一穂ミチさんのレビュー一覧

OFF AIR~イエスかノーか半分か~ 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

2人でいることがとても自然

「イエスかノーか半分か」が面白かったのでこちらも読んでみました。


本編のあの時を視点を変えて、とかあそこに至るいきさつ、とか裏話的なものもあったりして。
また、計と潮と竜起が少年時代出会ってたりニアミスしてたり。
実在するTV局に、テレビ番組に、ギャグの数々に…と作者さんのノリノリな笑遊びゴコロにこちらも楽しく読ませていただきました。

中でもとくに好きなのが計の実家に2人で帰る…

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ナイトガーデン 完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

書き下ろしが収録されている完全版。

2014年に刊行された『ナイトガーデン』に、加筆・修正を加え、さらに書き下ろしの「とげたち」と「アイノネ(あとがき)」を収録した完全版。

旧版との違いですが、
・若干ですが加筆・修正された部分があります。
・イラストは旧版の竹美家ららさんの描かれたイラストとほぼ同じ。若干構図が違っていたり、反転したりしていますが、ほぼほぼ同じ感じです。
・カラーの扉絵があります。
・書き下ろしの「と…

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ラブ~キス2~ 小説

一穂ミチ  yoco 

誰にも必要とされずに育った子供が人や自分を大事に思えるようになるまで

『キス』の続編

前作で、明渡は幼馴染の苑に対して突然生まれた多幸感溢れるキラキラとした恋愛感情が頭の手術をした後、急にその想いが消え去り執着心がなくなってしまったことから想いに違和感を持ってしまったということから二人の関係が終わったのでした。

それを聞かされた苑にしてみたら、まるで今までの想いは嘘だった、勘違いだったと言われたようなもの、ショックでした。
というのが前作のお話でした。…

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甘い手、長い腕 小説

一穂ミチ  雨隠ギド 

肉がまずくなる冗談やめてくんない!?のお姉さんが好き!

イラストの雨隠ギドさん、好きです。
好き作家さん&好き作家さんのタッグマッチでやっほーいwwwだったのですが、攻めがなんか小説とイメージが違いました。
受けは文句なしに可愛い!さすがギドさんwww
でも攻めは小説だともっと大人でしっかりとしたカッコイイ社会人なのだけど、イラストはヒョロ長陰気インテリ大学生っぽい感じ。
この体格じゃ受けをお姫様抱っこで運ぶなんて芸当はできそうもないです。

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ひつじの鍵 小説

一穂ミチ  山田2丁目 

最後の最後でドーーーン!

作家さん買いです。
そして失敗しました。
一穂ミチさん作品はどれもキャラクターが生きていて、どんなストーリーでも実際に本の向こう側で世界が存在しているような特別な感覚になっていました。
BL界ではモブ、当て馬にしかならない女の子も生きていてキャラクターへの愛情も感じられて、鉄板中の鉄板作家さんだったのですが、、、
今回も最後の最後まで「あー、素晴らしいな。さすが一穂さん!やっぱ鉄板だ!攻め…

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ラブ~キス2~ 小説

一穂ミチ  yoco 

苦くて複雑な味

萌の上位としての神評価ではないです。萌えとは違うのだけれども、間違いなく心に響いてしまうので、現行の表示では神としか表現できないんです。

大好きな作家さんの大好きなBL小説なのに自分の思い通りの展開には行かないところに引き込まれます。いい意味で作品に振り回される感じ。はっきり言って苦いです。タイトルの甘々さがまた内容とコントラストがあって印象に残ってしまいます。甘くてハッピーなものを求めてい…

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ラブ~キス2~ 小説

一穂ミチ  yoco 

暗い…

ちゃんとハッピーエンドにはなりますが、一穂さんの作品の中では暗くて可哀想なお話です。読みながらおぼろげに思い出してきたけどシリーズ前編の方がもっと残酷でしたね。両思いになった途端に打ち砕かれる、みたいな。

BL作家ってドSじゃないと書けないと思います。序盤で受けをいかに肉体的または精神的に痛めつけるかっていうのが結構重要で、苦労した部分が多くないと最後の幸せを強調し、感動させられないですから…

3

ラブ~キス2~ 小説

一穂ミチ  yoco 

変わったもの、変わらないもの

一穂先生の作品の中でも印象的な2人のお話です。
やっと幸せになろうと前を向いてくれてよかったー!!の一言に尽きます。

ただわたし自身が(苑のような境遇では到底ありませんが)あまり真っ直ぐに育って来なかったので、どうしても苑と実瑠の間の感情に移入しすぎて読むのが辛かったです。あと苑も怒っていましたが雑賀家の明渡への対応もモヤっとして…
(もちろんこれは個人で感じ方は違うと思います。)

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ラブ~キス2~ 小説

一穂ミチ  yoco 

その苦さをこそ

 好きな作家さんのお気に入りの作品に続編が出る、っていうと、大概無条件に喜びいさんで発売日を指折り数えて待つものですが、今回だけはちょっと複雑でした。前作「キス」がそれだけ特別な作品だったから。つらい過去を持つ可哀そうな受けがスパダリな攻めにあふれるほどの愛を注がれていつまでも幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし…という、BL作品の王道、いわばお約束を根底から覆して見せてくれた。それは書き手と…

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ラブ~キス2~ 小説

一穂ミチ  yoco 

どこかにいそうな二人だからこそ

明渡や苑のような人はリアル世界でもどこかにいそうだな、と思いました。
マイペースで屈託がなくフットワークの軽い明渡は今どきの若者だし、虐待される子どものニュースを耳にすると、苑のように家族や周囲の人たちと愛情をやり取りする経験を積まずに大人になる人もいるのかもしれない、と感じます。
苑の「自分は誰かに好かれたり誰かを好きになる価値などない」という頑なな思考が、物語に暗い影を落としていて、楽しい…

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