと コミック

カシオ 

偽物には本物とは別の感情があるわけで

 萌2評価は私の中では十分高評価なのだけど、本音を言うとちょっと惜しいかな、という感じ。これだけのストーリー、2巻に展開しても良かったくらいだと思います。とても引き込まれたのですが、結構テンポが速くてキャラクター達の感情についていくのが大変でした。話が転換する場面で余韻に浸る間をしっかり取ってくれれば、この世界観にもっと深く嵌まれたのではないかなと思います。と、テンポに関してはベストとは言い難いの…

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