加東セツコさんのレビュー一覧

よろこびは膝の上 コミック

加東セツコ 

よろこびはいつも。すぐそばに。萌えはいつも膝の上。

最新作の「今日に還る」を読んで、些か茫然とした気持ちにもなったので。既刊を読み返しています。この頃は、まだ甘く。特にこの作品は丸っと表題作であるのと、加東セツコ先生の作品群の中では、よりオーソドックスな甘さのある作品で。ホッとさせてくれます。
そうは言っても。加東先生らしい、物言わぬ緊張感を湛えていて。科白の裏を何とか読もうとしてしまう。

仲の良い友達の兄で、大人しそうに見えた充さんは、外…

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今日に還る コミック

加東セツコ 

不穏で不確かな。それでも此処がおれの還る場所。

一種のホラーだとも思うのだ。掴みかけた「何か」はとても不確かで。その不穏さはとても心をざわつかせる。これを深夜読んでいて、その後とても夢見の悪い心地がして。嫌な気分で目が覚めた。ずっと息を詰めていた。

綴はお人好しで、仕事を押し付けられても断れない。それでいて、そんな自分に疲れている。疲弊している。そんな折、母の急逝を受けて、遠く離れた実家に帰る事になる。
母の葬儀を出したり、遺品の整理を…

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今日に還る コミック

加東セツコ 

優しくあたたかいファンタジー

母親の訃報を受け地元に帰った綴は喪主の自分の代わりに色々と世話を焼いてくれる親戚たちの中に見知らぬ青年を見つけるが他の親戚たちには「従兄弟のソラ」だと言われる。
親戚の多い家系だがどうしても思い出せない。
だけど、家に一人で住んでいた母親のもとをしょっちゅう訪ねてきてくれていたことを聞き心を開いていく綴。
遺品整理で家の片づけをする際も何かと忙しい合間を縫ってきてくれていた親戚たちの中で、ソ…

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「ここにしかいない二人」電子限定描き下ろし番外編 グッズ

家の中ですること

「ここにしかいない二人」電子限定描き下ろし番外編となります。

以下、内容となります。
↓↓↓↓



本編後、2人で過ごす自宅のキッチンにて。
料理を始める顕成。
槙緒「つまらないって思うことはないか?こんな生活を送っていて」

槙緒がこんな事を言い出したのは、帰りに寄ったスーパーでカップルの会話を聞いたから。

『今夜どうしよっか なんか作るの面倒になってきちゃった〜…

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今日に還る コミック

加東セツコ 

いっしょがしあわせ

「思うがまま」あたりから加東セツコ先生に漂っていたミステリアスな空気感の作風。
今回は不思議かつ優しめなファンタジー系の物語です。

主人公はサラリーマンの橋屋綴。
人の頼みを断れず、いつも他人の仕事のフォローする役回り。いつもいつも彼だけが人の仕事を手伝ったり肩代わりしたり、という状況になっている。
そんなある日、母親が急死した、という知らせが。
急いで帰郷するが、実家には見知らぬ青…

3

今日に還る コミック

加東セツコ 

きっと、優しい気持ちになれる

とても不思議だけど、心が温かくなる優しいお話でした。
ファンタジーなのかな?
多分そうなんだと思います。

母の急逝で田舎に帰省した綴は、
実家でソラと名乗るキレイな青年に会います。
ソラは綴の従兄弟だというのですが、
綴は全く覚えがなくてーー…


優しくてみんなに慕われるソラですが、
とても不思議な青年で、
気がつくといる!みたいな感じです。
電話もなく住所も不明、字…

4

蔓草の庭 コミック

加東セツコ 

じっとりと汗ばむ様な、隠微なメロドラマ風。

加東セツコ先生の作品はいつも、食い足りない感というか、余韻を残して終わるショートストーリーが多い。多過ぎるので。ジダジタは妄想で補うしか無い。なので、既読作品にしても、何処かでこの続きを読んだ様な気がしていて。それが自分の妄想だったのかどうか。今となってはもぅ分からない。

◆ 表題作「蔓草の庭」
加東セツコ先生作品にしては比較的中編寄りの作品。
ジリジリと暑い夏休みのある日。義行の従兄弟…

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トロンプルイユの指先 コミック

加東セツコ 

サスペンスでも無いのに、全編を通して緊張感漂う作品集。

加東セツコ先生の作品はいつも。
その端正な絵と共に、読み手側に何とも言い難い緊張感を強いる。
白と黒のハッキリとした稜線。
選び抜かれた無駄の無い台詞とモノローグ。
どこか覚めた様な、或いは虚ろな。多くを語る瞳。

表題作は巻末にあって。電子書籍では試し読み出来ない様になっている。
そして、表題作なのに。その他の作品と同じくらい、短編だ。短過ぎる。
けれどその中に、言いたい事は全て…

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情愛恋華 小説

華藤えれな  加東セツコ 

読んでいるうちに自分がスケベオヤジと化した

『気持ちが高ぶると方言が出てしまう』というのは大変素敵だと思うのですよ。
で、全くもって個人的見解ですが、その中でも京都弁と博多弁はステイタスが高い様な気がします。
時折、気が高ぶると京都弁が出てしまう美人な華道家元……そそりますよね。

27歳という若さで華道の家元になった怜史はその重圧でかなり息苦しい思いをしているんです。
そんな時、たまたまテレビで映っていた水嶋の作品に目を奪われて…

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恋のはじめ コミック

加東セツコ 

色っぽい雰囲気の作品

表紙イラストの窓辺で見つめあう二人が素敵だなと思ったのですが、カバー下はその続きになっていてうわぁ♪と喜んでしまいました。冒頭に「めばえる恋は」後編の表紙カラーも収録されています。見つめあう視線や醸し出す雰囲気がとにかく色っぽいです。

3作品中では「めばえる恋は」が一番好きなのですが(店長のタレ目具合が好み!)、閉店後のお店で抱き合った後、二人ともテーブルに突っ伏したまま椅子に座って朝まで寝…

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