葛西リカコさんのレビュー一覧

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

読み応えあり

3か月連続刊行で毎月楽しみにしていた本作品もついに完結。
できれば一気に読みたかったけど待ちきれずに1巻目を読んでしまい毎月じれじれする結果に。
3巻読んだ後に再度1.2巻を読み返すと、新たな気づきなどもありました。
以下完全ネタバレです。




読後、彼らのこれからを思って落着いている半分、この先の不安もどうしても感じてしまいます。
ただ、中上とその結びつきの強さが本編後の書…

7

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

静謐、余韻

読み終えた後もしばらくレビューできずにいた当作。今も自分の評価を決めかねています。
中上と静良井を見守りたい応援したいという気持ちで神としたいけれど、このようなシチュエーションになったら自分だったら耐えられるのかという氷のように冷たい恐怖心があって、すんなり神!とし難く。
これ以上のラストはないと感じますし、音叉のようにいつまでも響く何かがあるのですが・・

つらつら思うままに書くと。

8

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

明るく前を向ける

謎が深まる1巻、過去を知る2巻、そして完結編の3巻です。


ようやく、気になる最後だった1巻ラストの続きが読めます!
過去の記憶がなくてぐるぐると不安がいっぱいだった前巻までから、今巻では少し明るい未来を見る事ができたのかと思います。そして、ラストでこの本のタイトルの意味がわかります。嫌な人にいない、胸がいっぱいになるお話です。


個人的には、倒れないか転ばないか記憶をまた失わな…

8

心を半分残したままでいる(1) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

切ないなぁ

 雑誌掲載時よりとても続きが気になっていて、最終話を読んだら読んだで、早く文庫化してくれないかなー、と心待ちにしていました。

最後まで読んだ身としては、1巻のみのレビューはなかなか難しいし、ついうっかりなネタバレをしちゃならいし…。
 やっと最終巻の3巻まで出版されたので、ちょっと安心してレビューさせてもらえます。
ストーリーはすでにレビューしていただいているので、好きだー、と言いたいだ…

9

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

とうとう完結

3ヶ月連続発売の長編、とうとう完結です。いやー待たされました(笑)記憶喪失というか記憶障害のお話。この幸せがいつまで続くの?また記憶失っちゃうの?とドキドキしながら読みました。

こちらも1ヶ月おきだったのでキャラクター同様、部分的に記憶を手繰り寄せながら読みました。あーそういえば前にこんなことあったあった、みたいな。

久遠さんも悪い人じゃなかったし中上くんよりも長い時間を一緒に過ごした…

4

地獄の果てまで追いかける 小説

宮緒葵  葛西リカコ 

タールのような粘ついた情愛で受けを絡め取る攻め

斜め上の作品を描く宮緒氏の作品の中でもなかなかのホラー要素を含んだお話となっております。
暑い夏にぴったりの作品です。あっでも逆に部屋の湿度は上がるかもしれませんね。
攻め様は大輪の華の如く君臨する女装高級クラブのホステス兼オーナーを務める呉葉。受け様は容姿端麗で女性にモテるがあるトラウマにより女性恐怖症を抱え生活する会社員の祐一。
作品の序盤は呉葉に依存していく祐一が多く描かれていますが、…

4

人喰い鬼は色に狂う 小説

沙野風結子  葛西リカコ 

平安時代×陰陽師×両片思い=萌え

世界観がしっかりと練られていてテンポも良いのでサクサクと読むことが出来ました。作者の言葉選びにも魅力を感じます。
攻め様受け様共に陰陽師を生業にしておりますが生まれは大きく異なります。片や都より離れた地で親を亡くし都にやってきた攻めの征景。片や陰陽師の大家の産まれにして帝の寵愛を受ける受けの桔晶。対極の位置で始まるも互いを認め合い何時しか相手を想うようになります。しかし互いに抱えているものがある…

1

心を半分残したままでいる(3) 協力書店書き下ろしSSペーパー グッズ

何でも話していこうね

心の半分残したままでいる 3巻の特典ペーパー。本編後日談です。以下盛大にネタバレ。


閉店時間を少し回ったころ、最後のお客様がお帰りになり、カナリーは二人だけになります。
最後のお客様は、春ごろから何度か見かけている女性の方で、決まってカウンター席にお座りに。
カウンター利用客が増えたのは、静良井が記事を書いたからなのですが、中上はカウンター席に座れなくてもいいのか?と少し不服そうです…

1

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

感動の完結編。

待ちに待った『心を半分残したままでいる』の3巻。

1か月おきに1巻ずつ発売するって、誰が考えたんだろう…。めっちゃ良い手法だよね。待ちきれないほどの期間ではないし、前作を忘れてしまうほどのブランクもない。続きを早く…!とジレジレしながら待つのにちょうどよい長さで、発売が非常に楽しみな作品のひとつでした。

この巻で完結かと思うと、読むのがもったいないような、早く読みたいような、非常に不思…

9

人喰い鬼は色に狂う 小説

沙野風結子  葛西リカコ 

珠玉の作品でした!

平安時代の陰陽師ものですが、非常に文章が美しく、物語も練りこまれ、驚きもある珠玉の作品でした。人外(鬼)の話も艶要素(BL)もお話の中に流れるように組みこまれて、一片の綻びもなく美しくまとまっています。

ヒトガタ(人形)を活かしたストーリー構成も絶妙で、新鮮に感じました。幼馴染同志の15年越しで到達した遅い春にもジーンときました。長年お互い秘密を抱えていて、素直になれなかった二人の…

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