丸木文華さんのレビュー一覧

妖ノ宴 小説

丸木文華  サマミヤアカザ 

丸木作品にしてはアッサリ?

野心溢れる武士・慎三郎(攻め)は
大名当主の嫡子・秀秋(受け)への奉公を命じられる。
我儘だが明晰で美しい秀秋に
次第に惹かれていく慎三郎だが
ある夜、雉の血を吸う秀秋の姿を目にし……


とにかく我儘で傲慢な秀秋。
序盤、慎三郎の顔を饅頭まみれにしたり
男たちを手玉にとったりしている姿は
天性の女王様という感じでした。

しかし、自分の秘密を知っても気味悪がることなく、

4

残心 中白の恋 小説

丸木文華  嵩梨ナオト 

モラトリアムと現実

弓道部所属の高校2年生・新(受)は
不遜な後輩・俊輔(攻)が苦手。
弓道に大した興味を示さず
そのくせいとも簡単に矢を的に当てる
俊輔に苛立ちを隠せず…。


四人兄弟の三番目に生まれ
祖父を目標に弓道を頑張る新は
とにかく明るくまっすぐな性格。
その一方で、女子にチビと言われれば
ブス!と即言い返すような子どもっぽさや
幼い頃から異性より同性に惹かれてしまう
自身の性癖…

10

忍姦~蜜戯の策~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

お豊さんにも救済を…。

新刊チェックで知り、作家買いする先生の作品で、
今回は特典ペーパーが付くということで、
いつものお店で予約して購入しました。
好きな作家さんや粗筋の内容に関係なく、
もう「忍姦」という単語だけで、何だか萌えに萌えてしまいました。

『忍ぶ恋』、『とある忍びの死』、『忍姦 ~蜜戯の策~』の
三部構成になっています。
最初、このタイトルだけを見た時、「まさかの死ネタ?」と、
攻めには…

9

あんたとお前と俺。 小説

丸木文華 

愛がない

再婚して兄弟が出来て…恋愛にってパターンはよくあるけども。どこに愛があったのかわからない。

エロは濃いんだろうけど、ただ詰め込んだ感じ。そこまでこの主人公に執着した意味がわからない。自分はウリをやっていたからとか自虐的になっている主人公も好きじゃない。

勝手な勘違いばかりの弟くんにはがっかり。よく状況も知らないのにそんな怒りかたするのか?

主人公っていうより、体目当てな感じがする…

2

鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

温もりも切なさも繊細で美しい

艶麗たる美貌を持つ少年ヴィーナス再降臨。

『忍姦』を読んでからというもの丸木さん描く絶世の美男子に魅せられ、
こちらの作品が気になってどうしようもなかったのです。
序盤での与六の外見描写だけでも美人受けにめっぽう弱い私はとんでも大興奮!!
その見目麗しい姿が目に浮かぶような洗練された美文にただただうっとり。
不吉とされて鬼の子と蔑まれる存在でありながらも驚く程に妖艶で神聖な、
その…

5

忍姦~蜜戯の策~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

美しきエロス

性別を超越したような、艶麗たる美貌はまさに少年ヴィーナス。
女装していなくとも凛太郎の婀娜っぽさが文章全体に溢れ出ていて、それが己の体と技だけを信じる忍という相反する魅力を一層醸し出していたように感じます。
人の心を捨ててしまったというのに平蔵の為に、忍びのタブーを犯して身を捨ててでもという一途な純愛に全てを捧げる描写は心に沁みました。
戦場では猛将とまで呼ばれる平蔵もまた、そんな凛太郎の前…

9

忍姦~蜜戯の策~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

本能寺の変新解釈も飛び出す、深くもエロい戦国本

◆あらすじ◆

舞台は戦国時代の備中。人名は架空ですが、政治情勢は大枠史実通りで、地名も実在のものです。
リアル戦国史では、本能寺の変前夜の、天正八年以降天正十年頃に重なり合いそうですね。
攻めの太田平蔵は、どうやら備中の国人領主らしく、戦場では一騎当千の猛将。
彼の居城・備中松山城(※)は、中国地方に勢力を拡大してきた織田(この作品では「尾野田」)勢と、中国地方の覇者・毛利(この作品で…

13

忍姦~蜜戯の策~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

秀逸なエロスと人間描写

まず何より先に述べたいのは
笠井あゆみ先生のエロエロエロ美しすぎる挿絵について!!
口絵カラーがエロなのは勿論のこと
中の絵も10枚中6枚がエロシーンなのですが、それぞれの構図や表情など工夫されていて飽きさせません。
「え、これどこがどう絡み合ってんの?」
と思わず色んな角度から見つめたくなる、複雑で濃厚で隠微な合体図はさながら春画のようでした。


では内容について・・・

16

忍姦~蜜戯の策~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

そそるエロス

冒頭から始まる、草(忍)が露見したことで捕えられた恋した人に、領主がこらえきれなくなった感情を爆発させて行われる、凌辱でありながら少し色合いが違う交わりに一気に引き込まれる物語。

時は戦国。
読んで行けばその設定は皆様ご存じの魔王が天下布武を行ったあれやこれやが重なるそれらをパラレル風にしたものと思われます。
全部で3部からなっているのですが、そうした史実に近い流れを取っているために、こ…

11

罪の蜜 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

展開に衝撃

私は卑屈な性格の受けがあまり好きではないので、最後まで読めるか心配でしたが全く問題ありませんでした。
受け屈折した性格ですがその屈折さもほどほどで、純粋だからこそ才能のなさに卑屈になっているのではと感じたことと、クズのような性格ではないので受けにマイナス感情を抱くことなく読み終えました。

基本は受けの心理描写で進み、雄大が水谷の執着にとまどい、受け入れていくのが丁寧に描かれています。
最…

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