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一穂ミチ 雨隠ギド
ココナッツ
ネタバレ
経歴も性格も正反対のふたりが寄り添うようになるまでが、雑誌掲載で攻め視点の『甘い手』。 そして書き下ろしで受け視点が『長い腕』となります。 攻めの理一は、仕事を不本意な流れで辞め、物心つく前に別れた父親の見舞いに訪れた27歳。 受けの真尋は22歳。 年齢の割りに幼さを残す、毛糸工場の息子。 理一は最初こそ実家も町も工場も父親も、何もかもを腹の中でバカにしていました。 …
koyori
幼少期に両親が離婚し、父の元を母と去ってから四半世紀振りに生まれ故郷を訪れた理一。入院している父を見舞うだけのつもりが、小さなシャツメーカーの社長である父の代理として一時的に何故か働くことに。父のことをしたっている近所に住む毛糸工場の息子の真尋とその姉と交流しながら過ごす父の家での生活が、いつの間にか東京での生活よりも落ち着くものに。 特に度々父へ見舞いに訪れる真尋と過ごす柔らかな居心地の良さ、…
一穂ミチ 青石ももこ
TEDDY
珍しくレビューを書きたいと思えた作品です。 一穂さん初めて読みましたが、いいですね。他のも読みたくなりました。 個人的に見た目も仕事も完璧な登場人物(所謂スーパー攻め)にはあまり惹かれないので 本作の西口には大変惹かれました。 うまく表現できませんが、人物の作りこみが自然で、どこかに実在してそうなのです。 「仕事はできるが、子供っぽさを残したいい大人」西口を一言で表すとこんな感じでし…
雀影
一応、新聞社シリーズの中の1作ですが、他の本もそうであったように、単独で読んでも全く問題ありません。 っていうか、他の作品のメインキャラが、脇に登場したりはしていますが、その彼がどんな物語を持っているのかなんて、同じ会社で普通の同僚や先輩後輩として付き合っている分には、実際には見えなくて当たり前のことですものね。 この作品では出会って別れて、再会するまでに17年。 17年という年月は、イ…
一穂ミチ
snowblack
『The cloud of unknowing』 誰にも知られず結びついた心を、引きちぎるように別れた20代の二人。 本編ではそこから17年、40代になって再会するところから再び描かれるが、 これはその丁度中間の時期、2005年ロンドン(※)での冬梧と その彼の書いたコラムを読んだ望の話。 たった8ページの短い話だが、後半場面が夜中1人でパソコンに向かう望に移ると やるせなさが溢れ…
一穂ミチ 竹美家らら
JGbee
一穂ミチ先生の作品、初読です。 受は頑なに自分を拒む同居人に恋する男。攻はセックスを拒む恋人に悩まされる男。肉体的な欲求を持て余す男達が出会って分かり合って恋に落ちる話。 期待していたんですが、う~ん。 辛口感想です。 私に人生経験が足りていないからだと思うんですが、心に病を抱えている人がぞろぞろ出てきて、読んでいてムカムカしました。 友人の愚痴を聞いている気分というか。…
だん
シリーズということですが、 しょっぱなにこちらの作品から読みました(;´Д`) なにも情報を得ないまま読み始めたのですが 単品でも読めちゃうような感じでした この中で誰が前作品に出てるのか気になりましたが、そこはそこで…… 携帯の普及前の頃を思い出して懐かしくなる感じがありました 受け様はおとなしそうですが、結構頑固で言いだしたら聞かないタイプ 攻め様はこれといって特徴がないとい…
マンボウ
新聞社シリーズ4作目?!おお~!!総て買ってるはず。通して読んでからレビューしようと…が、一穗先生のボックスが掘り起こせない!蔵書整理を…腐海をなんとかしなくては!!一穗ミチ先生も作者買いのお方です(*⌒▽⌒*) 人の心の襞をサラサラと、さわさわと揺すり、擽られる様なお話しを追いかけて。今作、深く潔い。…こんなに、再会まで年数かかったカプいたかたな~?(SF、伝奇、ファンタジー以外)…また、マン…
Krovopizza
別名・佐伯密の悪童日記? 彼の並外れた頭脳と底知れぬ(限りなく危険な)人脈に 背筋がゾワゾワしつつも、 その根底にある良時への、十和子への想いには いつもながら擦り切れそうなひたむきさを感じる。 少年時代から変わらない、あやうく強い絆。 ゾクゾクと感動を同時に味わえ、 一穂さんの同人誌の中でも特に読み応えのあった一冊です。 『星を抱く(70's)』 文字通り悪童…
明光新聞社シリーズ四作目。 本シリーズでは、今までも社会問題に対する報道の在り方についてさりげなく問題提起がなされてきました。 (個人的には『is in you』のセルドナ王国の話が特に印象深い) そうした、過去作ではサイドストーリー的に 語られることの多かったテーマが 本書ではメイン二人の恋愛に、人生に大きく絡んでおり 問答無用の迫力で読者にも迫ってきます。 17年前、…